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2024.04.15
上月せれな

アイドルとアニソンの世界の架け橋になる存在になりたい。 上月せれな インタビュー

 上月せれながソロアイドルと活動を始めたのは、まだ14歳(中学3年生)のとき。あれから今年で10年。彼女は、間もなく活動10周年を迎える。現在は、ソロと並行し、Brave Mental Orchestraのメンバーとしても活動中。4月21日には白金高輪SELENE b2にて「上月せれなデビュー10周年記念ワンマンライブ」を行う。現在、Brave Mental Orchestraは、5月11日の新体制お披露目ワンマンライブに向けて水面下で準備中。ソロ/グループと2つのワンマン公演の準備に忙しい彼女をつかまえ、10周年への想いを伺った。

 

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いつしか50曲くらい歌っても、ファンの人たちから「今日は少なかったよね」と言われるようになって、今じゃ4部構成で歌うのが当たり前になっています(笑)。


──今年,、デビューから10周年を迎えます。活動を始めたのは中学生から?

 

上月せれな   上月せれなとして活動を始めたのが14歳…中学3年生のときからでした。気づいたら10年経って、わたしも大人になっていました(笑)。わたしも年齢を重ねましたけど、同じように一緒に歩みながら年齢を重ねてきたファンの方々も多いです。それに10年間活動をしていると、期間を空けて観に来てくださる方々や、何かの機会にライブを見てくれたことのある方々もいて、「何年前のどこどこのライブで初めて見ました」と言ってくださる方々もいたり、年月を重ねるごとにそういう会話も増えています。

 

──せれなさんは、高校生の頃から超パワフルなライブ姿を見せていました。その頃から、ワンマン公演ではめちゃくちゃ多い曲数を歌っていましたよね。

 

上月せれな   そうですね。気がついたら曲数がどんどん増えていってました(笑)。きっかけは、ワンマン公演を重ねるごとに「この曲も聴きたかった」という声が多くなり、ワンマン公演で削りたくない曲が増えだしたことからなんです。いつしか50曲くらい歌っても、ファンの人たちから「今日は少なかったよね」と言われるようになって、今じゃ4部構成で歌うのが当たり前になっています(笑)。

 

──1ステージ、最高でどのくらいの曲数を歌ってきたのでしょうか?

 

上月せれな   1回のワンマン公演だと、最高で72曲でした。生誕祭で2日間(2公演)に分けて合計100曲以上歌ったこともあります。おかげで毎回、曲数へのプレッシャーを感じています(笑)

 

──今でこそ、オリジナルのアニソンも多く歌っていますけど。最初は、アニソンのカバーを歌うことから始めていませんでした?

 

上月せれな   もともとアイドルとして活動を始めたし、その道をずっと頑張り続けたいという想いは今もありますが、アニソンの世界に触れたときに、とても魅力を感じました。そこから、アニソンの世界へも惹かれていきました。わたしはアイドル活動が好きで始めたし、今もアイドル活動が楽しいから、いくらアニソンの世界へ興味を持ったからと言って、その世界へ全振りしたくはなかったんですね。むしろ、アイドルとアニソンの世界の真ん中というか、お互いを繋ぐ架け橋のような存在になりたいなと思い始めたことをきっかけにアニソンのカバーもライブで歌いはじめました。いろんな出会いをいただけるようになり、次第にアニメ作品のテーマ曲を歌う機会も増えていきました。それを積み重ねていく中、ありがたいことに今では毎年アニメ作品のテーマ曲を歌う機会をいただけるようになりました。

 

──せれなさんの場合、アニソンのみならず、いろんなJ-POPもカバーしています。しかも、それらの楽曲を、しっかり自分の色に染め上げているところも魅力ですからね。

 

 上月せれな   せっかくカバー曲を歌わせていただく以上、単なるカバー曲として終わらせたくはなかったですし、楽曲自体のアレンジはもちろん、いかに自分の色へ染め上げるのかをいつも心がけながらカバーし続けてきました。嬉しかったのが、ライブを見た方々の中に、わたしがカバーした曲を上月せれなのオリジナル曲だと思ってくださる方々も出始めたこと。それだけ、わたしの色に染め上げて表現していけているんだという嬉しさや喜びがありながら、「せれちゅの何々の曲が良かった」と言われるたびに、「あれ、誰々さんのカバーなんです」とも伝えています(笑)。

 

