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2020.10.24
アンダービースティー

アンダービースティー「さぁまたここから、顔上げて、胸張って、彼女たちと一緒に幸せをつかみに走り出そうか。」【UB roll a DICE】 in 新木場STUDIO COASTレポート。

 10月21日(水)、アンダービースティーは新木場STUDIO COASTの舞台に立っていた。本当なら6月に6周年公演として行う予定だった。が、コロナ禍によりこの日に延期。今も、以前と同じ環境でライブを開催できたわけではない。たとえ制限された環境だろうと、この日を心待ちにしていた人たちが大勢詰めかけ、こんなにも素敵な景色を作りあげていた。さぁ、当日の模様を、ここに再現しようか。

 

UB

 この日はバンドを従えてのライブ。アンダービースティーには、音の振動が身体を揺さぶる生バンドによる演奏が、一番似合う。

 

ド頭から凄まじい音の衝撃を叩きつけ、アンダービースティーのライブは幕を開けた。冒頭を飾ったのは、最新シングルの「Real Blade」だ。彼女たちは、これまでの常識をすべて自分たちがぶち壊すと宣言するように、とても挑戦的なステージングを描きだす。春乃友夢の煽りも、いつも以上に突き刺さる声となり、フロア中へ響いていた。広いステージの上を勇ましく駆けながら、彼女たちは声という牙を剥き出し、フロアを埋めた観客たちを煽りだす。とてもダイナミックなステージングだ。何時も以上に気迫が伝わるのも5人の気持ちの表れだ。

 

轟音シンフォニックな音を背景に、凛々しい姿で舞台に立つメンバー一人一人へスポットライトの光が降り注ぐ。勢いと気迫を増幅するように、アンダービースティーがぶつけたのが情熱シンフォニックナンバーの「Past Perfume」。妖しい香りも振りまきながら、彼女たちは触れた人たちを挑発しては喰らい尽くす女豹となり、観客たちを誘い続けていた。余計なMCを排除し、ステージパフォーマンスに力を注いでいるアンダービースティーだが、この日は攻めるだけではなく、魅せるパフォーマンスも描きながら観客たちの気持ちを煽っていた。

 

吠えろ!超えろ!!燃え滾る熱情を叩きつけろ!!舞台上から溢れ出る気迫に触発され、身体が嬉しく奮い立つ。爆走する演奏の上で勇猛に、高らかに「ANTHRO」を歌い叫ぶ彼女たちに触発され、身体の奮えが止まらない。騒ぎたい。心の留め金を外し、思いきり自分を開放したい。彼女たちは、観客たちが心に閉まっていた拳を高らかに突き上げさせた。もっともっと理性を壊し、本性を晒しなよとけしかける。ヤバいよ、今宵のアンダービースティー。観客たちに喧嘩をふっかけてる?!いや、間違いなく闘いを挑んでいた。

 

最新シングル収録曲の最後を飾ったのが、「YNDR」だ。哀愁を帯びた歌声から始まった楽曲は、重低音響かせる演奏が唸りを上げるのに合わせ、5人の感情を大きく揺らしだす。甘えた素振りを見せながら、ときに突き放すような強さも示し、彼女たちは心揺れる物語を描きだす。歌の中でツンデレな様を見せる5人。そんな、病んでれな姿も愛らしい。

 

 

凄まじい音の塊が全身へぶつかった。これまで以上に雄々しい歌声のもと、5人は「beast」を歌いながら、未来へ向かって羽ばたくための強い意志を突きつけた。最新のモードから活動初期の表情へ、いきなりギアをシフト。でも、あの頃も、今も、彼女たちは何も変わっちゃいない。何時だって虐げられた環境の中から這い上がり、強い意志を持って突き進む心情をアンダービースティーは吐き出してゆく。

 

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黒い翼をはためかせ大空へと羽ばたくように、アンダービースティーは「raven」を力強く歌いだす。彼女たちの滾る気持ちを示すように、舞台上から無数の炎が吹き上がる。天高く拳を突き上げながら彼女たちは歌う、ここから羽ばたいてゆくと。この場所から舞い上がり、目指す場所へ辿り着くと。魂が熱く奮える、身体の疼きが止まらない。ぶつけたいんだ、この沸き立つ感情を。彼女たちと一緒に高く拳を突き上げ、この場所から共に羽ばたきたい。フロアにも、拳を翼に、思いきり飛び跳ねる観客たちの姿があった。高ぶるこの衝動、感情を壊してでもいいからもっともっと解き放ちたい。

