FEATURE
ゴキゲン帝国 インタビュー(前編)思いを巡らせていく中、「この思いを形にするなら、ガールズエアバンドしかない!!」と閃きました。

白幡いちほ率いる劇場版ゴキゲン帝国が、この度、ゴキゲン帝国に改名。新たな布陣で完全復活する。メンバーは、白幡いちほ・柳沢あやの・梓乃ありす・☆ゼブラナ☆・田山せかいの5人。彼女たちが掲げたのが「ガールズエアバンド」。白幡いちほ・柳沢あやのは、ギターを担当。梓乃ありすは、ベースを担当。以前からDJ活動をしていた☆ゼブラナ☆は、そのままDJとして。田山せかいは、キーボードを担当。ポイントは、あくまでも"エアバンド"であること。
ゴキゲン帝国は、7月25日(金)に高円寺HIGHでデビューワンマンライブを行うことが決定。その日に先駆け、3ヶ月連続のプレデビューライブとして、対バン形式で4月19日(土)、5月23日(金)、6月28日(土)に、同じく高円寺HIGHでライブを行う。彼女たちが、どういう思いを持って集結したのか。その心の内を追いかけた。
"ガールズエアバンド"という新たなスタイルで始めようと決意。それで、名前も→"ゴキゲン帝国"と変えて、新しく活動を始めました。
──なぜ、ふたたびゴキゲン帝国を。しかも、劇場版ゴキゲン帝国ではなく、ゴキゲン帝国と改名したのか。まずは、そこから教えてください。
白幡いちほ ここ2-3年、わたしは裏方としてのお仕事をメインに、作詞やアイドルのプロデュースを続けてきました。そのグループも、地上波ではタイアップも手にし、アルバムはメジャーの流通を通して全国展開もしてきました。それなりに実績は重ねてきましたが、大きな成果を出せたかと聴かれたら、そこまでは…という部分もありました。
あの頃は、プロデュースしているグループを良い方向へ導くため、みずから表舞台に立って応援することもしていました。その姿を見ていた身近な人たちからは、「もう一度表舞台に立ってもいいんじゃない?」という声をいろいろといただきました。その中でも特に強く声をかけてくれたのが、あーやん(柳沢あやの)。彼女は、「いちほちゃんが本気でステージに立つんだったら、わたしもついていくよ」と言ってくれました。

▲白幡いちほ
柳沢あやの 言いました(笑)
白幡いちほ その声をいただいて間もなく、プロデュースしていたグループの全メンバーが卒業し、現体制を終了することも決まりました。まさに変わり目の時期でもあり、あーやんが「本気でついていくよ」と言ってくれるのなら、もう一回本気でゴキゲン帝国を頑張ろうと決めました。それが、昨年10月頃のこと。
なぜゴキゲン帝国かと言うと、自分がやってきた活動の中で一番高い評価を得たのが劇場版ゴキゲン帝国の音楽であり、それに伴う活動でした。劇場版ゴキゲン帝国はすでに解散。あのときは自分の心が折れてしまい、先にグループを卒業。その後、グループが解散。劇場版ゴキゲン帝国は、わたしがゼロから立ち上げたグループであり、自分の会社でグループの権利を含めてプロデュースをしていたことから、解散後もずっと権利は保有していました。それもあって、ふたたびゴキゲン帝国を、あーやんを含め「今、一緒にやりたい」と本気で思えるメンバーたちと共にふたたびゼロから立ち上げようと思いメンバーを探しました。名前や形態も以前とは変え、"ガールズエアバンド"という新たなスタイルで始めようと決意。それで名前も"ゴキゲン帝国"と変えて、新しく活動を始めたわけです。
──あやのさんの加入の経緯は?
柳沢あやの ご縁があっていちほちゃんに誘われ、OLをしながら、アコースティックユニット"として年に数回活動を行うのと、生誕イベントへソロで呼ばれて歌うなど、仲の良い人に声をかけられてライブを行う程度の活動でした。いちほちゃんとはお互いを高めあっていける関係だし、会ったときから性格が合うなと思っていました。ただ、いちほちゃんに「わたしもついてく」と声をかけたのは横にして活動をしながら「いちほちゃんは、(表舞台に立った活動を通して)もっと幸せになるべき人。そのお手伝いが出来たらな」との思いからでした。

▲柳沢あやの
──お互い、付き合いは長いんですか?
