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「君とだから超えていける」。「DINKY JUNK 2nd ANNIVERSARY ONEMAN LIVE "JUNK in the Box"」公演レポート!!!!!
誕生から2年、新たな節目の時期に、DINKY JUNKはワンマンという形を取って渋谷WOMBのステージに立っていた。「DINKY JUNK 2nd ANNIVERSARY ONEMAN LIVE "JUNK in the Box"」のタイトル通り、この日は結成2周年を祝う単独公演。2年間の歩みを、その実力を持って示すライブに。そして、姫野ゆうあの卒業公演にもなっていた。
刺激的なSEに乗せ、背景のスクリーンに映し出されたメンバーの自己紹介映像。その音と映像と合図に、フロア中から声が飛び交いだす。 荒ぶるギターの音へ誘われるように舞台へ駆けだした4人が、「Oi!Oi!」と観客たちを煽りだす。その姿に刺激を受け、フロア中からさらに飛び交う熱い声・声・声。
「DINKY JUNK」の声を合図に飛びだしたのが、荒ぶる音に乗せ、観客たちへ激しく挑みかかる姿も印象深い『NOROSHI』。メンバーらは、熱情した声を張り上げる観客たちへ最初から挑みかかる姿を見せていた。むしろ、お前らもっと限界を超える勢いでぶつかってこいよと喧嘩をふっかけるような様と荒ぶる声で攻めていた。共に熱情しながら、常識をぶち壊し、理性を消し去る空間をこの場へ作り出す。4人とも、一瞬としてじっとなどしていない。つねに舞台の上を駆け回り、高く右拳を突き上げ、観客たちへ戦いを挑んでいた。それこそが、DINKY JUNK流のライブ・スタイル。ここから、フロア中の人たちをどれだけ野獣に変えてゆくかだ。
デジタルな音に乗せた『DOPENESS』でも彼女たちは、オラオラと観客たちを煽り、みずからの感情のアクセルをベタ踏みし、胸の奥底から沸き立つ荒ぶる思いを、突き刺すような強い言葉に乗せてダイレクトに投げ続けていた。暴走する楽曲の上で、ときに熱情高揚した歌声を高らかに響かせ、4人は激しくも一体化した動きも示しながら、観客たちを暴れ騒ぐ輩に変えていった。巧みに歌声に緩急をつけながら、彼女たちは高ぶる気持ちを吐き出さずにいれるかという姿勢で、終始挑み続けてゆく。
曲が進むごとに、この空間がギラついた様へどんどん染め上がる。『Trajectory Arc』でもクールに、でも、秘めた熱を抱いた歌声を4人は突きつけてきた。歌詞に詰め込んだ思いへみずからの気持ちも染め上げ、爆走する楽曲の上で、彼女たちはエモーショナルな歌を響かせる。ときにメンバー同士で絡みながら。終盤には荒ぶる牙を剥き出し、4人は高ぶる感情のままに、この場にいる一人一人へその歌声で噛みついていった。
MCで彼女たちは、「ここは68度くらい」と、この会場に生まれた熱気の凄さを伝えていた。でも、4人が求めているのは、まだまだこんなものじゃない。ここからさらにぶち上げていくためにとぶち噛ましたのが『Dazzling Road』だ。
ヒリヒリとしたロックンロールなギターの音が、身体中へグサグサと突き刺さる。彼女たちは早口で言葉の弾丸を放ち、フロアで熱狂を求める観客たちのハートを次々と貫いてゆく。サビで見せるエモい歌声も胸を熱くする。4人が次々と撃ち放つ歌声の衝撃に興奮高揚した観客たちが、身体を揺らし、声を張り上げる。サビで響かせる、自分たちの強い生きざまを示したエモい歌を耳にするたびに、身体のみならず、心も興奮を覚える。間奏では、フロア中から絶叫のエールが誕生。彼女たちの動きに合わせ、場内中の人たちも同じ動きで、思いをぶつけ返す。会場の熱気が、やばいくらいに上がりだす。そして…。
「ナーナナナーナナナナナ 拳振り上げろ!とか」の声を合図に、DINKY JUNKは観客たちとエモい熱狂のやりとりを描きだす『まだまだ終わらせない』を歌唱。ポップ&パンキッシュで、キャッチー。だからこそ、一緒に声を張り上げ、「それなー!」と叫ぶ4人に「俺もー」と声をぶつけたい。これぞ、DINKY JUNKが示した青春パンクナンバー。4人の歌声が気持ちを熱い熱い青春の景色の中へと連れ出す。どんなにネガティブなことがあろうと、一緒に声を張り上げ、気持ちをポジティブに染め上がれば、それでいい。サビでは、メンバーと一緒に拳を振り上げ、忘れたくない楽しい青春の景色をこの場に生み出していった。さぁ、もっともっと拳を振り上げて、熱狂に興奮し続ける猿になってしまえばいい。ほんと、それなー!
