FEATURE
「NANIMONO 2nd ALBUM RELEASE TOUR 『魔法少女になれなかった』」公演レポート!!!!!!
2ndアルバム『INTERNET MAGICAL GIRL』を手に、11月よりスタートした「NANIMONO 2nd ALBUM RELEASE TOUR 『魔法少女になれなかった』」公演も、12月13日に豊洲PITで行った公演を持ってファイナルを迎えた。ツアー中、47774の脱退という悲しい出来事もあったが、ツアーのファイナル公演には、6人が自信に満ちた姿で舞台に立っていた。
つらい気持ちが大好物のつらたんによる、全国ツアーを巡っての想いを語るトークからスタート。「インキャはインキャらしく部屋に閉じこもってればいいのだ」の言葉を受け‥。
流れだしたのが、『未確認生物』。何時しかステージの上にはメンバーたちの姿が…。レーザーが飛び交う暗めのステージの上で、メンバーたちが歌い踊りだす。フロアから見える彼女たちの姿は、舞台の上に突如現れた未確認な存在。でも、姿が不鮮明なぶん、メンバーたちの感情的な歌声がより明瞭に胸の奥に響いてきた。後半には照明が全開に。舞台の上には、自分たちの存在を主張するメンバーたちの力強く逞しい姿があった。
改めてメンバーを呼び込むSEに乗せて、6人がふたたびステージへ。一人一人が、自身の色を配色した輝くライトセーパーを振り回しながら登場し、舞台の中央でポーズを決めていた。なんて煌めいた、目を惹きつける姿だ。一人一人が現れるたび、その姿を食い入るように見つめたくなる。インターネットのダークサイドから姿を現した6人のインキャな少女たちが、ここからどんなドラマを描きだすのか楽しみだ。
ライブは、自分ちたちの存在を示すように『INTERNET MAGICAL GIRL』からスタート。彼女たちは「魔法少女になれなかった」「キミのヒーローになれなかった」と歌いながらも、この場に集まった同じ心の色を持った仲間たちと一緒に笑顔になって楽しもうと、ライブというリアルな空間の中で輝きを放つように歌い踊っていた。一人一人が凛々しい姿で、力強く「魔法少女になれなくたって」と歌う声が、夢を見る力や元気をチャージしてゆく魔法をTAKARAMONO(ファン)たちにかけていた。何時だって彼女たちはライブという場を通して、TAKARAMONOたちに、現実を消し去る素敵な魔法をかけてゆく。その魔法の虜になりたくて、この日も会場を埋め尽くす満員の観客たちが足を運んでいた。
熱情し、熱狂に身を委ねるフロア中のTAKARAMONOたちを、6人は『JELLY FISH』を通して、気持ちと身体を心地よく揺らしだす。ステージの上で軽やかに舞い踊るメンバーたちの姿が、波間を漂うようにゆらゆらと、でもキラキラと輝く姿として映っていた。ちょっと緩めな曲調だが、一人一人の歌声は間違いなく弾んでいた。彼女たち自身が、この大きな空間の中で、心地よく音に身を委ね、気持ちを解き放つように歌っていた。何時しか大きな動きを見せる彼女たちにあわせて、フロアでも、一緒に身体を大きく揺らし、心地よく跳ねる人たちも大勢生まれていた。
「どんなにだめな君でも嫌いになんてなれないよ」の言葉を受けて歌いだしたのが『WHITE MUSK』。どこかアンニュイな音に身を委ね、一人一人が気持ちを少しだけ大人の色に染め、どこか甘えた素振りも見せながら歌っていた。彼女たちは楽曲の中に描きだした物語のヒロインになり、歌の世界へ気持ちを溶かしながら思いを伝えていた。「だめ、だめだめ、だめ、だめになりたい」や「だめなままでいいから」と歌いかけるその声と淡い楽曲に触れていると、6人の思いを抱きしめたくなる。ステージの上で軽やかに跳ねながら。でも、歌声にしっかりといろんな感情の色を忍ばせてゆく彼女たち。6人は心を煌めかせて。でも、アンニュイな気分も胸の内に抱きながら歌っていた。
