FEATURE
番組センターが決まる!?アイドルらしからぬ特技で盛り上げたAKB48のライブステージ。センター本田仁美が魅せる、新曲「元カレです」も初披露
2022年4月3日にぴあアリーナMMにて「AKB48 LIVE SHOW ~AKBINGO! THE FINAL サヨナラ毛利さん~」が開催された。当日は雨で足元が悪い中、会場を埋め尽くす人数のファンが詰め寄った。イベントは4月7日に日本テレビ系列で放送される「サヨナラ毛利さん」の番組を記念したライブステージ。番組センターが決まる異色の企画が注目された。新曲の初お披露目もあり、盛りだくさんだった当日のステージの様子をここにレポートしたい。
NGなし?メンバーたちの一発芸披露
開演前の前説を担当したのは本田仁美。言葉に詰まってまごまごするところもありつつ、元気よく「本田仁美でした!もう少しまっててくださーい!」とアナウンス。
本田仁美の飾り気のないアナウンスに会場が和んだところで、オープニングアクトが始まる。
カラフルなレーザービームが会場を照らし、観客も盛り上がってくると、新曲の「元カレです」が流れ出す。メンバーたちはショートパンツとベストのセットアップ、へそだしスタイルで登場。センターは本田仁美。「元カレです」はAKB48としての59thシングルとなる。スタイリッシュなダンスにクールな表情を浮かべながらパフォーマンスするメンバーたち。のっけからファン待望の新曲がお披露目されて、会場も一気にボルテージが上がっていく。
2曲目は「LOVE TRIP」。イントロから岡田奈々のソロパートが披露。彼女の伸びやかな歌声が響くと、会場の空気が一気に変わった。「LOVE TRIP」は、女の子が一途に誰かを思う気持ちを素直に表現した楽曲。メンバーたちは激しく髪を振り乱し、大切に思う人への熱情を全身で表現していた。
クールでスタイリッシュな雰囲気から一転、彼女たちの可愛さを最大限に引き出すキュートなナンバー「大騒ぎ天国」の登場だ。メンバーたちの表情も愛らしく元気な笑顔へとがらりと変わる。パワフルでフレッシュなダンス。ステージの上を元気に飛び跳ねるメンバーたちがまぶしい。彼女たちのなかにある、有り余るパワーが目に見えるようだった。
3曲一気に歌い終えると、ここで一旦MCをはさむ。最初から全力で駆け抜けたメンバーたちの息切れする呼吸が聞こえてきた。
MCでは新曲「元カレです」を披露したことについて本田が「こんなに早くみなさんの前で披露できて嬉しかったです。でも緊張しました」と語った。
柏木由紀はダンスのクオリティに言及し、「いつからAKBはダンスグループになったの?ちょっと前までおにぎりやってたらよかったのに」と話し、笑いを誘った。「でもいっぱいダンス練習したもんね。もっともっとみんなに喜んでもらえるようにがんばっていきます」と意気込みも語り、会場からは拍手が起こった。
会場が盛り上がったところで、サヨナラ毛利さんのセンターを決める本日の目玉企画が始動。企画の趣旨を伝えるVTRが流れが流れた。
流れてきたのは「AKBINGO!」時代のVTR。クロちゃんのお尻が近づいてくるのをどこまで耐えられるかというチキンレースの企画に参加した小嶋陽菜のようすが大画面に映る。メンバーたちは迫り来るクロちゃんのお尻を見て悲鳴をあげていた。VTRのなかで小嶋陽菜は「この企画が、バラエティを頑張ろうと思うきっかけになった」と話す。
VTRが終わると、ステージにはメンバーたちの他に、「AKBINGO!」時代のMC、清人とウーマンラッシュアワーの中川が登場。「AKBINGO!」など、AKBの番組を手がけてきたプロデューサーの毛利忍もステージに登壇。
