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2022.09.10
ポラライト

みんなと一歩ずつ歩んでいけば、私たち日本武道館立てるんじゃないかと本気で思っています。それまではポラライトのアイドル人生は続いていくので、支えになってくれると嬉しいです。 「ポラライト1周年記念1st大型ワンマン 〜日進月ポ〜」公演レポート

  ポラライトが、輝いたその姿を目の前に示したのが2021年9月11日のことだった。みずみずしい姿を見せたデビューステージから、1年。ポラライトは、9月8日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEの舞台上に立っていた。「ポラライト1周年記念1st大型ワンマン 〜日進月ポ〜」と名付けた、この日のワンマン公演。あれから1年後、彼女たちがどんな進化した姿を示したのか、ここにお伝えしたい。


  開演前からざわめく場内。訪れた一人一人が、これから始まる新しい物語の始まりに胸を馳せていた。場内が暗くなるのに合わせ、流れだした華やかなSE。その音を合図にフロア中から起きた熱いクラップ。その音色へ導かれるように、6人が次々と舞台へ姿を現した。そして…。

 「ポラライト ポラライト」、6人の美しいハーモニーが場内中に響きだす。彼女たちのテーマ曲『僕らのポラライト』だ。この日は、その場でのジャンプが許された環境。6人の晴れ渡る美しい声をつかもうとするように、フロア中の人たちが手を伸ばし、その場で大きく跳ね続ける。彼女たちは、これからも長く歩み続けながら、共に灯した輝きを大きくしていこうと願うように、「あなたと叶えたい~あなたと過ごしたい 夢の時間」と歌いかける。1年間という日々の歩みの中、6人は光と影差すいろんな物語を、物語ごとに出会った仲間たちと一緒に綴り、その物語へ夢中になった仲間たちとの絆を深め、渋谷duo MUSIC EXCHANGEを埋めるまでに増やしてきた。6人は、力強く「越えてみせるよ空の向こう」と笑みを浮かべ歌っていた。その自信が、この日はひと際輝いて見えていた。

  胸をキュンと鳴らす、ポップでチャーミングな『コットンキャンディロマンス』の登場だ。彼女たちは浪漫の世界から舞い降りた人形たちのような姿で、綿菓子のように甘い乙女の恋心を伝えてきた。ふわふわの雲の上で軽やかに舞い踊るような6人の姿が、とても可愛らしい。たとえそれが叶わない恋だとしても、彼女たち自身が恋に恋する女の子でいることへ夢中になっていた。軽やかに弾む楽曲の上で、6人は「コットンキャンディ」と魔法の呪文を唱えながら、片思いの淡いロマンスへ夢中になってゆく。愛らしいその姿が、僕らを夢中にさせる。
                  
  目覚ましのベルが場内中に鳴り響く。フロアの上をくるくる回るように踊るメンバーたちの姿が印象的。歌ったのが、童謡チックなポップチューンの『ねんねんころりベイベー』だ。童心に返った女の子たちが舞台の上でわちゃわちゃ騒ぐ、その姿を夢中になって追いかけていた。ポラライトの歌の一つ一つから、無邪気で無垢な乙女たちが、好奇心満載で目の前の出来事を楽しんでゆく姿が見えてくる。彼女たちはときめく思いをエンジンに、会場に訪れた人たちをいろんな乙女の妄想ワールドへ誘い込む。

 楽曲は一気に激しく駆けだした。『Blank Dreamer』の登場だ。6人は、ハートを小悪魔モードに染め上げ、見ている人たちを、甘い視線と弾む歌声で愛らしく挑発してゆく。これまで以上に大胆に心を染め上げた彼女たちは、切れ味良いパフォーマンスも交え、早口で歌いながら、見ている人たちへ甘い刺激を与えていった。

 「すごいいっぱい人いるー!!」と、メンバーらは大興奮。「とっても素敵な日にするのでみんな最後まで楽しんでください」(茉白ゆけ)や、「 最高の思い出を作りましょう」(乃井日菜子)という言葉も出れば、「今日は葵さまと呼びなさい」と、渡辺葵が女王様モードでせまるなど、メンバー自身がこの環境を楽しんでいた。

  1年間の歩みを時系列に沿って映し出した動画を挟み、ライブは後半戦へ。

  最新衣装に着替え、ふたたび舞台に姿を現したメンバーたち。歌いたしたのが、『Love My Memories』だ。キラキラとした華やかな音の光がフロア中に降り注ぐ。メンバーたちは、弾む気持ちを思いきり解き放つように。ときにはメンバーどうしで見つめ合う姿も見せながら、ときめく恋心を眩しい笑顔で歌っていた。彼女たちの気持ちが弾むたびに、一緒に心が駆けだす。メンバーたちが腕を振り上げて煽る姿に合わせ、フロア中に数多くの腕が振り上がる様が最高だ。一緒に作りあげたこの景色を、ズッと心にメモリーしていたい。彼女たちは軽やかに舞う天使のような姿で、甘い恋心を伝えてきた。フロア中の人たちも、彼女らの動きを真似ながら、キラキラとしたその思いを全身で受け止めてはギュッと抱きしめていた。