白幡いちほ それが、本当にここ1年くらいの関係。あーやんのやっていたアコースティックユニットの他の2人(藤城アンナ、ようなぴ)とは仲が良かったからイベントで一緒になったとき、その関係からあーやんとも話すようになったんだけど。そのときから「すごくヴァイブスの合う子だな」と感じ、一気に急接近。そこから今へと繋がりました。
──ありすさん、せかいさん、☆ゼブラナ☆さんとの関係も気になります。
白幡いちほ ありすは、もともと劇場版ゴキゲン帝国のメンバーだった子。2ndアルバム『スタンドアップ』を出した2018年にメンバーへ加わり、2019年6月に劇場版ゴキゲン帝国が無期限活動休止を宣言したタイミングで抜けた子でした。グループの事情で活動を止めて抜けた子という理由もあって、たまに連絡を取り合っては何度かご飯に行ってました。ありすは、ずーっと「ゴキゲン帝国の曲が好き」と行ってくれていたから、今回のタイミングで声をかけました。☆ゼブラナ☆ちゃんは、ありすが紹介をしてくれた子。ゴキゲン帝国を始めるタイミングで紹介を受けたから、この中では、付き合いの期間的には一番浅い子になります。
梓乃ありす 白幡さんと出会ってからは7年、卒業してからは6年くらい経ちます。でも、この6年間の中で会ったのは、3回くらいですけど。今回、「ゴキゲン帝国を1から新たに作りあげ、本気で頑張りたい」というお話を聞きました。そのお誘いをいただく前から☆ゼブラナ☆ちゃんとは「一緒に音楽活動をしたいよね」と話をしていたんです。「バンド活動をしたいな」とも思っていたから、ガールズエアバンドをやると聞いて「好きなことが出来るいいタイミング」と思い、DJをやっている☆ゼブラナ☆ちゃんも誘って参加を決めました。
──ありすさんは、ベースを担当。もともと弾ける方??
梓乃ありす いえ、弾けません。ベース担当になった事で、エアバンドですけど(楽器を持ってパフォーマンスをするので)ベースを購入しました。もちろん演奏できるようになりたいから練習はしています。

▲梓乃ありす
──☆ゼブラナ☆さん、加入の話を聞いたとき、どう思いました?
☆ゼブラナ☆ わたし、その頃にグループ活動をしたいと思っていろんなグループの面接を受けていました。だけど、お話を聞くたびに「ちょっと違うな」と思えることが多くて。ただ、ありすちゃんとは相性がめっちゃ良くて一緒にやりたかったのと、ありすちゃんの紹介を受けて白幡さんとお会いして話を聞いたときに「やる以上は中途半端にではなく本気でぶつかるし、ちゃんと上を目指してく」という思いや意気込みに共感し、まったく同じ思いが自分の中にあったから参加を決めました。
わたしは、活動をする以上は「日本で天下を取りたい」と思っています。ゴキゲン帝国は、そのスタイルがエアバンド。他ではなかなか見かけないスタイルで天下を取りに行くことや、「この人(白幡いちほ)についていきたいな」と思って参加を決めました。それにもともとDJをやっていたし機材も家に持っていましたからね。

▲☆ゼブラナ☆
白幡いちほ せかいちゃんとは5年くらいの付き合いなんですけど。もともとは他のアイドルの子が主催しているご飯会で出会い、それからちょこちょこと連絡を取り合う関係になりました。わたしはセルフプロデュースアイドルのパイオニア的なところがあって、いろんなアイドルの方から相談を受けることが多いんです。せかいちゃんも、そんな風にわたしに頼ってきてくれた人。しかもわたしと同じように会社を設立して社長業を行い、アイドルとしても活動をしていたから、いろんな相談事を受けている中、「お互いに社長をやっているアイドルだし、社長アイドル同士で何か出来たら面白いしバズりそうだよね。」との話の中で「社長アイドルたちを集めて活動をしたい」とせかいちゃんに誘われてもいました。ところが、わたしがゴキゲン帝国をもう一度本気でやろうと決めたこともあって、せかいちゃんに「ごめん、わたしゴキゲン帝国をもう一回本気でやるから社長グループへの参加は難しいわ。それよりせかいちゃん、ゴキゲン帝国入らない?」と声をかけ、それで彼女の加入が決まりました。
田山せかい グループ活動へ誘ったのに、逆に誘われる形になりました(笑)
白幡いちほ でも、誘ったら「そっちのほうが良さそう」とすぐに返事をくれたよね。
田山せかい 即答でね(笑)
