FEATURE

2021.02.24
FTC Project

インタビュー「解散」を前提に生まれた、みんなの心にポジティブなパワーを降り注ぐFTC Projectとは…。

「新型コロナウイルスの影響でライブハウスがダメージを受けている中で、活動が難しくなってしまったガールズバンド、Risky Melody・HONEYBEE・WAI WAI PLANET。でも、バンド3組が力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられる」という思いのもとに誕生したのが、「FACE THE CHALLENGE」を名に冠した期間限定企画ユニットのFTC Project。メンバーは、日野アリス(Risky Melody)・一ノ瀬彩(Risky Melody/HONEYBEE)・ayae(Risky Melody)・AIRI(HONEYBEE)・碧海陽(Risky Melody)・Asumi(Risky Melody)・星守歩姫(WAI WAI PLANET)の7人。全員がヴォーカルを取り、楽器を演奏する。

FTC Projectは、2月24日(水)にコロムビア・マーケティング株式会社から販売する形で1stアルバム「FACE THE CHALLENGE」を発売する。今回、FTC Projectのメンバーを代表し、日野アリス・AIRI・星守歩姫の3人がインタヴューに答えてくれた。

FTC

 

FTC Projectは「今の困難な状況をみんなで乗り越えるために必要な心の糧 」として立ち上げた存在。

 

――まずは、FTC Project誕生までの経緯から教えてください。

 

日野アリス:昨年春に日本にも襲いかかった新型コロナウィルスの影響や、同じく春先に出た緊急事態宣言により、同じレーベルに所属するRisky Melody・HONEYBEE・WAI WAI PLANETの3バンドともに活動がままならなくなりました。だからと言って活動を止めたくはない。でも、個々に立ち向かうには力が小さすぎたことから「みんなで力を合わせ、この困難を乗り越えよう」という話をみんなでし始めたのが、FTC Project誕生のきっかけになりました。

当初は、3グループが集まり、「日々の暮らしに生きづらさを覚え、心に閉塞感を抱えている人たちの、少しでも元気が出る心の支えになる音楽になれたら」「聞いて元気や勇気が沸いてくる歌を届け、少しでも心の不安を取り除けたら」という想いを持って1曲作ったことから始まっています。そこからどんどん活動の規模を広げ始めました。私のグラビアをはじめ、新しい音楽以外のジャンルへの取り組みも試みています。

 

――FTC Projectは、期間限定ユニット。いつ頃までの活動になるのでしょうか?

 

日野アリス:FTC Projectは、「コロナが終息したら解散」します。もともとFTC Projectは、Risky Melody・HONEYBEE・WAI WAI PLANETそれぞれの活動を続けていくため、その環境を取り戻すまで一つのユニットとして戦い抜こうと誕生しています。だからこそ早くコロナを終息させ、それぞれが、自分のバンドで当たり前に活動を再開させたいなと願っています。

 

AIRI:私たちが早く解散出来たなら、それだけ世の中が早く日常に戻ったということになります。

 

日野アリス:FTC Projectとして活動をしてるということは、まだコロナウィルスが終息どころか収束にも至ってないこと。解散を望んで活動をしてゆくのも変な話ですけど。でも、「FTC Projectは解散します」と発表をしたときこそ、本当の意味で世の中が日常に戻ったと宣言できたとき。それに、私たちの目標は「どこそこを目指す」というものではないからね。

 

星守歩姫:みんなを元気にすることが、FTC Projectの目的なんです。

 

日野アリス:そう。「どんな困難も乗り越えられる」という意味を持つ「FACE THE CHALLENGE」をユニット名にしたように、FTC Projectは「今の困難な状況をみんなで乗り越えるために必要な心の糧」として立ち上げた存在なんです。

 

AIRI:いろんな人たちの心の背中を押すというか、応援してゆくユニットでFTC Projectはありたいんです。

 

日野アリス:日々を必死に生きている人たちや、生き続けてゆく中で気持ちに疲れを覚えだしている人たちを私たちの音楽を通して少しでも笑顔にしたいし、元気や勇気を与えたい。そういう「誰かのためになる音楽活動をしよう」というのが、FTC Projectとして活動してゆく目的。FTC Projectとして作った曲たちは、どれもポジティブな内容ばかり。むしろ、ポジティブになれる歌しかFTC Projectは表現しません。

