Speak emo

2019.11.12
RYUTist

「新たな名曲の誕生」って感じです!

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RYUTistは今、変わろうとしている。

 

それを最も象徴する事象は“「ラリリレル」からの解放”であろう。これまでのRYUTistのほぼ全てのライブでラストを飾ってきた曲「ラリリレル」。今よりもぐっとアイドル色の濃いこの最初期の楽曲は、今年7月21日地元新潟で行われた結成8周年記念公演「RYUTist HOME LIVE ~8th Anniversary Majimeに恋して~」では最後から2番目に歌われ、以降のステージでも必ずしも最終曲という役割を担うことはなくなった。また、8月11日に東京で行われた「RYUTist HOME LIVE ~8th Anniversary~ @SHIBUYA CLUB QUATTRO」では、“変化”を改めて示すかのごとく、1曲目というこれまでとは対照的なポジションが与えられた。

 

同コンサートでは、メンバーの五十嵐夢羽・佐藤乃々子が講師を務める新潟アーティストスクールの生徒を迎えて歌い踊る場面が2曲ほどあった。また、地元新潟でのCM映像なども流され、さらには、横山実郁がTeNYテレビ新潟『想い出喫茶ヒッソリー。』で共演するカンケとスネオヘアーを交えて、同番組をステージ上で再現するようなコーナーもあった。

 

これはごく個人的な所感に過ぎないが、これまでのRYUTistには、東京での活動時に見せる“東京の顔”と地元新潟で見せる“新潟の顔”とをどこか使い分けているような印象があった。だが、この東京での8周年ライブでは、そんな“東京の顔”と“新潟の顔”を分け隔てなく曝け出し、あたかも、新潟と東京を往復して活動するだけでなく、全国を、そしてその先を見据えてRYUTistの全てを誇示しようとするかのように思えた。それは、セットリストや演出といった表面上のことのみならず、彼女たちのパフォーマンスそのものにも感じられたことではあるが…。少なくとも新たな一歩を踏み出し、更なるステップアップを図ろうとしていることは間違いないだろう。

 

そうした“変化”は、最新シングル「きっと、はじまりの季節」にも顕著だ。

 

まずは、先日ツイッター上で“バズった”手の込んだアートワーク。印刷が施された2枚の透明フィルムをジャケットの上に重ねる仕様となっており、またそのモチーフは透明なCD盤面にも使用されている。それらが醸し出す重層的・立体的な色彩感は極めてアーティスティックなものだ。さらには、ジャケットにメンバーの姿が写っていないことも大きな変化である。これまでも、シルエットになったり、イラストになったり、極めて小さくなったりしたことはあったが、ついに本人たちの姿が消えてしまったのだ。

 

もちろん楽曲そのものにも“変化”が見て取れる。現在KIRINJIの一員としても活躍する作曲家/ギタリスト、弓木英梨乃が作詞作曲した「きっと、はじまりの季節」は、「黄昏のダイアリー」「センシティブサイン」という直近のシングルにも共通するが、特定のジャンルやスタイルへと傾くものではなく、“RYUTistの王道”あるいは“ポップスの王道”を創り上げようとするかのような気概に満ちたものだ。こうした一連のシングルを聴くにつけ、RYUTistが既に新たなモードに入っていることがはっきりと伺える。

 

一方カップリングの2曲では、新たなスタイル/ジャンルに挑戦した新機軸が示されている。「Never let me back」を作曲した東新レゾナントは、かつてSchtein&Longerという名義でEspeciaの楽曲制作を手掛けていた人物。そのサウンドはEspeciaを彷彿とさせるアーバン・ファンクとなっており、RYUTistの面々もこれまでにない表情でこのグルーヴ・ナンバーを歌っている。そして、Magic, Drums & Loveのメンバーとしても活動するシンガーソングライター、℃-want you!のカバーである「愛のナンバー」は、フラれた男の心情を綴ったやさぐれたバラード。いずれの曲においても、これまでにない“新たな一歩”を果敢に踏み出すRYUTistの姿が見て取れる。

 

まさに“はじまりの季節”を迎えているRYUTist。佐藤乃々子、宇野友恵、五十嵐夢羽、横山実郁の4人にニューシングルのことについてたっぷりと語っていただいた。

 

 

 

 

 

ちょっとお洒落な感じで「おお」ってなります(むうたん)

 

――前回のシングル「センシティブサイン」では、“演じるRYUTistを聴かせる”といったことをおっしゃっていましたが、今回はどんなシングルでしょうか?