  波の音に乗せ、甘くセンチメンタルな音色が流れだす。「この夏はまだまだ終わらないよ」。彼女たちの声を合図に、楽曲は『シースルーバングに誘われて』へ。忘れたくあの夏の青春の景色を呼び戻し、ときめく気持ちへ誘われるまま、6人の女の子たちが甘く淡い恋物語の中へ飛び込んでゆく。彼女たちは、恋する女の子の心模様を、明るく爽やかな楽曲に乗せ、胸を弾ませるように歌っていた。いつも思うことだが、たとえそれが片思いだろうと、恋へ夢中な女の子ほど輝いて見える。6人が恋心を膨らませるよう「シースルーバングのように心を見透かしてみせれたら」と歌うたび、胸がドキドキ騒ぎだす。彼女たちの心がときめくたびに、ハートのチューニングを合わせ、一緒にときめきを感じながら心を揺らしていた。落ちサビでしっとり歌う姿に胸がキュンと高鳴れば、 チャーミングな彼女たちの誘いを受けるたびに、ハートが花火のようにドーンと打ち上がる。ドキドキした気持ちを、飛び跳ねることで示す人たちの姿も眩しく見えていた。

  メンバーたちか大きく身体を揺らす姿にあわせ、フロア中の人たちも同じ動きを真似てゆく。彼女たちは『夏の約束』を歌いながら、ふたたび夏景色の中で一緒に戯れようと誘いかける。その誘いに乗った観客たちと共に、熱狂という景色をこの空間に描き出してゆく。こんなに我を忘れてはしゃいでしまうのも、何もかもが夏のせい??いやいや、こんなに熱く夢中にさせるポラライトのせいだ。眩しい笑顔で誘いかける彼女たちの歌声の手に、たくさんの人たちがフロア中から手を伸ばし、忘れたくない熱い景色を一緒に描きだしていった。メンバーたちの打ち鳴らすクラップに合わせ、フロア中の人たちが思いきり手を打ち鳴らす様も、とても印象深く記憶に刻まれた。

  ここで、メンバーが、この日の感想を述べだした。

  「一周年という大事な日を、一緒に迎えてくれてありがとうございます。大きなステージに立ってたくさんの人たちの前でアイドルでいれることは本当に嬉しいです。みんなのおかげで大きなステージでパフォーマンスするこができて、嬉しいこともたくさんありました。でも、悔しい思いもしてきました。だけど、みんなの応援があったからこそ、こうやって素敵な景色を見ることができました。これらからも、つらいことも、悔しいことも、嬉しいことも、楽しいことも、ここにいるみんなと、未来で出会う人たちと、メンバーや運営さんらと一緒に、いろんな景色を見ていけたらいいなと思っています。これからもみんなの希望の光でいれるように頑張りますので、一緒にいてください(渡辺葵)

  「あっという間に1年が経ったんだなぁって感じです。最初不安ばかりだったのが、1年経って、黄色の光を振ってくれる人が増えたり、グループ6人全員のペンライトのカラーが見えるようになって。しかも、いっぱい振ってくれるようになったのがとっても嬉しいなって思いました。グループとしては、いろんなチャレンジをみんなでやってきたんですよ。一人だったら心が折れてたこともあるかも知れないけど。こうやって活動ができるのは、一緒に横に立ってくれているメンバーや相談に乗ってくれる運営さん、支えてくれるみなさんがいるからです。わたしが弱音を吐いても、みんなが「大丈夫だよ」と声をかけてくれたからここにいれてるので、感謝の気持ちでいっぱいです。2年目も側にいてくれたら嬉しいです」(乃井日菜子)

  「この1年間、めっちゃあっという間だなと思ってて。普通に生きてたら体験できないことばかりがありました。CDデビューさせてもらえたり、雑誌に乗せてもらえたり、すごいことを経験させてもらってきました。そんな楽しいことや嬉しいことばかりじゃなくて、正直、つらいことや悩むこともありました。そのときに、ここにいるメンバーや、支えてくれている運営さん、何よりここにいるみんながいてくれたから、今、わたしがステージに立てていると思っています。一人一人がすごい大切な存在です。2年後も、3年後も、その先も、みんなと一緒にいたいです」(西那恋夕)