続く『パパパンチ!』でも4人は、燃え盛る観客たちの身体と感情へ、エモく熱情した歌声のパンチを次々と連打し、さらに熱い衝撃を叩きつける。4人と観客たちがエモ&メロな楽曲に身を任せ、全力で拳を振り上げ一体化した景色を作りだす。荒ぶり疾走する楽曲に乗せ、4人は止まることなくエモい歌声のパンチを突きつける。終盤には、フロア中の人たちが力強く拳を突き上げて騒いでいた。どん底な感情さえ輝きに変えてゆく姿勢を持つ彼女たちだからこそ、そのライブ姿がとても美しい。ほんと気持ちを嬉しく狂わせる楽曲だ。
観客たちの熱情したMIXを合図に飛びだしたのが、『拝啓、エキストラ』。このブロックで彼女たちは、長くライブを支え続けてきた曲たちを、エモーショナルな歌声に乗せて次々と歌いあげていた。ポップでキャッチーな面を爆走するパンキッシュな楽曲に乗せて歌いあげる。だから一緒に心でシンガロングしながら、ともに気持ちを熱く染め上げ続けていたかった。「全員、拳」の声を合図に場内中から突き上がる熱情した声と拳やペンランイトの輝き。間違いなくここには、DINKY JUNKらしい熱情一体化した、攻めたエモいパンキッシュな世界が生まれていた。
外は猛暑の夏日和。でも、ここの会場の熱気が作り出した気温はサウナ並??彼女たちは甘いポップチューンの『夏のせいだ』を歌いながら,この場に甘くとろけそうな眩しい青春の景色を作りあげる。歌系楽曲という括りの中で、いろんなバリエーションを見せるDINKY JUNK。どの曲でも、胸を熱く騒がせ、理性を奪い去る青春泥棒な姿勢も嬉しい。この曲で「君のせいだ」と甘くせまるに姿にも、胸がキュンと鳴り続けていた。でもみんな恥ずかしいから、照れ隠し変わりに声を張り上げ、熱狂し続けていた。
メンバーみずから「声の圧がすごい」と語っていたように、観客たちの暴れっぷりは流石だ。MC中、2年間の思いを語っている中、恋瀬まよいがさりげなく観客たちとジャンケンしていたことも伝えておきたい。
次は、メンバーを2組に分けてのデュオコーナーへ。まずは、霧星なゆかと龍脳いおりによる『Dreamer』から。2人とは思えないパワフルなダンスパフォーマンスを突きつければ、2人とも凛々しい、いや雄々しく声を張り上げて観客たちへ挑みかかっていた。楽曲に、何より2人に、DINKY JUNK魂が漲っているからこそ、たとえデュオスタイルだろうと、勢いは何時もと何ら変わらない。むしろ、2人の挑みかかるような歌声の輪郭を、よりくっきりと味わえたのが嬉しい。ときに舞台の上で左右に分かれ、観客たちを煽る場面も誕生。エモい中にもずっとずっと燃え盛るエナジーを感じさせる姿が目の前に広がっていた。
恋瀬まよいと姫野ゆうあは、歌始まりの、少しチャーミングさも匂わせる『longing'girl'』を歌唱。2人とも愛らしさも見せながらも、観客たちをしっかりと煽り、この場へ甘くエモい衝撃を突きつけてゆく。サビで2人の甘い歌声がハモったときには、心が華やかに染めあがった。この曲でも、2人の高い歌唱力をより明瞭に感じられたのが嬉しい。2人の歌に合わせて無邪気に飛び跳ね騒ぐ、そんな観客たちの姿も印象深く見えていた。