──カバーする楽曲の基準も気になります。

 

上月せれな    自分が歌いたいなと思う楽曲が主ですけど。旬のアニメソングを含め、「この曲を歌ってほしい」とリクエストを受け、それをカバーすることもあります。そうやってリクエストに応えていく中、カバー曲のレパートリーもどんどん増え続けています。

 

──カバー曲をオリジナルの歌と思わせてしまうくらい、せれなさん自身、みずからの表現スタイルを確立してきたということですよね。

 

上月せれな   そうなっていたら嬉しいですよね。確かに自分でも、本当に一歩ずつですが、着実に自分の色や求める表現の階段を登り続けているなという実感は覚えています。とくに、昨年にアニサマのけやき広場でのステージに出演させてもらって、多くのアニソンファンの方々に認知していただけたことも大きかったです。
  わたしの場合、コロナ過でアニメのタイアップ曲を多く歌う機会も得てきました。だけどその時期は、なかなかライブ活動も難しかった頃。自分でも、思うように活動できないもどかしさを2-3年感じましたし、得られたはずのチャンスが無くなる経験もあったからこそ、昨年から本格的に動き出すことができて、今は本当に嬉しいです。今年は、昨年以上に動ける機会が増えているので、できなかった分を取り戻せたらなと思っています。

 

──次の10年間の活動を通し、さらにアニソンシーンへ寄り添っていく可能性もあるのでしょうか?

 

上月せれな   もちろん、アニソンは歌い続けたいです。ただ、わたし自身はアイドルであることが意識の芯としてあります。だからこそ、「アイドルとアニソンの世界の架け橋になる存在になっていきたい」という気持ちを持っていて、そこをさらに追求していきたいので、自分の中では、「アイドル歌手です」「アニソンシンガーです」と言い切る形は取りたくないなと思っています。
  実際にわたしのファンの場合、アイドルファンの方々とアニソンファンの方々が混じりあって楽しんでくださっています。盛り上がり方やノリ方に若干の違いを感じますが、アイドル好きとアニソン好きの方々がお互いに刺激を受け合って楽しんでいる姿を見ていると、わたし自身すごく嬉しくなります。むしろ、そうやって共存しながら楽しめる空間や、垣根を変えて楽しめるスタイルを作れているところに、上月せれならしい独自性が生まれているのかなともわたしは感じています。

 


自分が14歳のときに思っていた24歳の大人像と今の自分を比べたらまったく違いますけど(笑)、その時々を楽しんで生きてきたぶん、気づいたら大人になっていたという意識です。

 


──せれなさんは現在24歳になります。10代から20代へ変わる時期に、いろんな葛藤を覚えることはありませんでした?

 

上月せれな    自分が15歳のときに思っていた25歳の大人像と今の自分を比べたらまったく違いますけど(笑)、その時々を楽しんで生きてきたぶん、気づいたら大人になっていたという意識です。
  ただ、わたしの場合、二十歳を迎えて間もなくコロナ過を迎えました。あの当時、これからいろんなことを追求していこうという矢先にまったく表立った活動が出来なくなり、すごくつらい思いを感じていたのも事実です。あの時期は、「このまま活動を続けていても、本当に未来は開けるのか?」「もう活動を辞めてしまったほうがいいのではないか?」など、いろいろと考えていました。一時期は、本当に「このまま活動を辞めてしまったほうが、人生楽かも知れない」という思いへ陥ったこともありました。そんなときもマネージャーさんがずっとわたしの背中を押してくれて、「あきらめずに頑張ろう」と、いろんなチャンスを探しては、進むきっかけをくださっていました。結果、こうやって歩みを止めることなく活動を続けられて、無事に10周年も迎えることができるように、あきらめることなく活動を続けてきて本当に良かったなと思っていますし、マネージャーさんにも本当に感謝をしています。

 

──あの時期はみなさんそうでしたが、せれなさんも、動けない中でも出来る挑戦をいろいろ重ねていましたよね。アニメのタイアップ曲を重ね続けることもそうですし、いろんなユニット活動もやっていましたよね。

 