 

AIRI:FTC Projectの面白さや特色の一つが、メンバーみんなが楽器を演奏することもあれば、全員が歌えること。1曲ごとに、その曲に合わせた楽器編成で楽曲を届ることもあれば、ときには楽器を置いて全員がヴォーカリストになって歌っています。

 

星守歩姫:ライブ活動も、今はFTC Project主催という形での生ライブ配信が中心ですが、全員がヴォーカリストという強みを活かし、オケを使ってアイドル系のライブへ出演もしているように、そこはフットワーク軽く活動をしています。

 

日野アリス:FTC Projectはバンドという枠さえ取り払い、フットワーク軽く、フラットな形で表現していけるところも大きな特徴としていますからね。

 

今も中心になっているのは、3バンドのホームグラウンドになっている下北沢VOICE FACTORYを舞台に定期的に行なっている主催生ライブ配信。

 

――FTC Projectは今、どんな形で活動をしているのかも教えてください。

 

日野アリス:最近でこそ、いろんなバンドさんとの対バン活動も行なっていますけど。今も中心になっているのは、3バンドのホームグラウンドになっている下北沢VOICE FACTORYを舞台に、定期的に行なっている主催生ライブ配信になります。そこでは、対バンライブという形で、Risky Melody・HONEYBEE・WAI WAI PLANETそれぞれとしてのライブも行なっています。Risky Melody単体の話にはなりますが、2月に活動7周年を迎えたことをきっかけに、今年はRisky Melody単体としても精力的に活動を行なおうと、そちらでも動きは作り出しています。

 

――FTC Projectのライブでは、なかなかユニークな表現を行なっていますよね。

 

日野アリス:ayaeちゃんが映像編集や配信、撮影の技術を身につけたことから、自分たちでいろんな動画を作ってはそれをYouTube上にアップするのみならず、ライブ中に使用する動画として作りあげ、それをライブの間に間に挟み込む形で配信放送を行なう形を取っています。最近ではMusic Videoの制作も自分達で作り始めました。私たち、東京下北沢でホームのライブハウス「下北沢VOICE FACTORY」を運営しているのですが、ライブハウスもバンド以上に、新型コロナウイルスの影響をまともに受けていて、そこも維持していかなければいけない。照明技術も、歩姫ちゃんがプロの方から学んで技術を習得し、照明機材も新しいものに入れ替え工事をし、それを映像制作やライブにも活かしています。配信も、最初こそハンディカメラ1台の厳しい環境から始めつつ、配信機材も揃え、質実ともに楽しめる高い配信を届けられる状態にまでクオリティを上げました。その技術力もあるのか、最近では、いろんな方から映像制作やライブ配信を頼まれるまでになりました(笑)。

 

――FTC Projectに関する活動のすべてを自分たちで行なっている状況だ。

 

日野アリス:まさに、そうなっています。映像制作も、YouTubeやライブでの配信も全部自分たちで手掛ければ、活動の拠点となっている下北沢VOICE FACTORY内ではCafe&Bar「Veronica」としての店舗運営も行なうなど、いろんなことをやっています。これも、すべては「みんなに笑顔や元気を届けたい」がためにやっていることなんです。

 

――今は、主催ライブもお客さんも入れてやっているんですよね。

 

日野アリス:有観客と生ライブ配信の両方を行なう形で進めています。配信ライブにしても、ライブの間にメンバーがいろんなことに挑戦をしたバラエティ豊かな映像を組み込みながら、ライブを主軸に据えた1本のテレビ番組のような形で作っています。映像も、ドラマ仕立てやチャレンジ系、どっきり番組など、本当にバラエティに富んだ内容を用意すれば、ライブの合間にはトークも盛り込むなど、ただライブを楽しむだけではない形を取って表現しているのも大きな特色になっています。FTC ProjectのYouTubeチャンネルにはプライベートな姿を通したいろんな映像もアップしていますが、ライブで上映する映像は、アーカイブ放送期間内を含め、そこでしか見れない内容ばかりだから、ぜひ観ていただきたいなと思っています。