 

一同:う~ん。

 

ともちぃ:なんだろう…。“演じている”ことには変わりないですね。

 

みくちゃん:そうですね。今回も“演じる”っていう部分ではあんまり変わっていないと思います。パワーアップはしていますが…。あ! “等身大のRYUTist”と“パワーアップした女優”って感じです!

 

のんの:カップリングの2曲はどちらも男性目線で、しかも結構年齢が上の方のことを歌っているので、大人な曲も歌えるようになったのかなって思います。

 

むうたん:私たち、男性目線の曲を歌うのは初めてじゃない?

 

のんの:あんまりないよね。

 

ともちぃ:男性目線はあんまりない。

 

――つまり演じてるわけですよね。

 

一同:演じてますね。

 

みくちゃん:あと、RYUTistは失恋の曲もあまりないんです。「大切なあなたがいなくなった」っていう雰囲気の曲はあるんですけど…。でも、今回のカップリング2曲は“ザ失恋”。特に「Never let me back」は。

 

――夢羽さんはいかがですか?

 

むうたん:う~ん…。でも大人な感じはするよね。

 

のんの:うん、大人な感じ。

 

むうたん:この前「きっと、はじまりの季節」のMVが公開されたんですが、それがすごく大人っぽいって皆さんに言っていただいています。

 

――MV拝見しましたが、「これは誰?」って思いました!(笑)

 

一同:アハハ。

 

のんの:そんなに(笑)。

 

――はい(笑)。友さんは?

 

ともちぃ:「新たな名曲の誕生」って感じです!

 

――おぉ! でも、まさにそうですよね。

 

ともちぃ:更新し続けてます!

 

――では、まずはジャケットからいきましょう。これまた素敵ですよね~。

 

一同:ありがとうございます。

 

――っていうか、皆さんのお姿が出てないですよね?

 

みくちゃん:そうなんです。初めてです。

 

ともちぃ:人間がいない…。

 

むうたん:だんだん小さくなっていったよね。

 

――あぁ、ちょっとずつ小さくなってはいきましたが、ついに出なくなったと。

 

むうたん:ついに出なくなりました(笑)。

 

――これはどういうことですか?

 

ともちぃ:わからないです(笑)。

 

――もう“アイドルじゃない宣言”みたいな???

 

ともちぃ:全然そういうわけじゃないです。

 

みくちゃん:顔が写ってないことで、アイドルを普段聴かない人も手に取りやすいんじゃないかと思います。こんなおしゃれなジャケットだと「何だろう?」って手に取ってくださる方もいるんじゃないかな、と。

 

――すごい戦略ですね! ジャケットに顔が出てなくて、で、実際に見たら「こんなお美しい方々が歌ってた!」みたいな。

 

一同:フゥ~ッ!!!

 

ともちぃ:それはどうかな…。

 

――(笑)。で、お金もかかってますよね、これ。

 

みくちゃん:お金かかってるみたいです。

 

ともちぃ:かかってるよぉ。

 

――メンバーカラーが随所に入ってますよね。これを作られたのが多田明日香さん。グラフィックデザイナーであり、スカーフのブランドをたちあげてらっしゃる方ですよね。

 

一同:そうです。

 

—-多田さんにはお会いしましたか?

 

ともちぃ:実際にはお会いしてないんです…。ミュージックビデオでみんなが使っているスカーフは、多田さんにお借りしました。

 

――夢羽さんはいかがですか? でもやっぱり顔を出したい、とか?

 

むうたん:顔は出さなくても大丈夫です。

 

――音楽で勝負っていう感じですか?

 

むうたん:手に取りやすいジャケットだなって思いました。ちょっとお洒落な感じで「おお」ってなります。

 

――夢羽さんも最近すっかりお洒落になって。

 

むうたん:えっ???