いよいよ「サヨナラ毛利さん」の番組センターを決める戦いが幕を開ける…かと思ったが、なぜかメンバーの柏木がMC側に。
柏木は「私、いろんな番組で絶対センター取りに行きます!って言ってたんですけどね。こっち側(メンバー側)にも入れてもらえなかった(笑)」と苦笑した。
VTRを振り返り、クロちゃんのお尻が近づいてくるのをギリギリまで耐えるという企画についての反響を聞かれると、毛利は「クレームの嵐でした。社内からも言われましたね。あれは収録の2回目だったかな」と当時を振り返る。
同企画で、柏木はどんな活躍を見せたのかと問われると「私はなかったんですよ」と答え、「初回あんまり爪痕残せなかったよね(笑)」と毛利が明かす場面もあった。
清人はすかさず「クロちゃんのケツよ。芸人でも嫌だよ」とフォローを入れていた。
同企画を開催するならやりたいと思う人は?と聞かれた現メンバーだったが、誰も手をあげず、柏木が「小島さんになりたくないですかみなさん?」と聞くもメンバーは全員消極的。それを見た柏木が「私だってセンターなりたかったんだから、みんなもっと頑張ってくださいよ!」と叫んで笑いを誘う場面もあった。
次に流されたのは毛利が指原莉乃に注目するきっかけを紐解いたVTR。
映像内で毛利は「彼女の最終オーディションにも行ってるんですけど、覚えてないんです。まったくのノーマークだった。けれど当時のザ・AKBEST10って一発芸をみるコーナーがあって。そこのコーナーについて彼女が『毛利さん、私特技があるんですよ、オタ芸です』って言ってきて。あんまり期待してなかったんだけど、オンエアしたら面白くて」と話す。
また、「さっしーは自己プロデュース力がすごい。HKTの新曲がでる頃にばったり会うことも多くて。そういうとき大体さっしーの場合は大きいお願いが多いんですよ。『4月にHKTの番組お願いします』って言ってきて『いやあその時期はもう番組決まっちゃってるから、じゃあAKBINGO!の新曲とる?』とかいう話になる」と指原の交渉術の高さについても語った。
清人は指原について「素朴な子だと思ったんだけど、頑張り屋だね。すごい勢いで上り詰めたから豊臣秀吉みたいな」と印象を語る。
毛利も「多分、あの頃から物事を俯瞰で見れてたんじゃないかな。オタ芸に関しても、演者目線じゃなくて俯瞰で見て、自分がやったら面白いんじゃないかと思ったんじゃないかな」と当時の指原について振り返った。
指原を筆頭に、特技や一発芸を披露して人気を勝ち取った先輩たちにならい、選抜メンバーも一発芸を披露することに。
題して「15秒で番組センター掴みましょう!」。
柏木は「最近は、AKBが一発芸やるとかないので、今のメンバーがどんな一発芸もってるのか知らなくて、どんな芸を見せてくれるんだろうって私もドキドキしてます」と話し、特に気になるメンバーについては「ずっきーとか、バラエティのイメージがあんまりないので、15秒で何をもってくるのか…(笑)」と話した。
最初に躍り出たのは本田仁美。「初だしの初だしです!」と満を持して披露したのは「ゆで卵の黄身と白身を綺麗に割る」という特技。綺麗に黄身だけ剥けたことに歓声があがると、中川が「一発目にふさわしい。かわいい!」と叫んだ。
次は小栗有以。「足ツボマットの上でダンスしても痛がらない」という特技を披露。足ツボに屈せず、切れ味の高いステップを決めて、メンバーから「すごい!すごい!」と大興奮の声が上がり、会場からも拍手が沸き起こった。
