FEATURE
進化し続けるPretty Ashのフレッシュなエネルギーが爆発したワンマンライブの模様をお届け。「新しい楽しいを更新していけるように頑張りたい!」
2022年2月23日、秋葉原P.A.R.M.SにてPretty Ash のワンマンライブが行われた。当日は会場に来れないファンに向けてライブ配信も行われている。秋葉原バックステージPASSから派生して以来、躍進を続けるPretty Ash。彼女たちの元気あふれるロックなステージ、当日の盛り上がりをここにレポートした。
最初からエンジン全開ではじまった一曲目は「限界突破でWe Go!」。HARUKAのアクロバティックも披露された。当日会場にやってきたファンたちも、思い思いのメンバーカラーに光らせたペンライトを高く突き上げてフルスロットルでステージを盛り上げようとしていた。
一曲目のパフォーマンスが終わると最初の挨拶として、メンバーが自己紹介。はじめての会場である秋葉原P.A.R.M.Sについてや、一曲目に歌った「限界突破でWe Go!」を初めてソロバージョンで歌ったことなどについて語る。
2曲目はSARAの曲振りではじまった「恋は毒だ」。新曲でもあるこの曲は恋の悩みをストレートに語った歌詞が印象的だ。恋する女の子の裏腹な気持ちがPretty Ashのロックスタイルなサウンドと言葉選びで表現されている。会場にやってきたファンは初めての楽曲にもかかわらずメンバーの勢いに応えるようにペンライトを強く振り上げ音楽にのっていた。
ここでまたMCを挟んで新曲のお披露目についてメンバーが思いを語る。新曲「恋は毒だ」は、Pretty Ashとして初めての恋愛ソング。INORIは「LOVE」を表す「L」の字を表現したキャッチーな振り付けについて説明し、「みなさんもぜひ一緒にやってくださいね」とファンに語りかけていた。
3曲目に登場したのはアンニュイな歌詞とは対照的に、エネルギッシュなパフォーマンスが魅力的な「アイデンティティ」。「期待されてることに安堵する気休めを 私だけは大人に言わない」や「自分自身見つけて ホントの声 聞かせて」など、まさにアイデンティティについて悩みながらも、強い意思で生き抜こうとする少女の凛とした姿を描きだしている。「アイデンティティ」を歌う彼女たちも自分自身の個性とは何かを考え続けているのかもしれない。それでも立ち止まらずにアイドルとして駆け抜けていく姿にこそ私たちは惹かれているように思える。
続けて「Reality」が流れ出すと、コケティッシュなダンスでメンバーたちが会場を魅了した。パワフルさとセクシーさを兼ね備えたパフォーマンスは王道アイドルソングでは見られない。女性としてのかっこよさや色気という、人としての深みを彼女たちが兼ね備えているからこそ、この曲の魅力が十分に引き出されているのだろう。
ファンが待ちかねた撮影可能曲がやってきた。今回の楽曲は「ライバルをLOCK ON!」。メンバーたちがサービス満点でファンに向かって笑顔でポーズを決める。他のパフォーマンスとは違ったわちゃわちゃしたメンバー同士の掛け合いが楽しめるのも撮影可能曲の楽しみの一つだろう。
ここでMCを挟み、ステージにはAKANE、MIO、SARAが残ってグッズについて語った。なんと今回のライブで販売されたグッズはメンバーのアイデアを形にしたものもある。AKANEは「私、チェキ帳を提案したんです。素晴らしくないですか?拍手ください!」と話し、会場から盛大な拍手をもらって喜んでいた。
販売されたライブTシャツの話になると、謎が明かされていなかった背番号についての裏話をしてくれる。SARAは7月13日の誕生日と、夢を叶えるといわれるエンジェルナンバーにちなんで13にしたと説明。
MIOは14日生まれであることが理由と語り、AKANEは小学校の時に習っていた野球や転校した先のソフトボールの背番号が11番であったことからゆかりある数字として選んだと話す。AKANEは、はじめに「11期だからではありません!」と主張したことをひっくり返して最後には「11期が好きだから11にしました!」と語り、一同の総ツッコミで、会場にゆるい笑いを起こしてファンを楽しませた。
休憩から帰ってきたRURIKA、HARUKA、INORIも背番号の話を続けた。RURIKAはPretty Ashの活動時におけるマイク番号、INORIは自分の年齢であったことなど、最初に背番号について語った3人に比べて深い意味はないと話し会場に笑いが起こった。
HARUKAは自身の推しメンの背番号とおそろいにしたと語る。
MCを終えると、ライブも後半戦に突入する。後半戦一曲目にキャッチーなサウンドで盛り上がること間違いなしの「STEADY」を歌い、会場の熱を一気にあげると、続けてエラバレシの「キミをつくる全ての要素」でさらにボルテージをあげていく。「あの日見てた空へ」「喜びや悲しみ キミのあらゆる全て」、切ない歌詞から浮かぶ情景を描き出すように、彼女たちは全力で思いを込めて歌う。時折聞こえるしゃがれた声すら彼女たちの全力投球する一生懸命さを表しているようだった。
最高に盛り上がった会場で次に歌うのは「共犯者」。ファンへの思いを描き出した歌詞が印象的なバクステ外神田一丁目の人気楽曲だ。Pretty Ashとしての活動においても、プロデューサーたちが彼女たちの活動を後押しして、支えてくれていることは言うまでもない。「共犯者」という表現からは、他の誰にもその役を譲れない、自分たちだけが選ばれた役割を背負っているようなそんな自分のアイデンティティをくすぐるような感覚さえ感じさせられる。「ありがとう」ではなく「共犯者」と呼ぶことで、さらにファンと彼女たちとの絆が深まるのだろう。