 

――夢羽さんのインスタをチェックしたら素敵な私服がいっぱい載っていたので。

 

むうたん:インスタやってないですよ!

 

一同:アハハハ(笑)。

 

――今ちょっと適当に言っちゃいました(笑)。

 

ともちぃ:これ、ジャケットの上にフィルムが2枚重なってるんです。

 

のんの:ジャケットとこの透明のフィルムで3層になってるんです。「どこのアーティストさんのお洒落なCDだ?」って感じです。

 

 

取材・文
石川真男

RYUTist ライブ情報

RYUTist “HALL” LIVE@りゅーとぴあ劇場

【日時】2020年6月20日(土) 開場17:00 / 開演 18:00
【会場】りゅーとぴあ 新潟市⺠芸術文化会館・劇場
【チケット】全席指定 ¥4,000(税込)
※入場時、ドリンク代(¥500)が別途必要となります。
※中学生以下保護者同伴・小学生以上チケット必要・未就学児童保護者の膝上であれば入場可
※写真、動画の撮影、及び録音は禁止とさせて頂きます。

オフィシャル先行販売
e+にて抽選販売
受付期間 11/5(火)19:00~11/15(金)23:59
(https://eplus.jp/ryutist-hp/)

RYUTist 商品情報

シングル「きっと、はじまりの季節」

きっと、はじまりの季節

レーベル:PENGUIN DISC
品番:PGDC-0011
価格:1,200 円(税抜価格)+税
収録曲:
M1.きっと、はじまりの季節 作詞・作曲:弓木英梨乃 編曲:sugarbeans
M2.Never let me back 作詞:南波一海 作・編曲:東新レゾナント
M3.愛のナンバー 作詞・作曲:°C-want you! 編曲:武藤星児 コーラスアレンジ:カンケ( ※M3 は°C-want you!のカバー )

PROFILE

PROFILE
RYUTist

2011 年 5 月に行った「アイドルユニットオーディション」で選ばれたメンバーによって結成。

2016 年 4 月 24 日に横山実郁を加えて再始動。新潟市を表す「柳都( りゅうと)」という言葉に、「アーティスト」 を加え、「新潟のアーティスト」という意味を込めて「RYUTist」と名付けました。 メンバーはリーダーの佐藤乃々子、宇野友恵、五十嵐夢羽、横山実郁の 4 人組で、全員が新潟生まれ新潟育ち です。

新潟市古町7番町「LIVEHOUSE 新潟SHOW!CASE!!」を中心にライブ活動を行い、その他全国各地の各種 イベントにも出演しています。

2018 年には新宿 ReNY、2019 年には渋谷クラブクアトロにて自己最大規模のワンマンライブを成功。 幅広い世代のミュージシャンから提供を受ける楽曲の質の高さはアイドルファンのみならずかつての渋谷系、 ギターポップの系譜を好む音楽好きにも支持され、Spotify 公式プレイリスト「Best of 2018 Women’s Voice」 に「無重力ファンタジア」が選ばれるなど着実にその知名度を上げています。

佐藤 乃々子(さとう ののこ)

誕生日:11月24日
イメージカラー:イエロー
新潟の好きなところ:食べ物がすごく美味しいところ
新潟の好きな食べ物:のっぺ

宇野 友恵(うの ともえ)

誕生日:4月1日
イメージカラー:ピンク
新潟の好きなところ:山、海、川があって、四季がはっきりしてるところ!
新潟の好きな食べ物:新潟タレカツ丼

五十嵐 夢羽(いからし むう)

誕生日:1月5日
イメージカラー:グリーン
新潟の好きなところ:かわいいゆるキャラさんがたくさんいるところ
新潟の好きな食べ物:佐渡天然ブリカツ丼、新潟タレカツ丼、鯛茶漬け

横山 実郁(よこやま みく)

誕生日:11月24日
イメージカラー:ブルー
新潟の好きなところ:景色がきれい!、おいしいものがたくさん、長岡花火
新潟の好きな食べ物:お魚、お米、ラーメン、イタリアン、ぽっぽ焼き

公式サイト: https://ryutist.jp/