 

「みんなでイクよ!!」の煽り声を合図に飛びだしたのが「occult propose」だ。理性をぶっ壊し、野生に変えてゆく楽曲の連打に、冷静でいれるわけがない。妖しく挑発する5人の色気を持った歌声へ心メロメロになりながら、彼女たちとディープな熱狂の接吻を交わしていたい。観客たちを愛しく挑発する彼女たち。ツンデレな5人の姿から視線を、心を離したくない。

 

 楽曲は、さらに熱と加速を上げ「Black Jet」へ。身体中を熱く沸騰した血が駆け回る。激しく煽り、挑発するメンバーたち。その煽りに触発され、フロア中から無数の拳が突き上がる。愛らしさも秘めながら、妖しく刺激してゆく5人。ショーガールのような華やかなステージアクションを加えながらも、挑発の手を緩めない彼女たち。ステージ上ではいつもツンな5人だが、今宵は何時も以上に妖しい女王様たちのようだ。でも、ときおり見せるツンになりきれない愛らしさも、らしいけどね。

 

 

 映像を挟み舞台の表情は、一変。物悲しいピアノの旋律に乗せ、メンバーたちが胸の内を切々と吐き出した。激しいダンスパフォーマンスを合図に轟音がフロア中へ轟きだす。5人は、心の内側に隠した想いを少しずつ零すように、悲哀さの中にも強さを抱いた歌声を魅力に「sultry butterfly」を熱唱していた。自分たちの心情をリアルに描きだした、美しくも激しい楽曲だ。そのスタイルこそ、まさに5人の心模様そのもの。心の叫びを吐き出しつつも、願いを込めた声を高らかに響かせる彼女たち。その歌声を気持ちが、舞い踊る黒い天使たちの姿を視線がずっと追いかけていた。

 

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続いて届けたのが、6周年を記念し生まれた「roll a DICE」だ。アンダービースティーらしい轟音轟く攻めに徹した楽曲だ。彼女たちの昂る意志を示すように、無数の炎が吹き上がる。挑むどころじゃない、熱く挑発するように歌い躍る彼女たち。その姿は、大衆を煽動し革命を起こそうとするジャンヌ・ダルクのよう。激情したドラマを描く5人。熱情したその姿が美しい。

 

「Breaking Now」に乗せ高く拳を振り上げ、観客らを煽るメンバーたち。轟音鳴らし爆走する音の上で、彼女たち自身も昂る気持ちのエナジーをもっともっと奮わせるように歌っていた。激しい音を背に華麗に舞い躍る姿も美しい。挑発の手を緩めない彼女たちに触発され、フロア中にも無数の拳が突き上がっていた。

 

暴走した「last scene」の演奏に飛び乗り、激しくステップを踏む彼女たち。熱情した気持ちを、胸を熱く騒がせる情熱的なメロディーに乗せ彼女たちは歌いかける。胸焦がす想いを、5人はダイナミックなパフォーマンスと高揚した歌声に乗せ響かせる。その姿が、とても凛々しく見えていた。

 

身体を騒がせる情熱ロックンロールナンバーが炸裂した。吹き上がる炎の熱さえ己のエナジーとして取り込みながら、アンダービースティーは「灼熱ECSTASY」を通し、気持ちが熱く滾るステージングを描きだしていた。女性の苦しい胸の内をぶつけるように歌い叫ぶ彼女たち。その姿を視線が捉えて離さない。

 

 激しく高鳴る演奏に合わせ、躍動したダンスを描く5人。デジタルハードエッジな「TOKYO monster」へ触発され、暴れ狂うメンバーたち。さぁ、もっともっと激しく魂を燃やし尽くせ。

       

燃え盛る炎さえ、生きる糧に変えながらアンダービースティーは「ROCK ALIVE」を突きつける。メンバーらが飛び跳ねるのに合わせ、フロア中の人たちも高く高く飛び跳ねていた。「戦い続けろ」の歌詞のように、メンバーらが、観客たちが、沸き立つ気持ちを戦わせながら、この会場に凄まじい熱狂を作り上げていった。

 