次に歌う「僕たちはイカロスじゃない」は全力で声を枯らして歌うようなパワフルなパフォーマンスが魅力的だ。「広大な空間を埋める背景モブ」と自分を揶揄しながらも「遠く描いた空飛び越えてゆけ」と自分を励ます歌詞は理想と現実のギャップを感じながらも諦めずに前に進む少年少女の強さを感じる。彼女たちの未来もまだどんなふうに広がっていくかは、誰にもわからない。その不安を押しのけて力強く歌う彼女たちのひたむきな姿が歌そのものを表しているようだった。
後半戦の合間のMCでは、エラバレシの「キミをつくる全ての要素」をカバーしたことについてメンバーたちが語る。
そのエラバレシと4月10日にイベント(ツーマンライブ)を行うことも発表。それぞれのユニットを応援しているファンにとってこれ以上ないビッグイベントになることだろう。チケット発売はもう始まっているので、ぜひこの機会を逃さないで欲しい。
ここからラストスパート。残る楽曲もあと少し。ほんの少し寂しい気持ちもあるけれど、残された楽曲を全力で楽しもうという気持ちが会場にいるファンから伝わってくる。
ラストスパートの一曲目はバクステ外神田一丁目の「青春クロニクル」。幾何学的ながらキャッチなー振り付けが印象的な人気楽曲だ。ファンも慣れ親しんだ楽曲のカバーに興奮を隠さず、盛大に盛り上がっているようだった。ジャンプして、一緒に振り付けをミラーしながらメンバーのパフォーマンスに応えていた。
ポップなサウンドで始まったのは「Say Hello」。ファンがクラップでメンバーと一緒に盛り上がって、サビの「叫べSay Hello」でペンライトを振り上げる。ファンの盛り上がりにメンバーたちも自然と嬉しさが滲んだ笑顔を浮かべる。
ステージの最後を飾るのは「Believers」だ。Pretty Ashのパワフルさは生かされながらも、女の子の可愛らしさが詰まったフレッシュでエネルギッシュなパフォーマンスが会場をさらに盛り上げる。「信じていつだって」という歌詞と彼女たちの笑顔に自然と励まされる。「一回きりとわかってる」「後悔してる暇はないよ」「ともに歌おう」という言葉を彼女たちが本気になって歌っていることが伝わってくる。彼女たちの今この一瞬一瞬の輝きこそ特別なもの。だからこそ、応援したくなるのだろう。
ステージからメンバーが見えなくなると、会場のファンはしきりに手を叩いてメンバーの帰りを待った。しばらくするとメンバーがそれぞれの担当カラーのライブTシャツを着て戻ってきた。RURIKAのMCで今日のライブの感想をそれぞれが語る。
INORIは「ワンマンライブにお越しくださりありがとうございます。今日はキャパを2倍にしてどうなるかなと思ったんですが、新曲ができたり、こんなにたくさんのお客さんに来てもらって嬉しくて嬉しいです!」と元気に答えた。
RURIKAは「Pさんたちが口コミで広げてくれてこれだけたくさんのお客さんを呼んでくれたと思います。今日のライブに集まってくれたみなさんは今後の私たちへの期待をもってきてくれていると思うので、今後も新しい楽しいを更新していけるように頑張りたいです。他のPさんたちに口コミしたくなるようなライブを続けていきたいです」と意気込みを語った。
アンコールではお披露目したばかりの「恋は毒だ」をリピート。メンバーたちの熱いパフォーマンスは最高潮に盛り上がった会場さえもさらに盛り上げていく。メンバーのヘドバンにファンもヘドバンで盛り上がるなど、さっき披露されたばかりとは思えないシンクロ率で会場が一体となった。
最後は大きな声で「ありがとうございました!」とメンバーが挨拶をしてステージを去っていった。
次のイベントはライブ中にもお知らせされたエラバレシとのステージ。「新しい楽しいを更新していけるように頑張りたい」と語ったRURIKAの言葉にあったように、Pretty Ashの躍進はこれからも続く。それが確信できる魅力的なライブだった。きっと次のステージはよりパワフルなパフォーマンスが見れるのだろう。
TEXT:高橋未瑠来
<セットリスト>
1. 限界突破でWe Go!
2. 恋は毒だ
3. アイデンティティ
4. Reality
5. ライバルをLOCK ON!
6. STEADY
7. キミをつくる全ての要素
8. 共犯者
9. 僕たちはイカロスじゃない
10.青春クロニクル
11. Say Hello
12. Believers
13. (アンコールとして)恋は毒だ
<ライブ情報>
▼エラバレシ x Pretty Ash ツーマンライブ
【日程】2022年4月10日(日)
【会場】西川口Live House Hearts
【時間】12:30開場/12:45開演
【出演】エラバレシ、Pretty Ash
【チケット】https://standup.zaiko.io/_item/346653
※新型感染症の状況によっては延期、中止の可能性もございます。予めご承知おきください。
チケット発売
2022年2月26日(土)11時〜
<Pretty Ash プロフィール>
東京・秋葉原にある世界最大級のアイドル育成型エンターテインメントカフェ「AKIHABARAバックステージpass」から選抜投票で選ばれたアーティストユニット。
2019年7月21日バクステ7周年ライブにてライブデビュー。PUNK & ROCKをコンセプトに、楽曲派としてライブ活動を開始。
【AKIHABARAバックステージpassオフィシャルサイト】
https://backst.jp