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2020.01.10

上月せれな

上月せれな 9thワンマン『Giant Killing 』in マイナビBLITZ赤坂ライブレポート

元日の赤坂は近くに有名神社もあり、多くの人たちで賑わっていた。ここマイナビBLITZ赤坂も、上月せれな史上最大の挑戦を目撃すべく多くのファンが集結した。いつもの赤い上月せれなTシャツを着ているファン、今日のワンマンライブTシャツを着ているファン、またそうではないファン、いろいろなファンが押しかけているのがうかがえる。

上月せれな

いつものSEが流れ、この日無料配布された１万本ものサイリウムを振り上月せれなを迎え入れる。

白と黒のワンピース衣装で登場。最近はこの衣装が多いが上月といえば赤のイメージが強かったので、この衣装で登場した時は驚きがあったが、今ではすっかり見慣れた衣装。二十歳を迎えた今だからこそ似合っている。

１曲目から怒涛のスタート、上月アニソンカバーの定番TVアニメ『デジモンアドベンチャー』より「Butter-Fly」からスタート！アニソンと上月オリジナル曲をほぼ交互に歌う形式でセットリストが組まれており、ヲ組（上月せれなファンの呼称）もアニソンファンもどちらも常に楽しめるようにセットリストが工夫されている。

前半からアクセル全開に、客席もそれに応えるように大いに盛り上がる。モッシュ、サークルモッシュ、リフトにダッシュケチャとこの日の記念すべきライブを盛り上げている。文字だけで見ると荒れている現場か？と見えるがそうではない、ヲ組のみなさんは暴れているように見えておもりやりと秩序をもっている。だからマイナビBLITZ赤坂という広い会場でもモッシュが起きても嫌なモッシュにはならない。もし良い形になっていないのだとしたらそれはヲ組ではないだろう。このマナーを守るファンだからこそ上月との信頼関係が生まれ、ライブの一体感と繋がっている。

アニソンと上月オリジナル曲を織り交ぜてライブは進む９曲目「創聖のアクエリオン」は、アイドルもよくカバーしている曲なのでアニソンだがアニソンファンよりアイドルファンの方が盛り上がっているのが面白い。

上月せれな

この日は３部制となっており第１部のラストは、TVアニメ『とらドラ!』より「オレンジ」で締められた。UOのサイリウムが会場一帯をオレンジ色に包み込んだが、こんなにきらびやかに光っているのに、叙情的なメロディのためか夕焼けのように物悲しくみえた。「好きだよ　泣けるよ」の歌声に込められた上月の感情が胸に刺さった。

各部の合間にはDJタイムが設けられており、第１部と第２部の幕間では、ドラゴンボールフリーザのモノマネでおなじみのBANBANBANの二人がアニソンDJで登場

上月せれな

第２部は、紺色のセーラー服風衣装に変え登場。先ほどまでのDJタイムの空気を一変させ上月せれな色に一瞬で戻すのはさすがだ。会場の雰囲気を察して、煽りを入れ全員でジャンプをしたりと一体感でさらに盛り上げる。

16曲目「お願い！シンデレラ」で後方のお客さんたちが、あまりの盛り上がりに最前まで押し寄せてしまう混乱もあったが、それにも動じずにいつもの笑顔でライブを続けるのは数々のステージに立ってきた経験と、彼女自身のファンへの許容力だろう。特にこの日は、アイドルファン、アニソンファンと文化が異なりライブの楽しみ方も様々な人たちが集っている場だ。だからこそ上月はそれを受け入れてくれる、そうするとファンは雰囲気を読んで楽しんでくれる。それぞれがそれぞれの楽しみ方ができる空気が上月せれなのライブにはある。それが彼女が口にしている、アイドルファンとアニソンファンの架け橋の一つなのかもしれない。

22曲目「おジャ魔女カーニバル!!」では、上月が予想しなかったところでヲ組からコールが入る。思わずそれに反応してしまうのも彼女らしいし常にファンを感じながら受け止めながらライブをしている一端が見えた。第２部は、上月オリジナル曲の中でもライブで盛り上がりが約束された１曲「最強メロディー２」で盛り上げ、劇場版アニメ『時をかける少女』より「変わらないもの」でしっとりと締められた。