「インキャがインキャらしく生きるためにインターネットのダークサイドから来た」のが、NANIMONO。一人一人がライトセーバーを高く掲げて決めるポーズが、とても愛らしくて格好いい。NANIMONOは、この日より新衣裳姿。今回の衣裳は「ダークサイドからきたNANIMONO」というコンセプトを元に制作。彼女たちは、手にしたソード(剣)につらい気持ちを溜めて戦うとも語っていた。衣裳に付けられた深いフードをかぶると、人の目を見なくても戦えるところも、彼女たちにはとても大切なこと。衣裳が、マザーボード柄になっているところもポイントだ。
気持ちのモヤモヤを晴らすためみんな一緒に躍ろうと誘いをかけるように、NANIMONOは『404』を歌唱。カラフルな音の色を放ちながら躍動するキラキラな楽曲に乗せ、メンバーたちが「足りないないないない なにもない~ぴえん」と歌いながら、満員の観客たちへ、一緒にもっともっと熱狂の景色を作りだそうと呼びかけていた。彼女たちが「ぴえん」と歌うたびに、フロアのあちこちで人が飛び跳ねる様も印象的だ。キラキラと躍動するダンスビートの上で、彼女たちが眩しい笑顔を浮かべ、「足りないないないない なにもない~ぴえん」と歌いかけるたび、一緒にその欲望を熱狂で埋めたくなる。いつしか舞台の上の6人が、大きく輝く存在に見えていた。それだけこの日の彼女たちが、自分の気持ちを、自信を持って強く押し出す姿で舞台の上に立っていたからだ。
続く『顔面コンプ期』では、6人が「可愛くないない」と歌いながら、身体を大きく揺らして愛らしさをアピール。女の子のコンプレックスな気持ちを歌にしながらも、一人一人が輝く自分に染まろうと、ステージの上でわちゃわちゃとはしゃいでいた。舞台の上にいるのは、インキャな感情やコンプレックスさえも逆手に取り、マイナスな感情をプラスに変える魔法で自分を可愛く染め上げた6人の女の子たち。間奏では、6人がフロア中のTAKARAMONOたちに向けて可愛らしさをアピール。その姿に向け、フロア中から熱い声が飛び交っていたのも、とても印象的だった。
「僕らと一緒に全力で躍っていきましょう」の声を合図に、『インキャのキャキャキャ』か流れだした。6人が元気いっぱいにわちゃわちゃとはしゃぎだせば、TAKARAMONOたちも、6人と同じ動きを真似ながら、わちゃわちゃとはしゃいでいた。インターネットの世界から飛びだした戦士たちが、たくさんのインキャたちを巻き込み、現実というこの空間を、とても華やかでカラフルな世界へ染め上げる。インキャが本気で楽しんだら、こんなにも華やかな世界が生まれるとは。途中には、メンバーがフロアに向けてカラーボールを投げる場面も登場。一人一人が、本当にHAPPYなモード全開でライブを楽しんでいた。
「いっそこのまま 死ぬまで眠りたい」の声を合図に、NANIMONOは『死ぬまで眠りたい』を愛らしく歌唱。根暗な感情を歌にしながらも、一人一人の歌声は、とても力強く弾んでいた。たとえネガティブな気持ちを歌おうと、本人たちのハートにキラキラした輝きを放つスイッチが入ったことで、どんなネガティブな気持ちも、ポジティブに突き進むパワーに転換していける。手をくるくると回しながら、6人が気持ちを一つに歌う姿に引っ張られ、フロアでも一緒に、手にしたサイリウムを振りながら、大勢の人たちがはしゃいでいた。
続く『オタ恋』で6人は、甘いミドルメロウな楽曲に乗せ、心を淡い乙女モードに染め上げ、少し甘えた声で歌唱。ときに言葉を早口に、胸の内に溜め込んでいた本心を次々と投げかけてきた。彼女たちは、TAKARAMONOたちに向けて想いを伝えるように。いや、愛を告白するように、『ヲタ恋』に登場する女の子の気持ちなって、大きく手を振りながら歌っていた。その姿に向け、場内中の人たちも大きく手を振り、心の中で一緒に「おぅふ おぅふ」と歌いながら、6人と気持ちを一つにマッチングしていた。
