FEATURE
この楽しさの連鎖、もっともっといっぱいの人たちに伝えないともったいない!!!!!!!!!「つぼみ大革命ワンマンライブ〜ビッグバン!パラレルの未来は明るいぜいイェイイェイ〜」公演レポート。
メンバーの樋口みどりこ・恵梨華の2人が、年内をもって卒業が決まっている、つぼみ大革命。彼女たちが、12月9日に山野ホールを舞台に、「つぼみ大革命ワンマンライブ〜ビッグバン!パラレルの未来は明るいぜいイェイイェイ〜」を行った。
わちゃわちゃとしたSEに乗せてメンバーが舞台へ登場。フロア中から沸き起こる熱い・熱い声援。その言葉を全身に浴びながら彼女たちが歌いだしたのが、『逆襲のYEAH!』。いつだって逆境の中から夢を手にしてきたつぼみ大革命に似合う‥いや、これぞつぼみ大革命のテーマ曲だ。「YEAH! YEAH! YEAH!」の声に「Oh! Oh! Oh!」と返すやりとりも、胸を熱く騒がせる。メンバーらも舞台の上で目一杯弾けている。その姿こそ、何事にも全力で、ガチンコでぶつかるつぼみ大革命らしい姿。とにかく今は楽しんだもの勝ち。理性なんか消し去って、9人と一緒に弾け飛ぼうか!!
その勢いをさらに華やかに花咲かせるように、9人は『ノーテンキパラダイス』をぶち込んだ。歌詞の通り、誰もが能天気な気持ちに心も身体も染め上げ、彼女たちと一緒に祭りあがっていた。そこに理性も理屈も必要ない。今、欲しいのは、能天気になってメンバーらと一緒に弾け飛ぶこと。舞台の上で思いきり飛び跳ね、満開の笑顔の花を咲かせながら歌うメンバーたちの姿が、とても眩しい。さぁ、もッともっとゴキゲンな自分に染めあげてくれ、極上なほど能天気な9人のパワーで!!!!!!!!!
『18:48』のMVに乗せたメンバー紹介映像を受け、ここからは舞台パートへ。ベッドの上、心地よい眠りにつく杉山優華。やかて朝になり、目覚めた杉山優華だが…。
扉を開けた先に広がったのは、なぜかスーパーのバックヤード。なんと杉山優華は万引き犯として扱われていた。目の前には、スーパーを取り仕切る松下千紘の姿が…。杉山優華は、いつの間にかパラレルワールドに迷い込んでいた。そこで出会ったのは、アイドルという人生を選ばなかった松下千紘。この世界には、つぼみ大革命というアイドルグループは存在していない。その事実に驚愕する杉山優華。「なんで万引きしたんですか?!」と詰め寄る松下千紘。でも杉山優華は、この世界につぼみ大革命が存在していないことに衝撃を受け、松下千紘を連れて外へ飛び出した。
杉山優華は、松下千紘を引き連れ、別の世界で同じ仲間だったメンバーらを探しにいく。まずは、道ですれ違った吉岡久美子を尾行。彼女は、飲食店に。そこには、ウェイトレスとして働く糸原沙也加がいた。彼女は、2人のメニューを勝手に決めたり、2人の口にした注文を理解できずに謎な返答を繰り返すなどポンコツぶりを発揮。客の注文を理解できない糸原沙也加は、助け船として店員の吉岡久美子を呼び出すが、彼女が、糸原沙也加に輪をかけるほどのポンコツぶりを発揮。そもそもがポンコツ?!な2人の店員にあきれ返った杉山優華と松下千紘は、店を飛び出した。
続いて2人が出会ったのが、占い師の水森依音と、客としてやってきた恵梨華。ここでも、占い師の水森依音が、恵梨華の依頼を無視し、自分のことをペラペラと語りだすなど、ポンコツぶりを発揮。恵梨華を占いながらも、相談に乗るのではなく、自分の経験や性格をしゃべり続ける水森依音。やはり、彼女もポンコツだ…。
恵梨華は、気になる年上の人との恋が成就するかを占いに来ていた。埒の明かない占い師にあきれ返る恵梨華。彼女はこの世界で芸人をやっていた。そこへ、相方の岡本りんが登場。解散の危機に陥っていたコンビを解消しないで一緒に続けてほしいと懇願するが、恵梨華が首を縦に振ることはなかった。そこでの占い師の水森依音も含めた3人のポンコツなやりとりに、フロア中の人たちが爆笑し続けていた。