UB

「どんなことがあっても、みなさんの心が何時までも晴れますように」。最後にアンダービースティーは、眩しい光を身体中へ降り注ぐように、明るい表情を魅力にした開放ポップチューン「over the sky」を歌っていた。それまで交わしていた拳の指を広げ、互いの掌どうしを心で握りながら、共に大きく手を振り上げ、ふたたび僕らの心を未来へ踏み出そうと連れ出してくれた。何時だって彼女たちは、一緒に未来を見ようと僕らを明日へ連れだしてゆく。強く引っ張る右手の熱を最後に感じれたのが嬉しかった。

 

 

 アンコールは、哀切な想いを零すように「Trust in…」を歌唱。メンバー一人一人が歌を繋ぎながら想いを膨らませゆく。サビで5人が想いを一つに重ね歌った声の、なんて温かかったことか。今の自分たちとアンダービースティーの姿を重ね合わせ歌ったこの曲が、今宵は生演奏を背景にしたことで、いつも以上に胸をキュッと疼かせる歌として胸に、心に届いていた。

 

 「アンダービースティーの6年という歴史の中、私たちはそれぞれ別の人生を歩んできたけど、アンダービースティーという場所で出会って、今こうして一つの夢に向かって歩いています。ここにいるみなさんもきっと、知らない仲の人たちもいると思います。そういう人たちが集まって、音楽の力で一つになれる。そういう素敵な場所が、今年は数が減って、いろんな制限が出来て、すごく心が痛くなりました。だけど、私たちが一番大事にしているのは、こういう素敵な場所で、私たちが自信を持っているUB ROCKをみなさんに届けることです。この先、どんな形でも、みんなには熱い想いが伝わるじゃないかと、そう信じて、わたしたちはこれからも歌っていきます。私たちだけのUB ROCKをもっとたくさんの人たちに好きになってもらえるように…」(春乃友夢)

 

「無限大の未来 新しい今日にsay hello!」「上手くいくよ いつでも味方だから!」「顔上げて胸張れ 守るべき君の明日は」「絶対 幸せになれるよ」。アンダービースティーが最後に伝えたのが「happiness to you!」だ。「みんなへ幸せが訪れますように」の言葉を合図に、心を幸福に満ちた色へ染め上げ、気持ちを解き放つ歌が会場中へ広がりだす。彼女たちは「必ず叶うから」と伝えてきた。5人は、進む道の先に待っている笑顔と幸せと、何より描いた夢をつかむため、これからも走り続ける。その意志を、この日訪れた人たちと、ライブ空間に生まれる熱を感じながら確かめあっていた。さぁまたここから、顔上げて、胸張って、彼女たちと一緒に幸せをつかみに走り出そうか。くしゃくしゃの笑顔で無邪気に飛び跳ねる観客たちの姿も、とても眩しかった!!

 

 

この日、アンダービースティーは、2021年 5月24日に7周年公演公演をTSUTAYA O-EATで無料公演として。さらに、2101年11月25日に日本青年館での単独公演を行なうことを発表した。他にも、ファッションブランド「東京裏側」とのコラボ衣装の制作も発表。彼女たちの次のアクションも、楽しみに待っていようか。

 

 

 

取材・文:長澤智典
写真:もりたはぢめ

 

<セットリスト>

「Real Blade」
「Past Perfume」
「ANTHRO」
「YNDR」
「beast」
「raven」
「occult propose」
「Black Jet」
「sultry butterfly」
「roll a DICE」
「Breaking Now」
「last scene」
「灼熱ECSTASY」
「TOKYO monster」
「ROCK ALIVE」
「over the sky」
-ENCORE-
「Trust in…」
「happiness to you!」

<インフォメーション>

●2021年5月
【渋谷TSUTAYA O-EAST】
『アンダービースティー7周年記念公演』
無料開催!

●2021年11月
日本青年館
生バンドワンマンライブ開催決定!!


●「東京裏側 × アンダービースティー」コラボレート!!

受注期間:11/3(火)23:59まで開始中
来店イベント(お渡し会):11/28 (土)
サイト
http://backsideoftokyo.com



アンダービースティー - Real Blade(Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=vtiNQR3yDUE
    
アンダービースティー - YNDR(Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=5C__rFMJGDw
    
アンダービースティー - happiness to you! (Official Live Video)
https://www.youtube.com/watch?v=X4RLhqS8358
    
アンダービースティー-Trust in...(Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=qsv_-0C6ito


 

アンダービースティー
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