ライブも後半戦へ。ここからは最後までノンストップで攻め続ける。重厚かつ轟音な音の衝撃に乗せて歌ったのが、ヘヴィロック調の『私のせいにしてくれ』。メンバーたちは最初に凛々しい声を突きつけ、ときにクラップを求めながら、サビではエモくキャッチーな歌声で観客たちの気持ちに高揚感を与えていった。楽曲はヘヴヘ&ラウドなのに、メンバーらの歌声がつかみ持っているからこそ、彼女たちが「全部 全部 全部 私のせいにしてくれていい」と歌うエモい声を胸いっぱいに味わっていたかった。とても気持ちを熱くする楽曲だ。だからこそ一緒に歌いながらずっと感情を高ぶらせ、感情のボリュームを上げたままにしていたかった。
美しくメロディアスなギターの音が走りだした。楽曲に乗せてメンバーらが声を張り上げて煽れば、フロアからも熱情した声が張り上がる。タイトな音に乗せて心地好く駆ける『白色の逆襲』に乗せ、互いに熱情したい感情のチューニングを合わせ、心地良い絶頂へ導く楽曲を通して一緒にアガり続けたい。サビで一緒に拳を振り上げれば、間奏ではみんなでクラップ。熱情するごと巧みに感情のチューニングを合わせ続けながら、このまま熱情した世界へ向かってぶち上がっていこうじゃないか。
高揚エモメロナンバーの『TICK-TACK DANCE』が飛びだした。熱狂のコンダクターとなった4人へ導かれるように、フロア中の人たちが絶叫した声を上げ、サビでは高く掲げた拳やカラフルなペンライトを振りまわし、エモい熱狂の嵐の中で自由に暴れ騒いでいた。シャキシャキっとした心地好く疾走する楽曲の上で、次々とエモメロな衝撃を噛まし続ける彼女たち。ときにキャッチーなパフォーマンスも見せながら、この場に「楽しい熱狂」の空間を作りあげていった。
さぁ、ここからもっともっと魂を剥き出しにぶつかりあおうか。メンバーと、観客たちが声をぶつけあう。一人一人が魂を熱情した色に染め上げ、雄々しい声で『Heavy Mental』を歌いあげていた。4人はときにがなるような声も張り上げ、荒ぶる感情に乗せて、奮い立つこの感情は誰にも奪えないとみずからの生きざまを突きつける。後半には一人一人が燃え盛る気持ちをさらに燃え滾らせ、みずからの生きざまを強くぶつけていた。何があっても自分たちらしくある生き方は誰にも奪わせない。その気持ちが、DINKY JUNKを動かし続ける最強の原動力なのだから。
DINKY JUNK流のヘヴィ&ラウド/パーティロックな『Are You Ready?』では、4人が高く拳を突き上げ、雄々しく声を響かせれば、フロア中の人たちも野太い声のエールをぶつけだす。感情を揺さぶり狂わせるアグレッシブな楽曲に乗せ、高く掲げた手やペンライトを振り上げた観客たちが、その場で大きく身体を揺らし続ける。メンバー一人一人の煽り声と観客たちの絶叫のバトルが激熱だ。メンバーと観客たちが暴走した野獣と化し暴れ祭る景色が、この場を真紅の熱狂の色に染め上げていった。
DINKY JUNKが最後に突きつけた『最高速度ふたり』でも、互いに熱情した感情をぶつけあうのはもちろん。荒ぶる声を張り上げ、互いに限界を超えるどころか、限界のその先にある興奮や恍惚を求めあっていた。とてもエモくキャッチーな楽曲に乗せ、一緒にどこまでも突き進もうと彼女たちは歌っていた。美しくもエモい落ちサビ。そこから一緒にカラフルかつポップな衝撃を持って駆け上がる。このまま一緒にデンジャラスな世界へ身を落としながらも、そこから共に奇蹟を生み出したい。DINKY JUNK、楽曲も衝撃だが、一つ一つの歌に込めた熱い思いやメッセージも気持ちを嬉しく騒がせる。