ライブの終盤を彩ったのが、この場に熱狂した景色を作りあげる、『どーぱみん!』。遊乃ヲユタの声を合図に、大勢の観客たちが身体中からドーパミンがあふれ出すままに、大きな声を張り上げて思いきり騒ぎだした。彼女たちも、気持ちを一つにしたダンスやパフォーマンスを見せながらステージの上ではしゃいでいた。一人一人の歌声がエナジーに満ちていたのはもちろん、6人とも、フロア中の人たちの気持ちをグイグイ引っ張る勢いで歌っていた。
「魔法少女になれなくても、私たちは 私たちのやり方で夢に向かって走っていきます。みんなにかけた魔法が解けないように、ここからもう一度、一緒にキラキラの夢を観にいこうね」と、ひなたゆまが語ったうえで、最後の曲に。
NANIMONOは最後に、ふたたび「魔法少女になれなかった」と歌う『INTERNET MAGICAL GIRL』を歌唱。彼女たちはこのツアーで確かにつかんでいた、自分たちが輝くことが、輝いた自分の姿をみんなに示すことが、その場に来た人たちの心に、未来へ向かって羽ばたく羽根を授ける魔法をかけてゆくことを。だから6人は「魔法少女になれなくたって キミを笑顔にできるかな」と元気いっぱいに歌いながら、この場にいるみんなの心を"楽しい"という幸せな色に染め上げていた。 6人が本気で、無邪気に楽しむことが。TAKARAMONOたちを巻き込んで一緒に気持ちをあげていくことが、この場を優しい世界に変えていく。それをこのツアーでつかんだからこそ、6人は自分の気持ちを素直に解き放ち、笑顔でTAKARAMONOに呼びかけていた。「強く願えばきっと叶うよ」と…。
アンコールは、『Hello,world』からスタート。一人一人が、TAKARAMONOたち一人一人の心へ届くようにと歌っていた。彼女たちは、ときに胸に手を寄り添え、想いのひと言ひと言に愛や想いを込め、フロアに向けて言葉を投げていた。彼女たち自身がみずからの気持ちを歌にしながら、その決意をメンバーどうしだけではなく、TAKARAMONOという仲間たちとも分かち合おうと歌声を届けていた。彼女たちは歌っていた、「愛の正体知ったんだ」と。その答えの一つが、この会場の中にあったのは間違いない。
「47774が脱退する運びとなりました。よって、本日より6人でのNANIMONOになります。本来7人で立つはずだったこのステージ。本当に寂しいし、とっても悔しいけど、774本人が一番悔しいと思います。でも、774が一番NANIMONOのこれからの未来をすごく楽しみにしてると言ってくれたのね。だから、774の気持ちも連れて、頑張っていこうってメンバーで決めました。だから774と見たかった景色を、ここにいるTAKARAMONOさんと、これから出会うTAKARAMONOさん、みんなで観に行きたいです」(ひなたゆま)
「魔法が解けてしまったあとに」と言葉を述べたうえで、最後の最後に、NANIMONOは『After CInDErella』を歌ってくれた。魔法の解けた彼女たちは、一体どんな少女になったのだろう。ダークサイドに堕ちたヒロイン??変わらずインキャな女の子??それとも、夢というキラキラ眩しいドレスに身を包んだシンデレラ??魔法というのは、いつかは解けてしまうものかも知れない。でも、その魔法にかかったときの自分よりも、魔法が解けたときの自分が少しだけでも前を見れていたり輝けていたら、きっとそれでいいんだと思う。この日の彼女たちは、何度も「魔法が解けた」と口にしていた。でも、このツアーや、47774の脱退という悲しみを乗り超え、夢をあきらめずに追い求めていくと誓ったその姿は、間違いなく以前よりも自信を胸にした大人になっていた。大人になる定義なんて、正直わからない。でも、ステージ上で「24時の魔法か解けて」と歌いながら、ずっとキラキラ輝いている彼女たちを見ていたら、また一緒に魔法という名の奇蹟のようなひとときを味わいたい気持ちになっていたし、少しずつ自信を手に輝きを増してゆく6人の成長してゆく姿を追いかけ続けていたい気持ちを改めて感じていた。だから「24時の魔法か解けて」と歌う彼女たちの姿を、しっかりと瞼に焼き付けていたかった。