上月せれな   思うようなライブ活動が出来ない中でも、「CDを出し続けよう」といろんなプロジェクトを動かせていただきました。その中でも、小泉花恋ちゃんと一緒にSEiRëëNというユニット活動をしたり、GuilDrops+として声優グループに加入させていただけたり、活動できたことはすごく刺激になりましたけど、終わってしまうことがすごく悲しかったんですね。それもあって、ソロ活動を続けたうえで、もう一つ真剣に、全力で取り組めるアイドルグループとしての活動がしたくなり、それを相談したうえで生まれたのがBrave Mental Orchestra(以下、ブレーメン)でした。ブレーメン誕生のきっかけはわたしとはいえ、以前の体制も、新体制になった今も、メンバーみんな、わたしの想いや意見をしっかり前向きに受け止めてくれて、そのうえで一緒に頑張ってくれています。その環境を作れた中で活動できているのも嬉しいことなんです。

 

──ソロとブレーメンとしての活動、その両立も大変じゃない?

 

上月せれな   両方とも、わたし自身がやりたくて始めたこと。確かに忙しい日々ではありますけど、苦になることはまったくないどころか、両方とも活動をしていてすごく楽しいです。

 


「10年間活動を続けてさせてもらえてありがとう」の気持ちを伝えたいし、その想いを届けるライブにしたいです。

 


──4月21日、せれなさんは白金高輪SELENE b2を舞台に「上月せれなデビュー10周年記念ワンマンライブ」を行います。この日は、どんな内容になりそうか教えてください。

 

上月せれな   取材時点では、まだ細かいセットリストまで固まってないから詳しいことは言えませんが、まずはみんなに「10年間活動を続けてさせてもらえてありがとう」の気持ちを伝えたいし、その想いを届けるライブにしたいです。セットリストも、10年間の歩みを感じられる内容になりそうだし、この日、新曲も披露しようということで、今まさに制作している真っ最中です。たくさんの候補曲の中から、自分の想いを歌声に載せて届けられる1曲が仕上がりそうなので期待していてください。
それと、スーパー VIPチケットを手にしていただいた方からのセトリリクエスト権にも応えていくので、どんな曲が選ばれたのかも楽しみにしていてほしいです。
さらに、5月11日に渋谷WOMB LIVEで本デビュー公演を行う新体制ブレーメンが、この日はプレデビューという形で初めて人前でライブを行います。こちらも楽しみにしていてください。

 

──ということは、何部構成になるのでしょうか?

 

上月せれな   ソロとして4部構成で、そこへブレーメンとしてのプレデビューライブも加わるから、5部編成になりそうです(笑)。しかも、各部ごとに衣装も着替えるから、今回も舞台裏では忙しそうです(笑)。

 

──改めて、ワンマン公演へ向けての想いも語っていただけますか。

 

上月せれな   10周年公演では、初期の楽曲から最新曲までたくさん歌うつもりです。とにかく楽しいライブになることは間違いないです。わたし自身、みんなへの感謝の気持ちを伝えつつ、ライブに来てくださった方々に「楽しかったー」「良かったー」「でも疲れたー、やりきったー」という気持ちになって帰っていただきたいので、とにかくパフォーマンスには力を入れてやっていきます。10年間のわたしの歩みを見せると同時に、新曲なども通して、これからの上月せれなの姿も見せていくので、そこもしっかり見てもらえたらなと思います。

 

──この日は、次の10年間へ向けての新たなスタートを切る日にもなりそうですからね。

 

上月せれな   次の10年後といったら、わたし…34歳かぁ。今はまったく想像がつかないですけど(笑)、わたし自身はずっとステージに立ち続けるから、次の10年間も一緒に年齢を重ねながら歩んでくれたら嬉しいです。引き続き、上月せれな、そしてブレーメンの活動に注目し続けていてください。

 

──最後に、ひと言いただけますか?

 

上月せれな   わたしのワンマン公演は、とにかく体力を使うライブになります。だからしっかりと寝て、しっかりとご飯を食べて、万全な体制でライブに来てください。そのうえで、一緒に限界を超えましょう!!当日発表される重大発表もお楽しみに!!

 

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TEXT:長澤智典 


<ライブ情報>
「上月せれな デビュー10周年記念ワンマンライブ」

2024年4月21日(日)
会場:白金高輪SELENE b2
時間:14:00開場/14:40開演
詳細およびチケット:https://t.livepocket.jp/e/serechu10th 

 

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■新体制ブレーメンお披露目ワンマンライブ「RERISE」
2024年5月11日(土)
会場:渋谷WOMBLIVE
時間:16:00開場/16:30開演
詳細およびチケット:https://t.livepocket.jp/e/bmo20240511 

 

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