白幡いちほ ほんと、即答してくれて。しかも、せかいちゃんはピアノを弾ける人。だけど「絶対に爪を短くしたくない」と言ってたから、「うちはエアバンドだし、ちょうどいいじゃない」ってね。
田山せかい そこも、(求める希望と)合致したよね。それにいちほちゃんは、すべてに於いての行動が早いから「信用できる人」というのも、ついていこうと決めた理由でした。

▲田山せかい
白幡いちほ 「鉄は熱いうちに打て」じゃないけど、性格的に、やると決めた以上はすぐに動きだそうとするタイプ。今回もメンバーが揃ったタイミングをきっかけに、すぐに7月にデビューすることを決め、そのためのデビュー会場を抑え「いきなりデビューじゃなくて、デビューへ向けてグループを固めたいからプレデビュー期間を設けよう」と、4月5月6日にプレデビュー日を決めました。
──このメンバーが揃ったのが…。
白幡いちほ 年が明けてすぐの1月頭の時期です。そこからすぐにライブの日程と会場を決め、いつもお世話になっているサウンドチームとも、やりとりを始めました。
これまで本当に一つの楽器も弾けなかったのに「バンドをやろうぜ」と言いだしたのが私 (笑)。言い出しっぺが、一つも楽器の演奏が出来ないところから始めています。
──ゴキゲン帝国は、最初から"ガールズエアバンド"でやろうと決めて動き出したわけですよね。
白幡いちほ そうです。改めて劇場版ゴキゲン帝国を動かそうと思ったとき、ゴキゲン帝国のことを言語化してみたんですね。そのときに思ったのが、劇場版ゴキゲン帝国の頃から、わたしはバンド的な感覚でグループを動かしていたなということ。
劇場版ゴキゲン帝国はセルフプロデュースアイドルとして、わたしがすべてのことを決めていました。それこそ音楽的な方向性や楽曲のプロデュース、アートワークや活動の戦略などなど。わたしが中心になってメンバーと物事を決めていた。形は違えどバンドと同じことをやっているなと感じたし、バンドサウンドが好きで、そういう音楽性を求めていたのもありました。だから、改めて1からゴキゲン帝国をやるとなったときに、「バンドっぽい形でやるのが自分には合っている」「そのほうが、今の世の中にはまりそうだ」と思ったこと。さらに、「バンド活動をしたいけど、すぐに楽器が弾けるようになるわけじゃないし、これまでのようにダンスを踊り、フロアと一体になるパフォーマンスもしたいし、エンターテイメイント性も届けたい」と思いを巡らせていく中、「この思いを形にするなら、ガールズエアバンドしかない!!」と閃き、名前もシンプルにゴキゲン帝国にしようと思い今の形へ繋がりました。
──DJをやっている☆ゼブラナ☆さんと、鍵盤を弾けるせかいさんは楽器を持っていましたけど、3人はこのために楽器を購入。エアバンドとはいえ、楽器の練習も始めたわけですよね。
柳沢あやの わたし、ソロ活動でアコースティックギターを弾いていたから、 一応ギターは弾けます。
白幡いちほ わたしとありす以外は、みんなもともと楽器を弾ける人たち。ありすもベースは初めてだけど、以前に楽器は演奏していたんだよね。
梓乃ありす ピアノとギターと(SAXをちょっとだけ。今じゃ、ぜんぜん覚えてないけど…。
白幡いちほ ありすも、楽器演奏の経験者。これまで本当に一つの楽器も弾けなかったのに「バンドをやろうぜ」と言いだしたのが私(笑)。言い出しっぺが、一つも楽器の演奏が出来ないところから始めています。
もちろん、ライブパフォーマンスの面では、楽器を演奏している振りをする場面や曲もあれば、お客さんらと一緒に踊り騒ぐ曲もと、いろんなパフォーマンスを見せていくから、無理に弾けなくてもいいんですけど。だだ、楽器を手にした以上は実際に弾けるようになりたいなと思ってみんな楽器の練習もしています。
──いずれは生演奏も披露するかも??
白幡いちほ そうですね。何時かは、「ガールズエアバンドと言ってるけど、じつは弾いているのがバレないか?!」みたいな企画も考えてましたけど。「ガールズエアバンド・ゴキゲン帝国で動きだす」と発表したとき、すでにファンの方が「いつか,そういうことをやりそう」と予想をSNSに書き込んでいたから、ファンの人に企画を先取られました(笑)。
『Summer☆panty』を聴きながら、いちほさんが「パンツ見せてよ」と叫んでる声を聞くと、貧血が治ります。
──もちろん、新曲も作っていくんでしょうけど。まずはゴキゲン帝国の曲を受け継ぎながら表現していく形でしょうか?