ふたたび外へ出て、商店街を歩く杉山優華と松下千紘。2人が出会ったのが、しよりと樋口みどりこ。しよりに、コップに入った水をぶっかける樋口みどりこ。そこは、アルバイトの面接の場。樋口みどりこは、しよりの会社へ面接で訪れていた。じつは2人、同じ男性を取り合うことで大揉めしていた関係。互いに彼氏のことも話題にしつつ、がなりながら面接を進めてゆく。好きな男性を奪い合う関係もあって、働く条件を話しあいつつも、2人のやりとりは怒怒怒とヒートアップしてゆく…が、2人の元へ別々に届いた、彼氏からの「彼女に浮気がバレたから別れたい」の電話。2人とも、本命ではなく遊ばれていたポンコツな人たち。次第に面談のトーンも下がりつつ、いつしか互いに仲を深めだしていた。
ふふたび、スーパーのバックヤードへ。パラレルワールドから、元いた世界へ戻るのが不可能だと悟った杉山優華は、「この世界で生きていくしかない」と、松下千紘の前で誓う。そのうえで、この世界で8人のメンバーを集め、改めてつぼみ大革命を立ち上げ、活動してゆくことを誓う。
先に出会った7人の元に届いた、アイドルグループへの誘い。そこへ巻き込まれた松下千紘も含め、8人はアイドルの道へ‥。
杉山優華の手紙に呼び出され、ダンススタジオに集まった7人。ここから9人は、つぼみ大革命として活動‥‥をすることになるが、みんなアイドル活動は初心者状態。お試しとばかりに彼女たちは覚えたての『ぷにゅ』を歌いだした。踊りもバラバラで、歌詞も忘れてしまうなど、まったくまとまりのないポンコツなメンバーたち。何時しかメンバーどうしで罵り合い‥どころか、手(ビンタ)まで出てしまう状態へ…。
そこから1ヶ月後。ある程度形になった9人は、さっそく仕上がった実力を確かめあうように自己紹介曲の『9』を歌いだした。最強のアイドルへ仕上がったメンバーたちは、華麗にパフォーマンスをしながらも、観客たちをしっかりと煽りだす。その刺激を受けたフロア中の人たちも、声を張り上げ、この空間に生まれた楽しさを、一緒に分かち合っていた。物語から歌へしっかりと流れを繋ぎ、9人は、観客たちを笑いから熱狂へ気持ちをスーッと塗りかえていった。さぁ、もっともっと歌い躍れ、騒ぎまくれ!!
グループとしてやっていける手応えを感じたメンバーらは、つぼみ大革命として活動してゆく意志を固めた。そのうえで、まずはファンを獲得しようと、チケットの手売りを始めることに。9人は、チケットをギュッと手に握りしめ、街中へ飛び出した。
岡本りんの熱い熱い煽りを合図に、9人は放つ声に力と感情をグッと込めながら、『TE・U・RI』を歌っていた。「チケット買ってください」「ライブ観てください」と歌うその言葉は、実際につぼみ大革命が経験してきたこと。必死に手売りをしながらも、街行く人たちの反応へ次々とノックアウトされる。その姿は、とてもリアリティにあふれていた。でも、「チケット買ってください」とパワフルにせまる姿は、この会場にいた人たちのハートをしっかりとつかんでいた。フロア中で大きく揺れる拳やペンライトの輝きが、それを物語っていた。
チケットは、完売。つぼみ大革命の初ライブは、『パッパラPARTY』からスタート。最初からテンションMAXで歌いはしゃぐメンバーたち。彼女たちの歌へ巧みに声を返す観客たち。この場につぼみ大革命らしい笑顔と熱狂と興奮と愛情に満ちたライブ空間が生まれれば、みんながパリピな気持ちに心を染め上げ、9人が作りあげた宴の中で共にはしゃいでいた。
ライブを終え、ライブの楽しさを実感したメンバーたち。9人は輝く未来に、大きな期待を抱きだす。その気持ちを示すように、彼女たちは、胸の内に抱えた思いを伝えるように、優しい声で『ずっとラララ』を歌っていた。9人がそれぞれに抱きだした「輝く未来に向けた夢と希望」。それを、同じ夢を手に取り合った仲間たちと追いかけると誓うように、一人一人が心に秘めていた言葉を、他のメンバーたちや自分たちを支えてくれる人たちへ向け、真心を込めて歌っていた。ほんと、9人と出会えた奇跡に僕ら自身が感謝だよ。終盤、メンバーと観客たちが共に手を大きく左右に振る一体化した様も素敵な光景だった。
何時しか季節も、クリスマス間近の時期へ。杉山優華がパラレルワールドに来て、間もなく1年を迎えようとしていた。彼氏のいないメンバーたちは、その寂しさを楽しさに変えようとクリスマスライブを企画する。でも、気になる彼氏候補のいるメンバーたちは、クリスマスライブを断ろうとするが…。ここでも、クリスマスを一緒に過ごそうではなく、本命と過ごすからの連絡が入るなど、彼氏と思っていた相手に本命がいたり、家族がいたりと、みんな撃沈。しかも、全員が同じ人から断られていたことが判明。そのポンコツMAXなイケメン、一体何股をかけていたのか?!結果、メンバーらはクリスマスライブの開催へ向けて、気合を入れてゆく。