3番目は村山彩希。「1から無量大数15秒で言い切る」特技を見事成功させ、ドヤ顔を披露。
山内瑞葵は「口笛で“失恋ありがとう”」を歌うという特技を見せた。15秒間、なんとも言えないシュールな空気感が漂い続けたことに中川は「ハートの強さだけはすごいなと思いましたね」と評価し、笑いを誘った。
岡田奈々は、「メンバーの激カワ写真フリップショー」と題してメンバーたちの可愛い自撮りを集め、フリップにして紹介。メンバーから「かわいい!」と歓声が上がり、中川と清人は「みんな、すごいかわいかった。15秒じゃなくてもっと見たい。これだけで番組の企画つくれるよ」と話した。
岡部麟は、「15秒で似顔絵」を描くという特技を披露。お題は「自慢げにAKBINGO!の裏話を披露する毛利さん」。毛利の特徴をうまく捉えたイラストに会場は歓声をあげると、毛利は「軽くディスられた(笑)」とこぼしつつ「でもりんちゃんは本当に絵が上手い」と技術を誉めた。
下尾みうは「カエルのモノマネ」を15秒間やりつづけた。シンとする会場に、自信をなくした下尾のモノマネが徐々に尻すぼみになっていくのを見た面々は「なんですかこれは?」と混乱。説明を求められた柏木が「これがカエルのモノマネです!」と苦しげに答えるしかなくなるなど、山内のときとはまた違った笑いが起こった。
田口愛佳は、「絶対に吹き出さないお酢そうめん」を披露。まったく薄めていないお酢がかかったそうめんを、まったく動じずに啜るようすにメンバーからは「すごい!」という声がかかる一方「なんで?」と驚くようすも見受けられた。中川に「今回の企画のために鍛えられたんですか?」と聞かれると「普段からお酢でそうめん食べてます」と答え、クールな表情で持ち場に戻り、笑いを誘った。
千葉恵里は「47都道府県を15秒で言います!」と断言。会場が心配するなか、確かに15秒間で言い切って見せて歓声を浴びた。
向井地美音の特技は「瞬間口角上げ」。なんだそれは?とメンバーが疑問に思っているなか披露されたのは、なんとも言えない奇妙な変顔。メンバーからは「怖い」と評価を受ける。向井地曰く分厚い舌を持っており、それを使った他人には真似できない顔だそう。
坂口渚沙が披露したのは「長芋の早ずり」。清人が「長芋のスピードの相場がわからない」とこぼし、柏木は坂口の速さについて「平均じゃないですかね…」と話し、笑いが起こる場面もあった。坂口は長芋の早ずりを特技にした理由を「いつも、長いもをする担当を私がやってて」と説明。特技として認定されたかどうかは定かではないが、坂口の一生懸命さが伝わってきた。
大西桃香は「エンドレスフラフープしながら50音萌えセリフ」と題して、柏木に提案された50音から瞬時に萌えセリフを放つという異色の特技を披露。提案されるお題に「あーあ、帰りたくない」、「結婚したい」など、ノータイムで名台詞を放つ大西に、メンバーは大歓声。「フラフープなくても十分だったよ!」と柏木が絶賛する場面も。会場のファンも興奮しながら拍手を送っていた。
浅井七海はマイけん玉を持参して挑む「連続とめけん」。とめけんとは、けん玉を使った技の一つ。けん先を上にして、玉を垂直に引き上げて、けんに刺すという技だ。一度ならできたものの、連続は難しく、15秒の間に連続とめけんを成功させることは叶わなかった。しかし浅井の集中力と技術の高さに、会場からは拍手が起こっていた。
福岡聖菜が持ち出したのは「高速まばたき」。字面の通り、高速でまばたきを繰り返す特技だが、メンバーからは「こわいこわい!」と悲鳴があがった。中川は「確かに早かったしすごかったけど、アイドルがやることじゃない!ほぼ白目だった!」と笑いながら指摘した。
