「東京に革命を起こす【ひっくり返す】アイドルグループ」として誕生しながらも、昨年12月末日を持って無期限活動休止状態に入っていたReverseTokyo。だが、今年の夏頃より新しい動きが生まれれば、10月19日には、新メンバーを迎え入れて活動を再開することを発表した。

メンバーは、オリジナルメンバーであり「リバストの正統派」こと西野冬華を中心に、「リバストの低身長」こと真佑ありす、「リバストの秘密兵器」こと青山ななこの3人。ReverseTokyoは、11月15日(日)にKeyStudioで行なわれた「IDOL LIVE JAPAN×KeyStudio【第4部】」へ出演。「ReverseTokyo 新体制お披露目ライブ」を行なった。

ReverseTokyo再始動のライブは、これまでに歌い繋いできた曲たちを、今の3人が新たな解釈と色を加える形で進んでいった。

胸をキュッと鳴らすセンチメンタルなSEに乗せ、メンバーたちが舞台に姿を現した。ライブは、切ない想いへ輝きを与えるように「アンバランス」から幕を開けた。愛らしい表情と温かい歌声を響かせ、メンバー一人一人が歌を繋ぐ形でReverseTokyoのステージは進んでゆく。サビでは3人が今にも壊れそうなハーモニーを重ねていた。壊れそうな清楚さと、凛とした強さの両面を示す不思議なバランスを持った姿や歌声を、何時しか視線が追いかけていた。とても美しいステージングだ。汚れなき純白な心模様で乙女の恋心を真っ直ぐに届ける姿を、大きく広げた両手で抱きしめてあげたいくらい愛おしさを覚えていた。

　少しずつ期待を煽るように、楽曲が気持ちに熱を注ぎだす。清楚な姿を示したあとにReverseTokyoが見せたのが、同じよう胸に募る想いを零すように歌う「青春はまってくれない」。3人は、胸の内で焦がす愛しい恋心を告白するように歌っていた。でもその歌声には、先ほどの曲以上に強さが込められていた。それは少しずつ駆けだした楽曲に触発されたから??それとも、乙女なりに強い意志を必死に振り絞りだそうとしていたから?!いずれにせよ、3人が真っ直ぐに想いをぶつけゆく姿を、しっかり瞼に焼き付けていたかった。

　今にも壊れそうな清楚さを持った3人の乙女たち。その姿に、まずは強く惹かれた。「本日から活動を再開することになりました」と挨拶し、軽く自己紹介した後にライブは後半戦へ。

終わらない青春模様を振り返るように。いや、今でもキラキラと輝く青春の日々の中で生き続けるように、ReverseTokyoが歌いだしたのが「終わらない放課後」。何時かは想い出になってしまう、この眩しい青春の風景。それを知っているからこそ、あえてあの頃に想いを揺り戻し、少女と女性の狭間の中で眩しく揺れ動いていた日々を懐かしむように彼女たちは歌っていた。

続く「New World」は、触れた人たちの気持ちを嬉しく騒がせる弾けた楽曲だ。3人は愛らしいチャーミングな姿や歌声を魅力にしながらも、未来へ向かって胸弾む想いを、心馳せるように元気に歌っていた。軽快にステップを踏みながら「さぁ飛び立とう新しい世界へ」と歌う姿に触れ、一緒に光輝く未来の景色の中へ飛び込みたい気持ちに染まっていた。3人の存在自体が清楚で眩しければ、無垢で愛らしい。だからこそ、気持ちのままに歌う姿にピュアな感動を覚えてしまうのかも知れない。

最後にReverseTokyoは、ここから自分たちが大きく花咲かせようと、未来へ向かうときめきを背負いながら全速力で駆けるように「Rainbow Dream」を笑顔で歌っていた。まだまだぎこちないステージングかも知れない。ピッチも時折不安定だ。むしろ今は、未完成な初々しさに強く惹かれる。一生懸命に想いを伝えようと歌い踊る姿へ。緊張を背負いながらも、観ている人たちに笑顔を降り注ごうと、3人もまた笑顔を浮かべ想いを届けていた。その姿勢に。何より「Rainbow Dream」を筆頭に、一つ一つの曲たちへ詰め込んだ、未来へ向けて描いた色とりどりの夢たちに触れ、一緒に未来を見たいと思っていた。

ReverseTokyoは週末を中心に活動していくとMCで語っていた。その儚い姿が、これからどんな風に輝きを増してゆくのか、その動きを追いかけてくれ。

取材・文：長澤智典
写真：もりたはぢめ

＜セットリスト＞

「アンバランス」
「青春はまってくれない」
「終わらない放課後」
「New World」
「Rainbow Dream」