LIVE PHOTO【田中健児】
TEXT:長澤智典
セットリスト
『未確認生物』
OPSE
『INTERNET MAGICAL GIRL』
『JELLY FISH』
『WHITE MUSK』
『404』
『顔面コンプ期』
『インキャのキャキャキャ』
『死ぬまで眠りたい』
『オタ恋』
『どーぱみん!』
『INTERNET MAGICAL GIRL』
-ENCORE-
『Hello,world』
『After CInDErella』
<インフォメーション>
NANIMONO 2nd FULL ALBUM『INTERNET MAGICAL GIRL』
各音楽配信サイトはこちら
https://nanimono.lnk.to/internet-magical-girl
「INTERNET MAGICAL GIRL」Music Video
https://youtu.be/JYAgWNLGnJE?si=JoZg6rKxNekzLCI2
「未確認生物」Music Video
https://youtu.be/ufjotrL6y98?si=GNMQcQ4YamlRlG9B
<Blu-rayリリース情報>
"NANIMONO 2nd ANNIVERSARY ONEMAN『インキャが世界を救う★〜なにものといっしょ〜』" at TOKYO DOME CITY HALL
発売日:2025年3月5日
商品番号:TEXH-70001
価格:¥7,000(税込)
商品形態:Blu-ray DISC
収録内容:<収録曲>
なにものといっしょ!SE
インキャのキャキャキャ
アイデンティティー
MC
JELLY FISH
ケンタウロスの夜
TEIKIATSU
404
〜 襲撃 〜
アニメ「なにモンになっちゃった?!」
テーマソング「死ぬまで眠りたい」
魔法少女SE
未確認生物
MC
顔面コンプ期
どーぱみん!
インキャ・オブ・ファイヤー
MC
INTERNET MAGICAL GIRL
KIRA KIRA
Hello,world
MC
ジャージは戦闘服★
INTERNET MAGICAL GIRL
Ending
※特典映像あり 詳細未定
<CDリリース情報>
NANIMONO 2nd FULL ALBUM
『INTERNET MAGICAL GIRL』
発売日:2024年10月16日(水)
CD(初回限定盤:TECH-45558 / 通常盤:TECH-45558 共通)
1.魔法少女SE
2.未確認生物
3.INTERNET MAGICAL GIRL
4.WHITE MUSK
5.404
6.顔面コンプ期
7.インキャのキャキャキャ
8.死ぬまで眠りたい
9.オタ恋
10.Hello,world
11.After CInDErella
DVD(初回限定盤:TECH-45558 のみ)
1.ジャージは戦闘服★(LIVE @ TOKYO DOME CITY HALL 2024.6.13)
2.INTERNET MAGICAL GIRL(LIVE @ TOKYO DOME CITY HALL. 2024.6.13)
3.2周年記念 スペシャル撮り下ろしインタビュー
NANIMONOオフィシャルサイト
https://nanimono-official.com
NANIMONOオフィシャルX
https://x.com/nanimono_idol
NANIMONOオフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/c/NANIMONO
NANIMONOオフィシャルTikTok
https://www.tiktok.com/@nanimono_idol
NANIMONOオフィシャルInstagram
https://www.instagram.com/nanimono_idol/
テイチクエンタテインメント
https://www.teichiku.co.jp/artist/nanimono/