白幡いちほ この間も、サウンドチームと新曲の打ち合わせをし、本格的な作業に向けてみんなで軽く歌入れもしてみました。そのときに、改めて一人一人の色の違いを感じられたから、各自の色が今後どんな風に楽曲やライブのパフォーマンスに反映していくのかが楽しみになりました。
もちろん、ガールズエアバンド・ゴキゲン帝国として新曲も作ります。新曲は7月25日に高円寺HIGHで行うデビューワンマン公演からお披露目しようと思い今、動いているところです。4月19日・5月23日、6月28日に同じく高円寺HIGHで行う3ヶ月連続プレデビューライブでは、これまでのゴキゲン帝国の曲の中から少しずつ、ガールズエアバンドと名乗っているのに相応しいバンドサウンドにアレンジをしてお届けします。この(取材)時点では、ライブのリハーサルはこれからで、サウンドチームが今、一生懸命に楽曲をアレンジしているからその出来上がりを私たちも楽しみにしています。
──メンバーのみなさんは、ゴキゲン帝国の楽曲をどのように受け止めています?
田山せかい ゴキゲン帝国の曲ってキャッチーで覚えやすいよね。
柳沢あやの けっこうキャッチーな曲が多い印象です。面白い歌詞の歌が多いけど、ときどき胸にグサッとくる楽曲が入ってきて、それで熱くなる…みたいなイメージです。
☆ゼブラナ☆ 最初に曲を聴いたときから、覚えやすくて印象に残る曲が多かったし、共感出来る歌詞も多かったから、「これは売れるな」と自信になりました。
白幡いちほ わたし自身、めちゃめちゃキャッチーな曲が大好きなんで、初見でもすぐに覚え、歌詞に共感できて、すぐにパフォーマンスを真似られる曲は多いと思う。せかいちゃん、貧血の直る曲もあるんでしょ。
田山せかい そうなんです。わたし、電車が本当に苦手すぎて、貧血で身体が冷や汗を搔いたりするんですよ。そういうときに『Summer☆panty』を聴きながら、いちほさんが「パンツ見せてよ」と叫んでる声を聞くと貧血が治ります。
白幡いちほ そこへ辿りつくまで2分半くらいあるんだけど。
田山せかい そこまで冷や汗に耐えて、耐えて、「パンツみせてよ」の声を聴いて「あっ、大丈夫だ」となって整う。そこまでがセットなんです。
(後編へ続く)
TEXT:長澤智典
<インフォメーション>
■ゴキゲン帝国début ONEMAN LIVE
7月25日(金)
開場19:00/開演19:30(予定)
会場:高円寺HIGH
※詳細後日発表
■ゴキゲン帝国3ヶ月連続プレデビューライブ
「pre-début LIVE vol.1」
4月19日(土)
開場11:30/開演12:00(予定)
会場:高円寺HIGH
Adv.¥3,000/Door¥3,500(各+1D)
出演:ゴキゲン帝国 他
チケット販売URL:https://t.livepocket.jp/e/gt0419
「pre-début LIVE vol.2」
5月23日(金)
開場18:00/開演18:30(予定)
会場:高円寺HIGH
Adv.¥3,000/Door¥3,500(各+1D)
出演:ゴキゲン帝国 / EMANON 他
チケット販売URL:https://t.livepocket.jp/e/gt0523
「pre-début LIVE vol.3」
6月28日(土)
開場11:30/開演12:00(予定)
会場:高円寺HIGH
出演:ゴキゲン帝国 / シイナナルミ / THE南無ズ
Adv.¥3,000/Door¥3,500(各+1D)
チケット販売URL:https://t.livepocket.jp/e/gt0628
ゴキゲン帝国
(白幡いちほ、柳沢あやの、梓乃ありす、☆ゼブラナ☆、田山せかい)
公式X:https://x.com/gokigen_teikoku/
公式 Instagram:https://www.instagram.com/gokigen_teikoku/
公式tiktok:https://www.tiktok.com/@gokigenarasa/
公式YouTube:https://youtube.com/@gokigenjapan2555/
produce:白幡いちほ
logo:書道家 ゆりえ
photo:KYURIMAN
Hair:西林彩 / そら
costume design:☆ゼブラナ☆/ ふくすけ 衣装魂
production:株式会社GOKIGEN JAPAN