FEATURE

2023.06.12
月刊PAM

「受け取った人それぞれが自由に楽しめる」ところが、今の月刊PAMの魅力だと受け止めています。 月刊PAM インタビュー・2

 船井美玖と宇都宮未来、かつて2人は、ザ・コインロッカーズというバンドで同じ時期を過ごしてきた。その2人がふたたび手を組み、月刊PAMとして今年の2月25日にプレ活動をスタート。正式なデビューは、7月17日に新宿MARZを舞台にしたワンマン公演からになる。今は、月刊PAMとしての正式なスタートラインに立つため、いろんな道を模索している最中だ。正式デビューへ向けて活動中の月刊PAMの2人をつかまえ、今、どんな気持ちでいるのかを聞いてみた。
(1回目は、こちらから)

 

SNSでバズッて一気に日本武道館まで行きましたとなった場合、わたしは「怖いな」と思ってしまうんですね。

 

あ

 

――自分たちのペースは、着実につかめてきています?

船井美玖 う~ん、どうだろう。せかせかしながらもやっています。

――ライブ活動もコンスタントにやっていますよね。

船井美玖 プレデビュー期間は、けっこうイベントにも出てますね。

宇都宮未来 むしろ、出演本数を多くしてきました。それこそ、誘われたらジャンルを問わずに参加してきたし、こっちからも積極的にいろんなジャンルやスタイルのイベントに出ていきました。理由は、いろんなジャンルの中へ出演することで、自分たちに似合う層や、自分たちを支持してくれやすい環境を見いだそうとしてのことでした。今後も、「こういう系統しか出ません」ということはなく、いろんなイベントに出させていただきたいと思っています。だけど…。

船井美玖 ただ、ライブライブの日々にはなりすぎず、自分たちの心が消費されないくらいのペースにしていきたいなとは思っています。

宇都宮未来 まだまだ試したいことはたくさんありますけど、一つ一つの活動が消費されてしまっては違うなと思うから、自分たちの意志が流されないペースを作っていこうとはしています。

船井美玖 進む速度に関しては、無理に急がなくてもいいんじゃないかと思ってる。

――活動も、長いスパンで見ているわけだ。

船井美玖 中には、1年や2年で一気に売れていく人たちもいますよね。最近だと、Tik TokなどSNS系を通して一気に伸びていき、バズってゆく人たちだって多いです。もちろん、いろんな売れ方やウケ方があるから、それも一つの方法だと思っていますけど。ただ、SNSでバズッて、一気に日本武道館まで行きましたとなった場合、わたしは「怖いな」と思ってしまうんですね。何故なら、そこまでの器が備わってない中で予想以上の速度で進んでしまうと、猛スピードで自分たちも成長しなきゃいけないし、その枠に似合う自分になるためにと追いつかなきゃいけなくなる。それって、意外と大変だし、しんどいこと。だからといって、まだまだ時間があるからと、5年10年とダラダラやるつもりもない。そこは、しっかり自分たちらしいペースで成長していきたいなと思っています。

宇都宮未来 今はまず、7月17日のデビュー公演に向けて必要なものを身につけなきゃと思って活動をしているからね。2人の中身がわかってさえもらえれば、8人グループで活動しているくらいの濃密度で私たちは伝えていけるからね。


2人の中身がわかってさえもらえれば、8人グループで活動しているくらいの濃密度で私たちは伝えていける。
 

――そんな、今の月刊PAMの魅力を、お2人はどのように捉えています?

