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「ギュウ農フェス 番外編 ジャイアントキリング is BACK!」ライブレポート
12月1日、ギュウ農フェスのスピンオフイベントが大塚Hearts Nextにて開催された。当イベントはなんとフリーイベントとあって、「ジャイアントキリング」にふさわしい濃い面々が出演。その1部(昼)の模様をお伝えしたい。
「ギュウ農フェス 番外編 ジャイアントキリング」、ここから番狂わせなアイドルたちが登場する?!
「ジャイアントキリング」とは、「番狂わせ」を意味する英単語。電撃ネットワークのギュウゾウが主催するフェスティバル「ギュウ農フェス」。同イベントのスピンオフイベントとして「ギュウ農フェス 番外編 ジャイアントキリング」は行われている。「ギュウ農フェス」への出演を賭けて行われるイベントとは異なり、「ギュウ農フェス」では紹介しきれなかったけど、でも「こんな面白いアイドルたちがまだまだいるぞ」と伝えたくなる、癖の強いアイドルたちばかりをここには集めている。ここで支持を得たら、次は「ギュウ農フェス」へ出演!? そんな番狂わせも十分に有り得るグループたちが、このイベントには集結していた。
規格外の楽しさを存分に味わえるアイドルたちを満載!
出演したアイドルたちは、個性的というよりは、とにかく癖の強いグループたちばかり。もちろん、イベントのトリを飾ったSUMMER ROCKETのように、キラキラとした輝きを届ける可愛らしい正統派なアイドルや、スコールのような愛らしさとピュアな心模様を届ける王道のアイドルたちだってしっかりフォローしている。しかし、トップを飾ったex.平成墓嵐のように、自由奔放過ぎるはちゃめちゃで規格外な存在にもしっかりスポットを当ててゆくところが、このイベントの面白さ。むしろ、このイベントに出演していたグループたちは、舞台上だけがステージではなく、フロアもステージとして用い、どんどん客席へ降りては観客たちを煽り、気持ちを一つに煽り、はしゃぐことも魅力にしていた。いずれのユニットも楽曲であったり、パフォーマンスであったり、何かしらのエッジが利いた出演者揃い。
もちろん、すべてがそうではないが、フロアに大きなサークルを描き、その中で身体を折り曲げ歌い絶叫するKING∞RAGEや、フロアを用いて一体化を求めるどころか、ライブ中に牛乳の早のみ競争を行った必殺エモモモモ7のような、観客たちを巻き込み、一緒に熱を作りあげる楽しさを魅力にしているグループたちにもしっかり光を投げてゆくのも、このイベントの魅力になっている。
観客たちも、楽曲の世界観にどっぷり溺れたい人たちから、先のフロアさえステージにしてゆくグループたちのように、メンバーらと一緒にわちゃわちゃ騒ぐことに楽しさを覚える人たちもいたように、そこも様々。むしろ、アイドルたちのもつカラーに合わせ、イベントの客層や会場の雰囲気も次々変化してゆくところが「ギュウ農フェス 番外編 ジャイアントキリング」の面白さ。まさに、小さなオモチャ箱の中へ、世界中のユニークな玩具をギュウギュウに詰め込んだはいいけど、逆さにしたとたん、一気にネジが回り出し、部屋のアチコチで自己主張しだしたような感覚だ。
めろん畑a go goの姉妹ユニットであるThe Greateful a MogAAAzが示した力強くもつかみをもったステージング。サンクチュアリが癖の強いポップワールドを描き出せば、ノルウェージャンフォレストガールは、一人独創的な世界の中へ浸りながら良い意味で淡々と歌をとどけていた。同じくソロという立場でも、ex.Cosmic Frontiersのえらいチャンちゃんは、明るく開放的な楽曲を魅力に据えた弾けた表現力はもちろんのこと、フロアにボール投げをするなど自由奔放なマイワールドを繰り広げてゆく。
愛らしさを振りまくステージングで、胸をドキドキ弾ませたKus Kusに甘い衝動を覚えれば、avandonedは、ミュージカルの一場面を切り取ったようなパフォーマンスを展開し、体感しながらも魅せるライブを描き出していた。未完成ながらも正統的なぷりんせす♡たいむにも、胸をドキドキ騒がせながら見入っていた人たちが多かった。
また、今回のイベントでは、沖縄からやってきたOBPのステージに48グループ系を踏襲した王道真骨頂のスタイルを実感。彼女たちは、これから注目していきたい存在だ。
ギュウゾウさん、アイドルを見いだす審美眼はあなどれない。
一つとして同じ枠にはまらないアイドルたちが、次々と出演。カラフルな色を次々と発してゆくイベントだったように、これからの成長や飛躍を観ていたくなるアイドルたちばかりを味わえたのも嬉しかったこと。さすがギュウゾウさん、アイドルを見いだす審美眼はあなどれない。
ここから、今後の「ギュウ農フェス」へ出演するアイドルがどれくらい登場するのか。出演のみならず、何時しかメインステージに立つ番狂わせな存在が出てくるのかも含め、「ギュウ農フェス ジャイアントキリング」へ出演するアイドルたちにも熱い視線を注いでいたい。
文◎長澤智典
【1部出演者ラインナップ】
01. ギュウゾウ前説
02. ex.平成墓嵐
03. The Greateful a MogAAAz
04. KING∞RAGE
05. サンクチュアリ
06. ノルウェージャンフォレストガール
07. スコール
08. えらいチャン(ex. Cosmic Frontiers)
09. Kus Kus
10. avandoned
11. OBP
12. ぷりんせす♡たいむ
13. 必殺エモモモモ7(ex. 必殺エモモモモ!!)
14. SUMMER ROCKET
15. ギュウゾウ後説