  「わたしはずっとここで笑っていたいです。わたし、誰かの救いになれていますか?わたしに助けられた人っているのかなと思って(握手起きる)。わたし、この1年、誰かの支えになれたらいいなと思って活動をしてきたんですけど。逆に、わたしはみんなにめっちゃ支えられてきていたので、2年目は、わたしがみんなを支えたり、救ってあける存在になりたいなって思ったんだ。でっけぇポラライトになるので、2年目もよろしくお願いします」(眠衣えの) 

  「ライブ中、一人一人の目を合わせるたびに、その人一人一人の出会いや思い出がたくさん詰まっているなと感じて、ずっと感極まっていました。これからも、もっともっとおっきい思い出がたくさん出来るように頑張っていきます。なのでみなさん、ずっとわたしを見ててください」(茉白ゆけ)

  「夢を叶えたいとき、みんな「夢を目指す」という言い方をすると思うんですけど。私たちの1周年を振り返ると、上を目指してきたんですけど。着実に一歩ずつ前に進んできたイメージなんですよ。2年目も一つずつ一つずつ、6人と、運営さんたちと、みんなと一歩ずつ歩んでいけば、私たち日本武道館立てるんじゃないかと本気で思っています。絶対に立ちたいので、それまではポラライトのアイドル人生は続いていくので、支えになってくれると嬉しいです。っていうか、一緒についてきてください」(陽南凛音)

  ポラライトが、本編最後に歌ったのが、この日のために用意した新曲の『ゆめもあくりあ』。「だんだん僕ら光って だんだん夢を照らそう」と、今の自分たちの想いを楽曲に投影。親しみを覚える曲だ。彼女たち自身が希望や夢を詰め込んだ歌声を降り注ぐように、「大切な仲間がいる未来はそこに待ってる」と、目の前にいる仲間たちへ向けて歌っていた。覚えやすい振りを真似ながら、フロア中の人たちも大きく手を伸ばし、「陽の差す未来」を一緒につかもうと思いを返していた。「ここまでこれた僕らならきっとやれるのさ」の言葉が、僕ら自身の勇気にも変わっていた。彼女たちを手招いている未来をつかむため、これからも一緒に駆け続けたい。『ゆめもあくりあ』に触れながら、そんな嬉しい気持ちに心が染まっていた。

 「これからも、突き進んでゆくポラライトをよろしくお願いします」(陽南凛音)


 アンコールは、眩しい夏の青春模様を、ふたたびこの空間へ引き戻すように『夏の約束』を歌いだした。彼女たち自身が眩しい夏の乙女たちに心を染め上げ、「何もかもが夏のせいだ」と歌っていた。その歌声に触れ、フロア中の人たちが力強く拳を突き上げ、この場に熱い景色を描きだす。彼女たちは、力強く腕を振り上げ「何もかもが夏のせいだ」と歌っていた。この熱狂を、この先にもしっかりと繫いでいきたい。

  「私たちと言えば、この曲」。最後にポラライトは、グループの顔となる『僕らのポラライト』をふたたび歌っていた。メンバーたちの「ポラライト  ポラライト」の声を合図に、フロア中の人たちが大きく手を上げだした。彼女たちは「あなたに伝えたい~届けたい この思い」と歌っていた。その思いが心へ届くたびに、僕らは彼女たちへ夢中になる。これからもこの歌が、ポラライトの放つ輝きへ夢中になる人たちを繋ぐ架け橋になるに違いない。彼女たちがその輝きを失くさない限り、またこうやって、6人と一緒に腕を振り上げ、沸き立つ思いをずっと分かち合える。満面の笑顔で無邪気に歌う彼女たちへ思いをぶつけるように、フロア中の人たちが大きく飛び跳ねていた姿も、とても印象深く瞼に焼きついた。


  今後のポラライトだが、来年3月より東名阪ツアーが決定。さらに、10月より『僕らのポラライト』のカラオケ配信が決定。11月には新曲の発表も控えている。メンバーらは、「2周年公演のときは、Spotify O-EASTでワンマンをやってSold Outさせたい」と理想を述べていた。じゃあ1年後は、その理想を、みんなで現実に変えようか。それが現実になるように、これからのポラライトの1年間の活動を、思いきり楽しもうじゃないか。


LIVE

PHOTO: 下山春香
TEXT:長澤智典


SNS
https://lit.link/polalight


セットリスト
『僕らのポラライト』
『コットンキャンディロマンス』
『ねんねんころりベイベー』
『Blank Dreamer』
『Love My Memories』
『シースルーバングに誘われて』
『夏の約束』
『ゆめもあくりあ』
-ENCORE-
『夏の約束』
『僕らのポラライト』
 

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