宇都宮未来 めちゃくちゃいろいろとあると思いますけど。何より、いろんな層の人たちに刺さりやすいなと思っていて。というのも、アイドルイベントやバンドイベントなどいろいろと出演してきた中、どんな環境の中でもアウェイになることなくライブをやり続けています。どのジャンルでやっても、みんなが興味を示してくれれば、自由に、しかも自分なりの好きなノリ方で楽しんでくださっています。そういう風に「受け取った人それぞれが自由に楽しめる」ところが、今の月刊PAMの魅力だとわたしは受け止めています。

船井美玖 実際にライブを観てくださった方々も、「ガツガツとした空気感もないし、むしろ心地よい」と言ってくださいます。それに月刊PAMのライブには、「こうあるべきでしょ」という暗黙のルールはぜんぜんないから、そこも、みなさんにゆったり楽しんでもらえている理由になっているんでしょうね。

――お2人の日常の空気感が、そのままライブに反映しているのも大きいんでしょうね。

船井美玖 2人で月刊PAMとして3か月くらい活動してきた中で思ったのが、複数人のグループではなく、2人でやってきて良かったなということでした。2人で始めながらも、当初こそ複数人にしても良いのかもと考えことはありましたけど。でも、人が増えると、一人一人の深い魅力まで伝えてゆくのって、すごく難しくなるんです。よくグループ活動をしていると、グループ内でも人気の差異って出るじゃないですか。それは、一人一人の魅力が完全に伝わりきれてないからそうなってしまうんだろうなと思うんです。その点、月刊PAMは、お互いにいろんな面で真逆というのもありますけど。その違いを、みなさんがわかってくださったうえで支持してくれれば、互いの深い部分まで、接するたびに理解度を深めてくださいます。この間も、「船井ちゃんのアイドル性と未来ちゃんのアーティスト性が、めちゃめちゃいいバランスで出ているよね」と言われました。その言葉を聴いたとき、自分でも腑に落ちたというか。自分ではアイドル性があるのかはわかってないけど。でも、未来ちゃんのダンスや歌唱力面を通したずば抜けたパフォーマンス力はわたしも感じているし、自分には真似のできないものだと実感しています。逆に、わたしはわたしで、人好きで好奇心旺盛だし、天真爛漫さもあるから、アイドル性という言葉もなんとなくわかるなと感じますからね。

宇都宮未来 逆もまた、然りだけどね。

船井美玖 わたしもそうだし、未来ちゃんも、そう。一人の身体の中に、4人分くらいのいろんな魅力を備えているからね。つまり、2人の中身を深く理解してもらえるほど、8人グループで活動しているくらいの濃密度で2人が伝えているのをわかってもらえると思います。

――プレデビュー期間を設けたことは、とても良かったことなんですね。

船井美玖 それは確かにあるなと思います。急にデビューと言って活動をするよりも、今もいろんな気づきが本当に多いから、その期間を設けたことはプラスになっています。

――お2人とも、アーティスト/アイドルなど、どう見られようと気にしてないスタンスじゃないですか?

船井美玖 どう見られても、どう捉えられても、そこは自由で良いなと思っています。それこそ、お笑い芸人と言われたとしても、ぜんぜん構いませんし。

宇都宮未来 受け止め方は、その人自身にお任せしています。

船井美玖 「バンドよりもバンドしてるじゃん」でもいいし、「アイドルよりもアイドルじゃんでも構わない」。もちろん「音楽ユニットなんだ」と受け止められてもぜんぜんいいなと思っています。よくファンの方にも、「アイドルなんてすか?」「アイドルと言ってもいいんですかす?」と聞かれまけど。いつも「何でもいいよ」と答えています。

 

「その日は○○の予約を入れてるから、仕事はやらない」とか。2人からしたら、「えっ、一体何を言ってるの??」という感覚。

 

──今は、7月17日に新宿MARZで行うデビューワンマン公演へ向けて準備をしている時期と捉えても良いのでしょうか。

船井美玖 はい。ただ、そこへ向かううえで、これからは、今までよりもイベントへの出演本数を絞っていくと思います。理由は、もっと1本1本のライブの中味を突き詰めたいし、1本1本の内容をもっと深めていきたいからです。