谷口めぐは「めぐのジャグリング」と題して15秒間ジャグリングを披露。両手を使った際は成功させるも、片手でやって失敗してしまいぐだぐだに。「自分の特技と言えるものがなくて、自粛期間中にジャグリングを練習しました」と明かし、「もっとほかのこと練習しなよ!」と突っ込まれる場面も。「ビンゴでは特技で手を挙げたりできなかったので、サヨナラ毛利さんでは積極的にいきたいです!」と意気込みも話していた。
大盛真歩は「左右ウィンク乱れ打ち」を披露。はじめは「かわいい!」と声があがるも、後半に連れて疲れてきたのかウインクができなくなっていき、笑いが起こった。柏木も大盛にならってウインクをやってみせる場面も。左目はかわいくできるが、右目のウインクが苦手だという。実際に下瞼がぴくりともせず上瞼だけが閉じ切るという異様なウインクを見せてくれた。
気象予報士の資格を持っている武藤十夢はお天気キャスターとして明日の天気を予報するという特技を披露。実際に武藤が自分の技術で予報し、お天気お姉さんさながらのアナウンスを披露してくれた。
倉野尾 成美が披露したのは「ドッジボール無限回避」。メンバーから無限に投げられるボールを避け続ける特技。ほかのメンバー同様、横幅2mほどしかない箱の中でボールを避けるのは至難の技だ。会場が息を飲んで見守る中、結局特技としては成功せず笑いが起こった。避けようとしているのは伝わってきても結局半数のボールに当たってしまい、清人から「何を見せられてるんだ?終始、わちゃわちゃしてただけだったけど」と頭をかしげられてしまうなど、特技というよりメンバーの仲の良さがうかがえる場面となった。
小田えりなの特技は「エンドレス生麦生米生卵」。仁王立ちで、きりりとした表情をしながら早口を15秒間ずっと言い続けた小田。最後にはカメラに向かって投げキッスのサービスも。ステージ上では「なんだかかっこいい!」ということで大好評。会場からも大きな拍手が起こった。
特技披露を終えたところで、番組企画は休憩。現役の選抜メンバーがステージを後にすると、卒業生である入山杏奈と加藤玲奈がパステルカラーのドレス姿で登場。コロナ禍で延期されていた二人の卒業セレモニーがはじまった。
流れたのは「I’m sure」。色香を感じさせる二人の艶のある歌声が響く。さきほどまでの賑やかな空気から艶やかな雰囲気へと一転させる、二人の実力がうかがえた。
続けて歌ったのは「キスキャンペーン」。向井地が加わり、3人で歌う。明るい光に照らされた、3人の笑顔がまぶしい。幸せそうな表情に、余計に卒業への寂しさが込み上げてきたファンもいただろう。
3人が歌い終えると、卒業生は現役メンバーとは違う楽屋が用意されていることを受けて、向井地が入山と加藤に、「卒業生の楽屋の居心地はどうですか?」と質問。
加藤は「楽屋に何人かメンバー来てくれた」と話し、挨拶にいっていなかった向井地が「総監督の仕事が忙しくて…」と弁解して焦る場面もあった。
次に用意された曲は「夕陽を見ているか?」。入山と加藤はそれぞれドレスを着替えて登場。入山は女性らしい洗練されたデザインのマーメイドドレスを、加藤は大人らしさのなかにもかわいさを表現するようなドレスを身に纏い、それぞれの個性を見た目にも引き出して表現していた。
二人がステージの中央で寄り添いながら歌う。そこに現役のメンバーが現れ、二人に声をかけるように歌を歌う演出は、涙なしでは見られなかっただろう。二人の先輩の門出をどこか寂しさを感じながらも、精一杯お祝いする現役メンバーの笑顔に、切ない気持ちになった。