 

アルバムを聴いて、少しでもポジティブな気持ちになってもらえたらなと思っています。

 

――2月24日には、FTC Projectとして初になるアルバム「FACE THE CHALLENGE」が発売になります。

 

日野アリス:昨年春に活動を始めて以降、「気持ちをポジティブにしてゆく楽曲」もすでに十数曲生まれたことから、FTC Projectは支持の高い10曲を選び、ユニット名の由来にもなった「FACE THE CHALLENGE」と題したアルバムへ収録しようと決めました。しかも、生ライブ配信を通して日本全国の人たちと繋がったこともあり、今回、コロムビア・マーケティング株式会社というメジャー流通を通しCDの全国発売と配信リリースを同時に行なうことを決めました。

 

――それぞれ、どんな内容のアルバムに仕上がったのか、その魅力も語ってください。

 

星守歩姫:異なる音楽性を持つ3バンドが集まり誕生したユニットのように、メンバーの個性も異なれば、FTC Projectでは一人一人がヴォーカリストとしても活動をしているように、一人一人の歌声や演奏面での技量、キャラクターを楽しめるところが、わたしはFTC Projectの魅力として捉えています。

アルバムでも、1曲ごとにメンバー編成も、歌い手も、使用する楽器も変わるように、1曲1曲際立った魅力を感じてください。アルバムでは、WAI WAI PLANETの「WAIWAIしようぜ!」のFTC Projectバージョンも収録。7人でワイワイ楽しんでゆく様が伝わったら嬉しいです。

 

AIRI:ハロウィンやクリスマス時期に作った曲も入っているように、アルバムを通して季節感も味わってもらえたら嬉しいです。でも一番の特色が、いろんな楽器編成を変えたバンド演奏曲から、同期を使った曲、ヴォーカルのみで構成した歌など、音楽の幕の内弁当のようなアルバムに仕上がっていること。中のブックレットも写真集のような感覚で楽しんでください。

 

日野アリス:FTC Projectでこだわっているのが、「ノリ良くキャッチーな歌物であり、歌詞にも力強い言葉が多いように、前向きな気持ちや元気になれる楽曲である」こと。メンバー全員がライブを生きる糧にしている。そんな私たちの生き方を示した「ライブがライフ」のような楽曲もあれば、「私たちの音楽が、みんなが探している幸せを呼ぶ青い鳥のような存在であればいいな」という想いを記したRisky Melodyのカバー曲「希望の旗」。同じくRisky Melody活動初期に歌っていた、今や幻の歌となった「Fly Away!」も、爽やかさも魅力にしているFTC Projectを通して甦らせました。とにかく、このアルバムを聞いて、少しでもポジティブな気持ちになってもらえたらなと思っています。

 

ポジティブな自分になりたい方は、ぜひアルバムを手に取ってください。

 

――最後に、メッセージもいただこうか。

 

AIRI:HONEYBEEは新型コロナがちょうど流行りはじめるときにボーカルが抜けて、今は歩姫ちゃんとAsumiちゃんにサポートしてもらうかたちでライブをしています。

HONEYBEE単体のメンバーとしては私だけ。バンド活動ももうどうなるのかというところで、私も諦めそうになったうちの1人でした。そのなかでこのプロジェクトの話があって、今の私はFTC Projectがあるから、アーティストとして存在できている。ポジティブな気持ちで迎えられる1日が早く訪れることを願います。

 

星守歩姫:WAI WAI PLANETもメンバーが動けるのが実質1人になってしまいました。バンドをやりたくて北海道からきたのに、なにをやっているのか、やるべきなのか分からなくなって、いまはFTC Projectとして、7人メンバーがいて、改めてバンドの強みや楽しさを実感しています。みんなと一緒に、笑顔でライブができますように。音源楽しみにしていて下さい!