振られたり、モテない自分たちを卑下しながらも、落ち込む気持ちを熱く奮い立てるパワーに変えようと、9人はパワフルな歌声をぶつけるように『まじモテんわ』を熱唱。これまで以上に歌声へ熱と情熱(恨みの力?)が漲っていたように感じたのは、錯覚??とてもテンション高く、エナジー全開でせまる彼女たちの姿や、メンバーの「まじモテんわ」の声に共感をした??フロア中の人たちも拳やペンライトを振り上げ、感情を乱れ騒がせながら、爆走する9人に向けて熱いエールを送っていた。
練習を終えて、それぞれが家路へ。ここでは、吉岡久美子が過去の彼氏のことを振り返る様などが描きだされる。アドレスに登録していた電話番号を鳴らしても、現在は使われていない現実。そんな寂しい今の気持ちを、9人は切ないバラードの『恋をしても一人』に乗せ、「また君を見てた また恋をしてた」と切々と歌いだす。いくら強がっても、とてもか弱く心細い乙女の心模様を、彼女たちは『恋をしても一人』に乗せ、切々と語るように歌声を響かせていた。忘れられない愛しい人の面影。その姿は、いつ心の中から消えてゆくのだろうか‥。悲しみを背負った歌声だけが、フロア中に響いていた。
クリスマスライブを控えた、前日。吉岡久美子が、松下千紘の忘れ物のランタンを発見。それを見て、驚く杉山優華。ランタンを手にした杉山優華を見て、あわてふためいた姿で現れた松下千紘。彼女は、「そのランタンを返して!!」と詰め寄る。松下千紘の説明によると、このランタンは、パラレルワールドへ誘う装置。松下千紘は、「わたしはパラレルワールドへ行く必要があるの!」と言い出した。
松下千紘は、途中であきらめた自分の夢をもう一度別の世界で実現しようとするが、そのたびに上手くいかず、この装置を使って何度もパラレルワールドを渡り歩いてきたことを報告。しかもこのランタンは、年に1回、クリスマスの日にだけ力を発揮する。ランタンの力を知り、メンバーたちが奪い取ろうと争いだす。過去の夢をあきらめた自分への後悔から、それをやり直すためにパラレルワールドへ行こうと願うそれぞれの思いも語られながら、メンバーたちはランタンを奪いあう騒動を繰り広げていた。時間をかけて繋いだ絆が、欲望を前に一気に解けだす。ナイフや銃も飛び出すほどに加熱したメンバーどうしによるランタンの奪い合い。その争いを制した杉山優華は、夢を追いかける松下千紘の手にランタンを渡そうとする。でも、松下千紘は、つぼみ大革命のメンバーとして活き活きしながら生きる自分を肯定すれば、つぼみ大革命のメンバーとして生きる今の自分の環境を何よりも大切にしたいと語りだした。その言葉を聞いて、ふたたび強く心の絆を結び合う9人。
惑う気持ちを振り切ったメンバーたちは、熱い声を上げながら、思いきり心晴れた声でツリスマスナンバーの『シンガロンパーティー』を歌いだした。9人は、同じ空間に集った仲間たちと一緒にこのパーティーをわちゃわちゃ楽しもうと、元気いっぱいに弾けたライブ姿を見せていた。その歌声やパフォーマンスは、この場にいる人たちを笑顔にしていた。一緒に思いきり熱い冬を過ごしたい。そんなカラフルな気持ちにも心が染まっていた。
ついに、クリスマスライブの日へ。彼女たちは「売れたいねん 売れたいねん」と高らかに声を張り上げ、『All tag need』を歌いだした。その声を耳にしたフロア中の観客たちが、熱い声を張り上げだす。ときにメンバーらと一緒に「Oh! Oh! Oh!」と叫ぶ声を重ねあわせ、幸せの熱を分かち合うことを思いきり楽しんでいた。メンバーらの熱い誘いに乗り、フロア中の人たちも沸き上がる。クリスマスなんて甘い一夜よりも、身体中をアドレナリンが駆けめぐるこの熱狂の一夜のほうが、9人を含め、ここにいる人たちに似合う幸せと喜びだ。まぁ、ライブは昼にやっていたけどね(笑)。
