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2022.07.18
iSPY

8人編成によるiSPY、その始まりの物語。「iSPY 1stアルバム『あいすぱいのレシピ』発売記念東名阪ツアー」ファイナル公演をレポート。

 iSPYが行った東名阪ツアー「iSPY 1stアルバム『あいすぱいのレシピ』発売記念東名阪ツアー」。同ツアーのファイナル公演が、1stアルバム『あいすぱいのレシピ』の発売日に当たる7月6日(水)に、渋谷Spotify O-WESTで行われた。大阪と名古屋公演でも、新メンバーとして加入した藍波ももかと辻ゆうかは曲によってライブに出演していたが、8人のメンバーで全曲を通すのは、この日が初。新体制のスタートを告げる日にもなったワンマン公演の模様を、ここにお伝えしたい。


 華やかなSEと大勢のファンたちの熱いクラップに招かれ、メンバーらが舞台へ登場。舞うように軽やかに踊りだすメンバーたち。ライブの冒頭を飾った『iSPY』が流れたとたん、メンバーたちは気持ちを解き放つように、眩しい笑顔を振りまきながら歌いだした。メンバーたちの「君を見つけたよ」と指さす誘いに合わせ、フロア中の人たちもメンバーたちを指差していた。幕開けからそこには、キラキラとした輝きに満ちた景色が広がっていた。

  勢いよく楽曲が駆けだした。熱いクラップが飛び交う場内。強い意志を示した『ラストゲーム』の歌詞と気持ちを重ねあうように、彼女たちも気持ちを強く込めて歌っていた。楽曲の持つ想いや色へみずからも染めながら歌い躍るメンバーたち。揺れ動く感情の変化に、観ている側の気持ちも惹かれてゆく。

 妖艶なフラメンコテイストかつ哀愁を抱いた歌謡曲風の歌メロも印象深い『赤い果実のDestiny』で彼女たちは、少し大人な表情で、胸の内で燃え盛る熱情を観ている人たちにぶつけてきた。可愛らしさも時折見せながら、8人は、歌詞に綴られた恋に燃える情熱的な女性に心の色を染めあげ、少し強気な表情でせまっていた。キュートな姿も魅力だが、少し大胆にせまる姿は、観ている側の気持ちにも情熱を注ぎ込んでゆく。

  『恋コガレ』で8人は、ときめきを抑えられない乙女の恋心を歌声に乗せ、青春という言葉が似合う景色の中へ観客たちを連れだした。恋する乙女が気持ちのストッパーを外したとき、こんなにも強い想いを示すのか。そんな嬉しい驚きを覚えながらも、彼女たちの姿に強く惹かれていた。

  彼女たちは『さよなら流星群』を、切ない気持ちを胸に歌いながら、観客たちをキラキラとした音景色の中へ連れだした。この曲でも彼女たちは、心に描いた願いが叶うようにと、愛しい人へ向けて想いを飛ばしていた。1曲ごとに恋の情景や感情の色を変えながら、どの曲でも相手に想いが届くようにと、熱情した声で歌う姿が見えていた。

 次に披露したのが、『決意の虹』。作詞を、メンバーの三葉みゆが、振りを宮田くるみが担当。タイトルにも決意という言葉を記しているように、かなりエネルギッシュでパワフルな楽曲だ。メンバーたちもBPMの速いビートに高ぶる気持ちを重ねあわせ、想いをぶつけるように歌っていた。とてもエモい楽曲だ。初見にも関わらず、フロア中からも熱い手拍子が起きていた。『決意の虹』、ライブでファンたちを一体化した熱い景色を作りあげる楽曲だ。メンバーたちの凛々しい歌声や、力強く拳を振り上げ歌い躍る姿。そして、夢を叶えようとする強い意志。ぜひライブで触れ、一緒に気持ちを燃やしてもらいたい。

  ふたたび表情を塗り替え、キラキラとした輝きを会場中へ振り注ぐように、iSPYは愛らしい表情と歌声を魅力に『Precious Pieces』を歌っていた。メンバーらの歌に合わせ、観客たちがクラップで合いの手を入れてゆく。まだ大人になりたくない想いを、メンバーたちはチャーミングな姿で乙女の淡い恋心を満喫するように歌っていた。

 「一緒に振り真似して楽しんでいくよー」の声を合図に飛びだしたのが、『STAGE!!』だ。この曲を歌いだしたとたん,わちゃわちゃと心が騒ぎだす。彼女たちと一緒に、先に見えるきらめいた世界まで駆けだしたくなる。「走れ走れ早くあの輝く世界まで」と、大きく手を振り上げて歌う彼女たちの姿に触れながら、一緒にときめきの世界へ飛びこみたい気分でいた。彼女たちが見ている輝きの世界がどんな景色なのか、それを見てみたい。「おいおい」と声を上げはしゃぐ彼女たちの姿も眩しかった。

 iSPYは、外の暑さにも負けない夏の熱狂をこの会場へ描こうと『夏色ラムネ』を爽やかに歌いながら、ビーチの女神たちのような様で、胸を熱く騒がせる最高の夏景色をこの空間に描き出していった。シュワシュワとした炭酸のように弾け飛ぶ彼女たちの姿に刺激を受け、フロア中の人たちもクラップや手を振り上げながら、一緒と眩しい夏景色の中へ飛び込み、心の中で、共にひと夏の青春物語を作りあげていった。
        
  「もっともっとぶちかましていけるよね!」。最後は、メンバーも観客たちを手にしたタオルをくるくる振り回し、この会場に熱した風を巻き起こそうと『天色にI love you』を歌っていた。 舞台の上でも、フロア中でも、タオルがくるくるとまわり続ける光景が広がっていた。メンバーたちがタオルを振り上げるたびに生まれる、一体化した景色。一緒に心晴れ渡る景色を描きだせたのが、とても嬉しかった。


 アンコールで彼女たちは、気持ちを全部解き放ち、心を裸にする楽しさをもう一度この会場に描こうと、ふたたび『夏色ラムネ』と『STAGE!!』を届けてくれた。メンバーも、観客たちも、熱情した景色の中へ溶けてゆくことを楽しんでいた。彼女たちの歌声が、本編のとき以上に明るく華やかに耳へ響いていたのも、メンバー自身がときめいた気持ちを思いきり味わっていたからだ。

  「今日からiSPYの第二章が始まりました。6人のiSPYとは違った新しい8人のiSPYを見せていきます」。最後に、iSPY第二章として、ここから新しい未来を描きだすと誓いを立てるように、8人は力強く晴れた声で『未来』を歌っていた。歌詞の一節ではないが、8つの輝きが、これから触れる人たちの心をどんな風にドキドキと揺らしていくのか楽しみだ。iSPYの新しい始まりの景色を見れたことは素直に嬉しかった。終盤には、互いに拳を振り上げ一つになる景色も登場。もう、ハートビートが止まらない!!


LIVE


PHOTO:本間裕介
TEXT:長澤智典



【iSPY各種リンク】
Twitter:https://twitter.com/ispy_official
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC92_NzTCvxeF1Z3TGYRkz_A
Official HP:https://www.ispy.jp/
 

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