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「いつまでもこの場所から輝き続けてるよ」の歌詞通りの景色は、13年経った今も変わらない。CANDY GO!GO!「IDOROCK-legacy- 発売記念ワンマン公演」ライブレポート!
最新アルバム『IDOROCK-legacy-』を手に、CANDY GO!GO!が11月20日(月)にVeats Shibuyaで、ワンマン公演「IDOROCK-legacy- 発売記念ワンマン公演」を行った。ライブの後半には、新メンバーの牡丹るきも登場。当日の模様をお伝えしたい。
先に伝えておくと、この日のライブは、全10曲を収録したアルバム『IDOROCK-legacy-』の曲順通りに進んでいった。見方を変えれば、この作品自体がライブのセットリストのような流れを持って組まれてたということか…。
物語の始まりを告げる勇壮な『Prologue』が流れだす。その音色が大きく広がるのにあわせ、フロア中からクラップが起きだした。その音へ導かれるようにメンバーらが次々と舞台へ。
さぁ、ここから世界でいちばん熱いゲームを一緒に楽しもうか。メンバーらは軽快に走り出した『IN THE GAME』に乗せ、沸き立つ気持ちを笑顔でぶつけていた。「見限らないで まだ戦える この痛みさえ愛し抜くから」と告げた言葉に、どんな苦境や苦難を何度も何度も乗り越えてきた彼女たちらしい逞しさを覚える。どんな状況下へ置かれようと、彼女たちは何時だって笑顔ですべてを乗り越えてきた。
止まることなく『Anymore』へ。軽やかでポップな表情は、リードを担った永瀬りかにとても似合う。かわいく挑発してゆく様も、胸の奥にキラリと光る刀を隠し持つCANDY GO!GO!らしさ。軽やかに弾む歌声の裏に潜む狂おしいほどの情熱がパフォーマンスから見えてくるたびに、気持ちが熱く騒ぎだす。
『Sunny』を歌う宇野みずきと夏井さらの晴れた姿が眩しく見える。この曲でメンバーたちは、チャーミングな動きと天真爛漫な笑顔で観客たちにせまっていた。その姿に向けて、フロア中からあふれだす熱いクラップ。みんな、メンバーと一緒に無邪気な童心に戻って楽しんでいる。その熱が、フロア中に広がりだしてゆく。
「1秒も目を離したくないくらい熱いパフォーマンスにしていきます」と語った宇野みずきの言葉が.嬉しい。「みなさん揺れてますかー」とGカップのバストを揺らして叫んでいた磯野未来の姿も印象的だった。「全力で、自由に楽しんでください」と叫んだなぎさりんの言葉を合図に、次のブロックへ。
甘く優しい声で「信じてきたこの道は間違いじゃないかな もっと 今もっと輝きたい」と『Time to shine』を歌う夏井さらの姿が眩しく見える。なぎさりんや菜月アイル、磯野未来が言葉にする、輝きを手にしようとする想いにも、とても眩しい光を覚える。前半部のCANDY GO!GO!は、未来を見据えた強い意志を、あえて爽やかな歌声に乗せて届けていた。彼女たちが降りそそぐ歌声の光に向け、フロア中の人たちが手を振り、その輝きを受け止めていた。
さぁ、ここから一気に熱を上げて駆けだそうか。これまでにも数多くのライブを通し、フロアに熱情した景色を作り続けてきた『Understeer』が飛びだした。メンバーと観客たちが「今 もっと もっと もっと もっと(その先へ)」と一緒に歌い、叫びながら、感情のアクセルをグイグイと踏み込んでゆく。さぁ、ここからもっともっともっともっとその先の熱狂や輝く世界へ向かって共に突き進もうか。メンバーらへ向かってフロア中から沸き立つ、たくましくも熱いコール。その声が6人の気持ちをさらに奮い立てる。実際、メンバーらの歌声のギアも、この曲からグッと上がっていた。さぁ、ここからいろんな悪夢をぶっ壊して突き進もうか!!