加藤は「卒業しても、こうして素敵なステージに立たせていただき本当にありがとうございます。またいい思い出がつくれました。支えてくださったファンのおかげでこれまで走ってこれました。これまでの思い出を胸にこれからも歩いていきたいと思います。これからもAKBをよろしくおねがいします」と会場のファンにメッセージを送った。
入山も「みんなとこうして歌うことができたおかげで、素敵な思い出ができました」と残す。
会場の大きな拍手に見送られながら、二人はステージを後にした。
入山と加藤の卒業セレモニーの後は、チーム8が登場。フレッシュなメンバーたちによるパワフルなパフォーマンスが繰り広げられた。
「47の素敵な街へ」をはじめに、「蜂の巣ダンス」や、「西高東低」を披露。カラフルなレーザービームが会場を照らすなか、満面の笑顔で歌うメンバーたち。
「夢へのルート」では全員がピンクのポンポンを持って激しい振り付けのダンスを披露。パワフルに踊って見せた。間奏では本田のソロダンスも見られた。
チーム8は結成から8周年。Twitterでも8周年タグができたという。チーム8のファンはぜひタグを使って応援してほしい。
ライブもいよいよ後半戦。「サヨナラ毛利さん」番組企画では、「センターは私だ!伝説のお尻あいゲーム」と称して「AKBINGO!」時代のあの名コーナーが一夜限りの復活を果たした。
シークレットゲストとしてクロちゃんが登場。前半戦ではメンバーの誰も「お尻あいゲーム」をやりたいと手を上げなかったため、MC側がメンバーを指名してゲームに強制参加させることに。
中川が指名したのは最新曲「元カレです」のセンターでもある本田。
「お尻あいゲーム」は自動で前後移動するカートに乗ったクロちゃんが、椅子に拘束された状態のメンバーに近づいてくるというもので、ゲーム名に「お尻」とあるように、クロちゃんのお尻が顔面に迫ってくるのを、どこまで耐えられるかを競うゲームだ。メンバーたちはクロちゃんの乗るカートのスタートボタンとストップボタンを自分のタイミングで押すことができる。
トップバッターに選ばれた本田の記録はなんと4m。スタートした直後にストップボタンを押し、クロちゃんも拍子抜けしていた。
クロちゃんがちょっと揺れただけでハラハラドキドキする展開はなかったが、これはこれで面白いとステージ上では笑いが起こった。
次に選ばれたのは向井地。クロちゃんから「さっきのが一回あるのはいいけど2回あるのは滑りますから」とプレッシャーをかけられ、本田と同じ手を使うことを禁止された向井地。ギリギリまで粘り、あと少しでクロちゃんのお尻が向井地の顔にぶつかってしまうところまでストップボタンを押すのを耐えてみせた。
以前に番組で「お尻あいゲーム」に参加し、クロちゃんからいい匂いがすると発言していた下尾に対し、向井地は「下尾ちゃん全然いい匂いしないけど、大丈夫?」と戸惑っていた。
最後に指名されたのは大盛真歩。毛利に直々に指名された大盛の記録は、なんと0cm。大盛の覚悟に会場は大盛り上がり、大きな拍手があがった。
大盛は「いつかやるなら頑張りたいと思ってたので頑張れてよかったです!」と発言した。
ここでクロちゃんの出番は終了。最後まで騒ぎ倒しながらステージから退場させられたクロちゃんに続き、メンバーたちもステージを後にした。
暗転ののち、オフショルダーの白いロングドレスに身を包み、登場したのは宮崎美穂。昨年の12月に卒業を発表し、2月に卒業が決まっていた。宮崎はAKB48の5期生の最後のメンバー。14年間AKBを支え続けた宮崎の最後を飾る、盛大なセレモニーが開かれた。