アンコールでは、デュオスタイルで歌っていた『Dreamer』を、今度は何時もの形で歌唱。やはり4人のスタイルで届ける楽曲には、気迫や迫力はもちろん。歌詞に込めたポジティブな感情にもさらに説得力が増してゆく。荒ぶり躍動するダンスロックに乗せ、4人が力強く身体を揺らし「この夢は終われない」と、DINKYJUNKと一緒に夢を描こうと誘いかけてきた。4人が思いを一つに重ねあわせて歌う声のパワーと説得力は、無条件に気持ちを熱く揺さぶった。
ここで、この日を持って卒業をする姫野ゆうあが思いを述べていた。詳しくはここ(https://x.com/DKJ_yua/status/1809246914090881049/photo/4)を読んでほしい。彼女はこれからヘアメイクアーティストとしての夢を追いかける。次はDINKY JUNKのメンバーのヘアメイクを担う一員として…出来れば戻ってきてもらいたい。
これからもDINKY JUNKは決してして止まらないと宣言。そのうえで、デュオコーナーで歌っていた『longing'girl'』を、ふたたび4人のスタイルで熱唱。激しく弾けた楽曲の上で、4人が愛らしい姿で歌唱&パフォーマンス。4人でせまることで、かわいらしさもさらにパワーアップ。ときにメンバーと観客たちが、互いに高く掲げた手やペンライトを振り上げ、ともに熱情した声を重ねあう。激しく攻める姿もDINKY JUNKらしいが、歌系の楽曲を通して無邪気にチャーミングにせまる姿も、胸をキュンと騒がせる。その幅広さこそがDINKY JUNKの魅力?!終盤に生まれた熱いやりとりも胸アツだ。軽やかにステップを踏みながら甘えた笑顔で歌うその様は、胸をズッとときめかせ続けた。
最後に激しい音の衝撃を持って突きつけたのが、DINKY JUNKとしての始まりを告げた、メンバーらの攻め入る強い意志や思いを詰め込んだ『DINKY JUNK』だ。傷ついたって、汚くたって、ずっとこの場で自分たちは生きていくし、戦い続ける。彼女たちは、どんな荒波がこの先待ち受けていようと、けっして気持ちの熱を冷ますことなくどころか、高ぶる気持ちのままに走り続ける意志を『DINKY JUNK』を通して示していた。今も、これからも変わることのない意志を凛々しい声を持って突きつけ、4人は場内中を熱情した色に染め上げていった。そのうえで、この場にいる全員と、ともに「君とだから超えていける」と、未来へ突き進む約束を交わしていった。メンバーと一緒に手にしたタオルや拳、ペンライトを振り回し、ときに一緒に高く高く飛び跳ねながら、この先も熱情した景色をともに描き続けたい。
TEXT:長澤智典
SNS
https://dinkyjunk.tokyo/
https://x.com/dinky_junk
セットリスト
SE
NOROSHI
DOPENESS
Trajectory Arc
Dazzling Road
まだまだ終わらせない
パパパンチ!
拝啓、エキストラ
夏のせいだ
MC
<デュオのコーナー>
Dreamer
longing'girl'
MC
私のせいにしてくれ
白色の逆襲
TICK-TACK DANCE
HeavyMental
Are You Ready?
最高速度ふたり
-ENCORE-
Dreamer
MC
longing'girl'
DINKY JUNK