次に歌った『STAY ALIVE』は、なぎさりんがコロナ過の中で感じてきた、いろんなもどかしさを歌詞に込めている。「真っ逆様 痛みより先に形を失くす」と、切々とした声でなぎさりんが歌いだす。彼女の想いへ寄り添うように菜月アイルと磯野未来が声を届ける。ミドルメロウなこの曲では、CANDY GO!GO!の歩みを長く長く受け継いできた3人が、いろんな試練や苦難を乗り越えてきたからこその説得力を持った歌声をフロア中に響かせていた。優しくて温かな歌声だ。でもそこには、確かな強い意志と決意が漲っている。想い込めた歌の手紙を、フロアにいる人たちがしっかりと心で受け止めていた。
今年1月に卒業をした杉本莉愛が作詞を手がけた、『Brave Venus』が流れだした。 この曲でも、彼女たちは心の扉を開き、この場にいる人たちの想いを招き入れ、ギュッと抱きしめるように歌っていた。CANDY GO!GO!の場合、どの曲もそうだが、言葉の一言一言へ確かな意志が生きている。それを、この曲のように温かく届けるときもあれば、激しく突き付けるときもある。その表情がどんな色であれ、いつだって彼女たちが歌声に乗せて心の手を伸ばし、日々の中で惑い、不安や不満に躍らされている人たちを、輝く未来へしっかりと導いてくれる。だから、その歌を信じたくなる。
さぁ、ふたたび気持ちのアクセルを上げていこうか。彼女たちは『Since 2010~』を歌いながら、躍動したパフォーマンスを投影。フロアでも、一緒に躍る人たちがあちこちに登場。「声が枯れるまで 歌い尽くそう」と歌うなぎさりん。いつだってそう、彼女たちの歌声が迷った心の道標になり、僕らを輝きの世界へ連れ出してゆく。だから、その声や言葉を信じて腕を振り上げてしまうんだ。
ここから、ガンガンに攻めたてろ。磯野未来が、なぎさりんが、凛々しい声を奮い立て、気持ちを前のめりに『The last of days』を熱唱。フロア中からも、たくさんの野太い声が上がり続ける。とても自信と気迫に満ちた歌声だ。だから気持ちが奮い立ち、声を上げずにいれない。間奏では、メンバーらの煽りを受け、フロア中から絶叫が上がり続ける。その声をエナジーに、彼女たちはらさらに気持ちを奮い立てて歌い躍っていた。ここへ、最高の景色を描きだすように。最後の最後に、「The last of days」「Oi!!」と絶叫した声を交わすやりとりも胸アツだ。
アルバム収録曲としては最後になる『Infinity』が飛びだした。菜月アイルの「拳をあげて」の声を合図に、フロア中の人たちが「Oh!Oh!Oh! Oh!Oh!Oh! Oh!Oh!」と歌いだす。これだなよ、この景色をメンバーとCANDYST(ファン)たちは、何年も、何年間も、CANDY GO!GO!のライブという形を通してライブハウスに作り続けてきた。どんなに形は変わろうと、この場に生まれた一体化した熱狂と絶叫の景色はけっして変わることも、尽きることもない。それを知っているからこそ菜月アイルは「僕らは輝けるきっと」と自信を胸に歌っていた。「1人で抱え込まないで」「僕らで乗り越えて行こう」と、落ちサビでずっと歌声を交わしあう菜月アイルと観客たち。互いが互いを支え、背中を押し合ってきた景色が、この日も確かにこの会場に生まれていた。みんなで「Oh!Oh!Oh! Oh!Oh!Oh! Oh!Oh!」とシンガロングする様が、この場を眩しく輝かせていた。
『Time to shine』のMV撮影のメイキング映像を上映。その後に『Time to shine』のMVを上映。そして…。
ライブも後半戦へ。デュオ・バラードの『Blue Jay』を歌ったのが、宇野みずきと夏井さら。2人は、想いを交わしあうように、歌声を重ねあっていた。2人とも胸に手を寄り添え、心の内側から込みあがる想いを大切に、歌声を重ねあう。間もなく卒業をする宇野みずきと、これからのCANDY GO!GO!を担う夏井さら。CANDY GO!GO!の未来を担い続けてきた2人が『Blue Jay』を歌ってくれたのが、嬉しい。「代わりはいないんだ」と歌う夏井さら。その想いを受けて宇野みずきも「夢もたせたくれた」と歌声に乗せ、互いに涙声で想いを返していた。同じ時期を共に過ごしてきた2人だからこそ、別れを前にした想いを告げあう歌詞の一言一言が、互いの絆をより深くしていた。その姿は、卒業した佐伯かなと、彼女を見送ったなぎさりんの姿にも重なって見えてきた。「ずっと側にいてよ 嘘でもいい」と歌いながら宇野みずきの横に並び、夏井さらは、彼女の腰にそっと手を寄り添えていた。気持ちの籠もった2人の美しい歌声が、心に涙を呼びおこす。最後に夏井さらが言った「ありがとう」の言葉が、いろんな意味を持って胸に届いていた。
流れだしたSEに乗せ、着替えを終えたメンバーらが登場。「Veats Shibuya、一つになろうか!!」と煽るなぎさりんの声と駆けだした『神様のイジ悪』を合図に、フロア中から凄まじい声が次々と轟きだす。ここからは、研修生の牡丹るきも加えた新生CANDY GO!GO!のライブがスタート。7人はダイナミックなパフォーマンスを通し、観客たちを雄々しく、激しく煽る。笑顔を浮かべながらも、剥きだした感情と感情や、声と拳をぶつけあう様こそがCANDY GO!GO!のライブ。そう、互いが本気で求めあい、一緒に高めあう。お互いに本気で、ガチンコでぶつかりあう景色が、胸を熱く熱く騒がせる。振り上げた拳を降ろしたくはない。喉が切れるまで声を張り上げ続けたい!!