DJタイム、第２部と第３部の間はDJ WANが担当。アンソンを知り尽くした選曲とつなぎの妙で幕間を盛り上げた。

上月せれな

第３部は、新衣装で登場。真っ赤なワンピースに裾や袖に入る黒が良いアクセントになっていて胸元の大きな黒いリボンが可愛らしさと大人ぽさを表現している。今の上月せれなにぴったりの衣装だ。

28曲目「only my railgun」からスタート。ここまでこれだけ歌ってきてもまだまだパワー全開だ、MCの数も多くなくここまで突っ走ってきているので、さすがに疲れてないわけがないが、彼女は笑顔で歌いづつけるその体力はまさしくライブモンスター。何より上月は、ライブで歌うことステージに立つことが大好きなんだろう、体力も限界に近づきつつあるにも関わらず見せる笑顔にはそんな風に見えた。歌うことへのひたむきさとステージに立つことの意味をわかっているからこその表情だろう、31曲目「道標（みちしるべ）」にそんな想いを感じていた。

上月せれな

そしてついにこの日発表予告のあった新曲「青春ジュール」を披露。ギターのリズムが爽やかにメロディが乗る。アイドルソングらしい曲展開が耳ざわりが良い。歌詞にも青春というワードが散りばめられており、夏の青空が目に浮かんできた。

「ダイスキスイッチ」や「Rising Hope」など上がり曲を連発し、本編最後は「君を僕を繋ぐ歌」で締められた。

アンコール１曲目はもうひとつの新曲「Giant Killing」。ミリオンドール特装版のイメージソングにもなっている曲。ロックテイストな楽曲で上月せれなとしては今までにない曲調だ。サビで歌い上げるところは聞いていて気持ちが良いライブ映えする１曲だ。これから歌う機会も多くあると思うので、ぜひライブで聞いて欲しい。

そしてアンコールラストの１曲は上月せれなを代表する曲のひとつ「VISION.」。サビでは客席全員で肩を組む、これが恒例になっている。肩を並べてみんなで「WOW WOW」と声を出す。これ以上ない一体感だ。客席にいる全ての人とステージが一体になる、その光景を嬉しそうに見つめる上月、なんとも素敵な景色だ。この光景を見ながら「みんなのことを支えたくて私はこの活動をしているのに、毎回みんなに支えられている」とMCで言っていた言葉が思い出された。

アンコールを含め全46曲を笑顔で駆け抜けた上月せれなは、2020年大きなことをやってのけるのでないかと予感させるライブだった。

ライブ終了後には、DJカビーによる最後のDJタイム。ライブの熱気の余韻を楽しむかのようなひと時になっていた。

＜セットリスト＞

SE
01.Butter-Fly
02.ふわふわ時間
03.かまってだって！
04.スクランブル
05.Shake the DiCE
06.Q＆Aリサイタル!
07.interface
08.星間飛行
09.創聖のアクエリオン
10.スターメモリー
11.金曜日のおはよう
12.告白☆スリーカウント
13.Higher ＆ Higher
14.オレンジ

DJタイム：BANBANBAN

15.ハイテンションガール
16.お願い！シンデレラ
17.ぐるぐるはじけーしょん!
18.ハレ晴レユカイ
19.じゃぱにーずかるちゃー
20.Baby Sweet Berry Love
21.ヤッターランド
22.おジャ魔女カーニバル!!
23.DANZEN！ふたりはプリキュア
24.LOVE YOU ONLY
25.最強メロディー２
26.侵略ノススメ☆
27.変わらないもの

DJタイム：DJ WAN

28.only my railgun
29.crossing field
30.天地無用!
31.道標（みちしるべ）
32.God knows...
33.ナイトジャングルウォー
34.星の数だけありがとう
35.青春ジュール（新曲）
36.正解はひとつ!じゃない!!
37.ダイスキスイッチ
38.細胞プロミネンス
39.最強メロディー4
40.回レ!雪月花
41.Against The Storm
42.Rising Hope
43.君と僕を繋ぐ歌
アンコール
44.Giant Killing（新曲）
45.シュガーソングとビターステップ
46.VISION.