 

日野アリス:Risky Melodyも単体では確実に活動の規模が小さくなり、収束していくのは目に見えていました。どうやっても抗えない戦えない。そのなかで、みんなで力を合わせて、諦めるでなく存続という道を選びました。私も、AIRIも歩姫も、他のみんなも、自分たちが大事にしてきたバンドを終わらせたくなかった。FTC Projectは常に助け合いの気持ちでありたい。FTCは根本的に大事な「誰かのために」という部分で成り立っています。
メンバーがみんな、誰かのために。音源を通じて、多くの人に伝わってもらえたら嬉しいです。

私たちは、コロナの終息に合わせ活動を止めるユニットのように、FTC Projectが活動を終了したときが、世の中が日常に戻ったという証明になるように嬉しいことなんですけど。そのときまでは、リアルやライブ配信を通し、FTC Projectがみなさんの心の支えや、気持ちに勇気を注ぎ込む存在であり続けようと思っています。ポジティブな自分になりたい方は、ぜひアルバムを手に取ってください。

 

取材・文:長澤智典

 

 

「イツモミカタ」MV

 

<インフォメーション>

FTC Project 1st Album

CDジャケット

『FACE THE CHALLENGE』

3,000円(税込)
QACW-1034
発売元:MAGNIFIQUE RECORD
販売元:コロムビア・マーケティング株式会社

[収録曲]
1.ライブがライフ
2.シグナル
3.Fly Away!
4.WAIWAIしようぜ!
5.イツモミカタ
6.希望の旗
7.Halloween Girls Night
8.FTCのクリスマスソング
9.PEACEサイン
10.FACE THE CHALLENGE

「困難を乗り切る、挑戦を受ける」という意味合いの英語、「FACE THE CHALLENGE」を名に冠した期間限定企画ユニットのFTC Project 。新型コロナウイルスの影響でライブハウスがダメージを受けている中で、活動が難しくなってしまったバンド3組が力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられる! 
7人全員がボーカル、楽器隊の変則バンドユニットの、ポジティブな楽曲の詰め合わせをお聴きください!



〇FTC Project 出演情報

『FTC Project 1st Album FACE THE CHALLENGE リリースイベント』

【日程】
2021年2月24日(水) 渋谷・HMV&BOOKS SHIBUYA 
2021年2月28日(日) 秋葉原・新星堂エンタバアキバ 
2021年3月12日(金) 渋谷・MAGNET by 109 5F
2021年3月18日(木) 秋葉原・新星堂エンタバアキバ 

 


 

〇Risky Melody 出演情報

『Risky Melody 7th Anniversary ONE-MAN LIVE 〜君と僕となら越えていける2020&2021〜』

【日程】
2021年4月13日(火) 東京・渋谷CLUB QUATTRO

 



〇日野アリス 出演情報

『日野アリス掲載写真集』発売中

ミスFLASH2020 写真集「ようこそビキニパークへ」

・紙版 https://t.co/9un5sBlXFW

・29p増の電子版 https://t.co/2sfq9eiaoL


『ミスFLASH2020トレカ発売イベント』出演

【日程】
2021年 3月27日(土)
1会場目 15:00~ 書泉グランデ (神保町) 
2会場目 18:00~ ソフマップAKIBA 1号店サブカル・モバイル館6階(秋葉原)
参加方法:イベント参加券付きトレカ(6,600円税込)を1BOX以上御買上の方。

【詳細】
https://tic.jp/html/user_data/MissFLASH2020_event_info


"STRAYDOG"produce
『路地裏の優しい猫』舞台出演

[東京振替公演]
2021年4月28日(水)~5月2日(日)

【詳細】
http://www.straydog.info/stage/rojineko_2021.html

チケット予約
http://j-stage-i.jp/

 



〇碧海陽 出演情報

『ヤンチャンベスト2021 碧海陽決勝進出!』

【日程】
決勝 2月20日(土)~3月7日(日)

碧海陽FOLLOWMEアカウント
https://followme.app/@HaRU_Aomi

【詳細】
http://www.dc-e.net/ycb2021/

 



FTC Project

公式twitter:
https://twitter.com/FTC_2020

公式WEBSHOP:
https://twitter.com/musicstreet2020

公式Youtubeチャンネル:
https://www.youtube.com/channel/UCjDmndm_G9bDjfz5sKSEVyQ

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