磯野未来の歌声を皮切りに『SAISON』へ。爽やかな歌の風を吹かせ、彼女たちは、ここからまた新しい景色を描きだそうとしていた。晴れた開放的な楽曲の上で、メンバーも観客たちも眩しい輝きを全身に浴びながら、このひとときを楽しんでいた。メンバーの歌に、熱いエールを返す様も最高じゃない。メンバーらも軽やかに踊りながら、優しい歌の風を運んでくれた。
舞台の上で円陣を組んだメンバーたち。『FakeNews』が流れだすのにあわせ、7人がフロントへ突き進む。この曲も、何百回と一緒に汗と熱狂を積み重ねたきた楽曲だ。彼女たちの歌にあわせフロアからも熱い声が飛び交えば、メンバーらと一緒に身体を揺らしあう。サビ歌でも、メンバーと観客たちが同じ動きを示せば、間奏ではこの会場を震撼させる勢いで野太い声と熱いクラップが響き渡る。奇跡なんて始めからフェイクさ。今、ここに生み出した熱狂こそが、すべての真実だ。
MCでは、牡丹るきが自己紹介。緊張する彼女に、突っ込みを入れるなぎさりん。温かい??その関係性が素敵だ。
時代を遡るように曲が進んでいく。飛びだしたのが『そしてまた逢えると云うよ』。CANDY GO!GO!のライブを、本当にずっとずっと支え続け、たくさんの仲間たちと出会い、見送り続けてきた楽曲だ。なぎさりんの歌に続いて、フロア中からあふれだした熱情したMIXの声。フロアではサークルを作り、盛り上がる人たちも誕生。サビ歌でも観客たちは、メンバーらと同じ動きをしながら、腹の底から声を張り上げ、忘れようにも忘れられない景色を作りだしていた。メンバーらの歌声よりも、観客たちの叫び声のほうが大きい??我を忘れ、理性のストッパーをぶっ壊し、ただただ熱狂してゆく。これこそが、CANDY GO!GO!が長く長く作り続けてきた景色。後半には、舞台の上でサークルを描くCANDY GO!GO!を真似、フロア中に大きなサークルモッシュが誕生。誰もが「そしてまた逢えると云うよ」と大きく右手を振りながら歌っていた。最後にぶち上がった熱い熱いMIXが、魂を本気で奮い立たせた。
まさかの、ここで『We are!!!!!!』が飛び出すとは‥。甘い甘い、CANDY GO!GO!が登場。いや、そこには愛らしい素振りを見せながらも大人の色気をまとった、濃密な甘さを湛えたCANDY GO!GO!の姿があった。メンバーたちがキュと一つに固まって歌う姿や、メンバーと観客たちが一緒に飛び跳ねる様も、この曲に欠かせない要素。何より、両隣の人たちと肩を組み合い、たくさんの隊列を作ってはしゃぐ姿があってこそ『We are!!!!!!』のライブ。歌声や姿も、甘く眩しい。「いつまでもこの場所から輝き続けてるよ」の歌詞通りの景色は、13年経った今も変わらない。
最後にCANDY GO!GO!が届けたのが、『Cinderella Call』。懐かしさと、慣れ親しんだ感覚と、新鮮さと、いろんな想いが交錯する。いつも眩しい世界へ連れ出すパフォーマンスをしてきた彼女たちは、今も、変わることなく僕らを眩しい景色の中へ連れ出してくれる。たとえ舞台の上の景色が変わろうと、彼女たちが輝きを放ち続ける限り、いつまでも憧れのシンデレラであることに変わりはない。だからこそ、いつまでも夢を見せてほしいし、「夢を叶える世界へ連れ出して」ほしい。フロア中から上がる熱情したオーイングの声。僕らは7人が作りだした眩しい世界の中にずっと飛び込んでいた。夢の続きを信じながら、共に高く拳かを突き上げ、声を張り上げ続けていた。最後に菜月アイルが歌った「わたしがシンデレラ」の歌声にもグッときた。
さぁ次はどんな景色を一緒に描きだせるのか、次のアクションを楽しみにしていようか。
TEXT:長澤智典
「IDOROCK-legacy- 発売記念ワンマン公演」
2023年11月20日(月)
会場:Veats Shibuya
<SET LIST>
01 Prologue
02 IN THE GAME
03 Anymore
04 Sunny
05 Time to shine
06 Understeer
07 STAY ALIVE
08 Brave Venus
09 Since 2010~
10 The last of days
11 Infinity
12 Blue Jay
13 神様のイジ悪
14 SAISON
15 FakeNews
16 そしてまた逢えると云うよ
17 We are!!!!!!
18 Cinderella Call
2023.11.15(Wed) New Release!!
「IDOROCK -legacy」/ CANDY GO!GO!
発売元 : VORTex RECORDS
販売元 : エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ
価格:税込3000円
発売日:2023年11月15日発売
品番:XNOK-00020
JANコード:4582308077947
◾️CANDY GO!GO! 公式サイト http://candygogo.jp/
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