宇都宮未来 1本1本のライブをしっかりと作り込んでいきたいからね。ただ、ここまでたくさんのジャンルのイベントに出ていたのはけっして無駄ではなかったどころか、今のいろんなシーンの市場を知ることが出来れば、その経験をどう月刊PAMに反映していこうかと考えるきっかけにもなったから、とてもいい経験だと受け止めています。もろろん、デビュー公演へ向けても、変わらずいろんな対バンイベントには出演していきます。

船井美玖 そうだね。月刊PAMは、2人が「やりたいことを叶える場所」「みんなと楽しむ場所」「自分の夢を叶える場所」「月刊PAMとしての夢を叶える場所」。とにかく、みんなで楽しめたらいいなって感じです。

──ところで、2人の付き合いはもうどれくらいになるんですか?

宇都宮未来 まだぜんぜん短くて、5年くらいです。ただ、密度は本当に濃いから、幼馴染みと19年間一緒に過ごしてきたのと変わらないくらい濃密な関係です。

船井美玖 それ、めっちゃわかる!!

──2人は親友であり、仕事仲間でもあります。その辺のメリハリもしっかりつけている形でしょうか?

船井美玖 お互い、本番のときは仕事に集中していれば、そこはプロとしてしっかりとやりますけど。たとえば、仕事現場へ行くときなど、その辺は、いつも通りの自分たちという感覚です。それは、わたし自身がかしこまった仕事現場の環境にいると自分らしさを出せなくなるから、いつも通りに過ごしています。その代わり、お互いに「やるときはやる」というスタンスです。

宇都宮未来 むしろ、それが当たり前だからね。

船井美玖 お互い、お金をいただいている以上は、プロとしてやるべきことをしっかりとやる意識でいれば、仕事に於ける意識面では共通する考え方が多いです。たまにいるじゃないですか、「その日は○○の予約を入れてるから、仕事はやらない」とか言う人が。2人からしたら、「えっ、一体何を言ってるの??」という感覚。たとえプライベートで何を予定していようが、仕事として「これ、決まったから」となったら、そこへ真剣に向き合うのが当たり前。そういうところでの意識のすり合わせも早いですからね。

宇都宮未来 そこの価値観が一緒なのが強みだよね

 

ワクワクのヒントをばらまいてゆく活動を、これからしていきます。

あ

 

──最後に、ひと言ずつメッセージをお願いします。

宇都宮未来 今のプレデビュー活動は、月刊PAMのことや、2人のことを知ってもらえるためにもと始めたことでした。今はまだ、自分たちでも「こういう方向性がいいかな?」と、いろんな経験を踏まえながら月刊PAMらしさを探し求めています。そこでつかんだ成果を、まずは、7月17日のデビュー公演の場で見せられたらいいなと思います。

船井美玖 今はまだ、見てくださる方々も、「月刊PAMってこうなのかな?」と探りながら楽しんでいますけど。デビューライブ以降は、月刊PAMのライブを見た人たちが、「月刊PAMってこんなにもワクワクする存在なんだ」というように、毎回のライブを通してワクワクを持って帰ってもらえる。そんな活動をしていきたいんですね。そんなワクワクのヒントをばらまいてゆく活動を、これからしていきます。

宇都宮未来 7月17日の夜公演は、月刊PAMのデビュー公演になりますが、同じ日の昼公演で、わたしの「生誕祭」を行います。そこでは、デビュー公演とは明確な差を持った公演にしていくから、その違いも楽しんでもらいたいし、生誕祭を見たうえで、始まりを告げる月刊PAMのデビュー公演に触れてもらえたらなと思います。

TEXT:長澤智典
 

<インフォメーション>

「月刊PAM デビューライブ」
2023年7月17日(月)夜 新宿MARZ

「宇都宮未来生誕祭」
2023年7月17日(月)昼 新宿MARZ

公式HP
https://www.gekkanpam.com/

SNS
https://twitter.com/gekkanpam

 

船井美玖

あ
https://twitter.com/Funai_Miku

 

宇都宮未来

あ
https://twitter.com/Utnmy_Mirai

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