本番前の楽屋。なんと、パラレルな世界に無理やり不自然なことを起こすと、秩序が乱れ、元いた世界の秩序が乱れるどころか、崩壊してしまうことを知ったメンバーたち。不可抗力とはいえ、杉山優華がこの世界へつぼみ大革命を作り上げたことで、もともとあったつぼみ大革命が消えてしまうばかりでなく、9人それぞれがアイドルではなく、異なる環境(職業)に身を置いてしまうことになることが判明。それを防ぐには、今の世界にいるつぼみ大革命を失くすしかない。8人は、元の世界に存在しているつぼみ大革命を守るため、杉山優華にランタンを使って戻ってほしいと伝えてきた。同時に8人それぞれが、つぼみ大革命を通した経験を胸に、改めて夢に向かう決意を示していた。杉山優華は、ランタンを使って元の世界へ戻ることを決意。そしてこの日が、パラレルワールドの中での、つぼみ大革命として最後のライブになった。掛け声を上げるメンバーたち。
「つぼみ大革命いくぞー!!」
「わっしょーい!!」
「前向け 今を生きろ 自分勝手でいいぜ 立ち止まるにはまだ早すぎるだろう 振り返るな 踏み出せ」と『スーパーヒーロー』を歌うメンバーたちの声は、どこか涙声だった。9人とも、パラレルワールドにいるつぼみ大革命のメンバーらに気持ちを同化していた。だからこそ、物語の中の自分たちと同じ気持ちに染め上げ、壊れそうな思いを奮い立て、明日へ向かって突き進む意志を、自身の胸の内へ強く強く打ちつけるように「前向け 今を生きろ 自分勝手でいいぜ 立ち止まるにはまだ早すぎるだろう 振り返るな 踏み出せ」と歌っていた。9人が振り上げる拳に向け、フロア中の人たちが共鳴の拳を突き上げ、思いを熱く交わし、重ねあう。その思いは、卒業する樋口みどりこと恵梨華2人にも向けられていた??
舞台は、現在へ。ライブ前、メンバーで円陣を組む姿を映像で投影。さらに、パラレルワールドでは、今のつぼみ大革命が存在する世界でアイドルをしていた(1年間、入れ代わっていた)万引き犯(杉山優華)がスーパーへ謝りにくる姿を投影。他にも、芸人ユニットの絆として頑張る恵梨華と岡本りんの姿や、出会いを求めて合コンに興じる吉岡久美子の姿、飲食店でてきぱきと働いている糸原沙也加の姿、声優の夢を追いかけている樋口みどりこの姿、就職活動へ勤しんでいるしよりの姿、占い師として活動をする水森依音の姿を投影。そして…パラレルワールで今を生きる9人が招待状を受けて集まった映画館で見ていたのは、今、観客たちの目の前にいるつぼみ大革命の姿だった。
「キラキラと光る明日が眩しくて目を閉じてしまうけど」と、9人は美しくも熱を抱いた声を重ねあわせ、『未来への足音』を歌いだした。つぼみ大革命として青春している姿へ向け、フロアのあちこちから飛び交う絶叫にも似た熱いエール。9人は、確かに輝いていた。つぼみ大革命として生きる自分が一番自分らしく輝けるのを知っているからこそ、ステージの上で確かな自信を胸に歌い躍っていた。9つの花弁が寄り添い、舞台の上で大きく咲いた花は、その姿を目にした人たちにも、自分が輝く術があることを教えていた。そして、同じ意志を抱いた仲間がいるからこそ、自分たちが輝く光の源になれる喜びを噛みしめていた。
「この人生でほんまによかったなと心から思います」の言葉。そして、仲間っていいよね、かけがえのない存在だよねと、9人の絆を示すように、最後に彼女たちは『18:48』を歌っていた。メンバーそれぞれが、互いの関係性を確かめあうように。ここまで一緒に歩んできた日々を笑顔で噛みしめながら、9人それぞれが胸に抱いた思いを場内中へ歌声の風に乗せてそよがせていた。その微笑ましい姿に、この場に訪れた人たちみんなが、きっと心の中でエールを送っていたに違いない。
つぼみ大革命のライブは、やはり笑顔で終わらなきゃ"らしく"ない。岡本りんの「ぶっ放とうぜお前たち、フォォォォォー!! すべてを出しきろうぜ!!」の声を合図に、9人はアンコール曲として最後に『笑 DNA』を熱唱。一人一人めちゃめちゃ笑顔だ。彼女たちの身体に流れる「笑」というDNAが、ここぞとばかりに大沸騰。何発でも笑顔になる楽しさを噛ましてやろうと勢い満載で歌うその姿は、ひと際眩しく輝いていた。この楽しさの連鎖、もっともっといっぱいの人たちに伝えないともったいない!!!!!!!!!
TEXT:長澤智典
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