1曲目に選んだのは「あなたがいてくれたから」。宮崎が伸びやかな歌声で会場を包み込むと同時に、会場は真っ赤なペンライト一色に染まった。宮崎がこれまでAKBを支えてきたことへの感謝を表現しているようだった。
そして、宮崎の同期でもある、石田晴香、内田眞由美、北原里英、指原莉乃、近野莉奈が登場。宮崎を中心に5期生のメンバーが集まったようすに、これまでの思い出が脳裏を駆け巡ったファンもいただろう。
続けて「君が教えてくれた」を歌う。それぞれの元同期たちと目を見つめ合って歌う宮崎。
宮崎は同期が来てくれたこと、ファンに支えてもらったことに感謝して、「今日今日は大好きな大好きな同期の5期生がきてくれました! AKB48、14年間ありがとう!」とメッセージを送った。宮崎の会場を見つめる眼差しは穏やかだった。
宮崎が最後に歌うのは「10年桜」。これまでの思い出を振り返りながら、ファンへの感謝の気持ちを言葉にした。
「本来だったらこんなにたくさんのファンのみなさんにドレス姿を見せるのはかなわないのかなと思ったんですけど、こうして、卒業セレモニーという時間を作ってくださった関係者、ファンのみなさま、ありがとうございます。私がみんなに見て欲しいとずっと言っていたドレスを見せることができて、本当に衣装部のみなさんにも感謝しています。2007年からAKBに加入して、楽しいこともいっぱいあったけど、しんどいなあって思ったことも何度もあったし、この先どうしようかな、どうしたらもっと上に行けるかなと思ったこともありました。でもこの日まで1日たりとも、AKBに入らなきゃよかったと思ったことはないです。14年間がわたしにとって宝物で、かけがえのないものでした。それから、私の最後のアイドルの姿でもある卒業公演が決まりました。公演は4月14日を予定しております。この日が本当に最後になります。自分がAKB48として頑張ってきて、こんなにたくさんの人に応援してもらえました。この日は全力を出してパフォーマンスしていきたいと思いますので、ぜひみなさんその日はよろしくお願いいたします。次は最後の曲になります。最後の曲は現役メンバーのみんなと一緒に歌いたいと思います」
そういうと、現役のメンバーたちが登場し、宮崎を囲むように並んだ。「10年桜」は旅立ちと別れの歌。14年間AKBを支えてくれた宮崎も、新しい道を歩むため、卒業する。宮崎はまぶしい笑顔を見せてくれた。会場にいたファンは、ステージを後にする宮崎の背中を見て、寂しい気持ちはあれど、笑顔で見送ったに違いない。
本日のライブはここで終了。会場のファンはしきりに手拍子を続け、メンバーが戻ってくるのを待った。しばらく手拍子を続けていると、アンコールに応えてメンバーがステージに上がってきた。衣装も着替えて、ショートデニムパンツにライブTシャツをきて登場した。アンコール一曲目は「RUN RUN RUN」。笑顔を振りまきながらフレッシュでパワフルなダンスを見せてくれた。
2曲目は念願の撮影タイム。曲は「GIVE ME FIVE!」。メンバー同士で手を叩いたり、ハイタッチしたり、二人でハートを作ったり。わちゃわちゃするメンバーたちに自然と笑顔が溢れた。
次に流れたのは「君のことが好きだから」。一途で健気な片想いの歌は、しかし切なさよりもエネルギッシュでポジティブなメッセージを感じさせる。メンバーたちも元気溢れるパワフルな歌声を会場に響かせていた。
撮影タイムが終了し、ここで、待ち侘びた「サヨナラ毛利さん」の番組センターを決める投票結果の発表がアナウンスされた。
センターに決まったのは、大盛真歩!
センターに選ばれたことについてコメントを求められた大盛は、「絶対私、このなかでファン少ないから、絶対選ばれてないと思ってました。さっきのお尻あいゲームのときも、もうちょっといいリアクションとれたんじゃないかなって。昔からの『AKBINGO!』を見てきて、そういう熱い企画をやっているところに憧れてAKBに入ったので、そういうところを評価されたのかなと今は思ってます」とコメントした。さらに、センターになったらやりたいことを聞かれると、「センターになったら『まほぴー』って歌をソロでみなさんに送りたいというのが夢でだったので、それをぜひ歌いたいです!」と意気込みを語った。
大盛真歩の新センターが決まり、最高潮に盛り上がったライブの最後を締め括る曲は「BINGO!」。メンバー全員で元気よく曲振りをしてくれた。会場のファンは思い思いの推しカラーに合わせてサイリウムを輝かせ、最後の曲を名残惜しそうにしながらもゆったりとそのメロディに合わせてペンライトを振っていた。
「BINGO!」を歌い終えたメンバーたちは、大きな拍手に包まれながら、最後までファンに手を振り一人一人のファンに応えるように「ありがとう!」と叫んでステージを後にした。
番組のセンターを決めるという異例の目玉企画が盛り込まれた今回のライブステージ。もちろん企画に四苦八苦するメンバーたちの表情豊かなパフォーマンスも魅力的だったが、入山、加藤、宮崎の卒業セレモニーは、これまでにない感動をファンに与えてくれた。長い間AKB48を支えてくれたメンバーが去っていくのは、ファンにとっては悲しい出来事かもしれない。それでも新しい道に向かって歩む彼女たちを笑顔で送り届けたい、そんなファンの優しさと愛情に包まれたイベントだった。
新しい門出を祝うように、新番組も稼働する。番組を引っ張る新しいセンターが大盛に決まった。これからのAKB48を引っ張っていくメンバーたちへの期待を寄せて、次のライブ、番組の放映を楽しみにしたい。
TEXT:高橋未瑠来
<セットリスト>
「元カレです」
「LOVE TRIP」
「大騒ぎ天国」
サヨナラ毛利さん番組企画
「I’m sure」
「キスキャンペーン」
「夕陽を見ているか?」
「LALALAメッセージ」
「47の素敵な街へ」
「蜂の巣ダンス」
「西高東低」
「夢へのルート」
サヨナラ毛利さん番組企画
「あなたがいてくれたから」
「君が教えてくれた」
「10年桜」
「RUN RUN RUN」
「GIVE ME FIVE!」
「君のことが好きだから」
サヨナラ毛利さん番組企画
「BINGO!」
<リリース情報>
元カレです [CD+DVD]<初回限定盤/Type A>
2022/05/18発売
KIZM-90725
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2. タイトル未定
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4. M-1 (off vocal ver.)
4. M-2 (off vocal ver.)
4. M-3 (off vocal ver.)
[DVD]
1.新曲2曲のMUSIC VIDEO収録予定
元カレです [CD+DVD]<通常盤/Type A>
2022/05/18発売
KIZM-725
1. タイトル未定
2. タイトル未定
3. タイトル未定
4. M-1 (off vocal ver.)
4. M-2 (off vocal ver.)
4. M-3 (off vocal ver.) (新曲3曲+inst3曲 計6曲収録予定/曲順未定)
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1.新曲2曲のMUSIC VIDEO収録予定
元カレです [CD+DVD]<初回限定盤/Type B>
2022/05/18発売
KIZM-90727
1. タイトル未定
2. タイトル未定
3. タイトル未定
4. M-1 (off vocal ver.)
4. M-2 (off vocal ver.)
4. M-3 (off vocal ver.) (新曲3曲+inst3曲 計6曲収録予定/曲順未定)
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1.新曲2曲のMUSIC VIDEO収録予定
元カレです [CD+DVD]<通常盤/Type B>
2022/05/18発売
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1. タイトル未定
2. タイトル未定
3. タイトル未定
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4. M-3 (off vocal ver.) (新曲3曲+inst3曲 計6曲収録予定/曲順未定)
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1.新曲2曲のMUSIC VIDEO収録予定
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4. M-3 (off vocal ver.) (新曲3曲+inst3曲 計6曲収録予定/曲順未定)
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4. M-3 (off vocal ver.) (新曲3曲+inst3曲 計6曲収録予定/曲順未定)
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1.新曲2曲のMUSIC VIDEO収録予定
※「元カレです」のカップリング曲には岡田奈々のソロ曲も収録予定
<ライブ情報>
4月19日
倉野尾チームA「サムネイル」公演
4月25日
田口チームK「逆上がり」公演
4月29日
浅井チームB「アイドルの夜明け」公演
5月11日
向井氏チームA「重力シンパシー」公演