体制を新たにするたび、新しい進化の姿を示し続けてきたアルテミスの翼。11月12日に発売になる最新シングル『ちゅき…ちゅ！』でも彼女たちは、ヒットの予感を覚えるキュートに進化した姿を見せてきた。アルテミスの翼は、先日、12月28日の公演を持ってカナコ・ケンタウロスがアルテミスの翼を卒業することを発表。さらに、大阪・福岡・東京と3都市を廻る、カナコ・ケンタウロスを含む現体制では最後のツアー「アルテミスの翼 カナコ・ケンタウロス卒業記念ツアー『かなこのいきたいとこ』」も発表になった。新作やカナコ・ケンタウロスの卒業など、いくつかの視点から、今のメンバーの気持ちを、ここにお伝えしたい。

みんなからも、「一度聴いたら「ちゅきちゅきちゅきちゅきちゅき…ちゅ！」の歌詞が頭の中から抜けなくなった」と言われてます。

──最新シングルの表題歌『ちゅき…ちゅ！』を聴いたとき、とてもポップでチャーミング。しかもTikTokでバズりそうな予感満載の楽曲だったから、嬉しい驚きを覚えました。

カナコ・ケンタウロス  そこは、私たちも一緒。初めて聴いたときはビックリしたし、ライブで初披露したとき、ファンの人たちも「オーッ!! 」とビックリしていました。だけど今じゃみんなも、私たちと一緒に「ちゅきちゅきちゅきちゅきちゅき…ちゅ！」と口ずさんでいます。

──初披露で、ファンの人たちが驚く気持ちもわかります。それくらい嬉しい衝撃でしたし、病み付きになる歌詞ですからね。

カナコ・ケンタウロス  みんなからも、「一度聴いたら「ちゅきちゅきちゅきちゅきちゅき…ちゅ！」の歌詞が頭の中から抜けなくなった」と言われてます。それくらい、『ちゅき…ちゅ！』は本当に覚えやすい歌ですからね。それもあって、私たちも影響を受けてるというのかな?!メンバーどうしの会話の中でも、「むり！むり！むり！むり！むり！」とか「いけいけGO！GO！」など、歌詞に出てくる言葉を無意識で使ってたりするからね。それくらい『ちゅき…ちゅ！』は、私たち自身にも強い影響与えている楽曲です。

──『ちゅき…ちゅ！』のMVには、たくさんの女子高生たちも参加。一緒になって踊っていますよね。

カシオペア・キアラ  そうなんですよぉ!!

アテナ・シオリ  『ちゅき…ちゅ！』は、歌詞も振りも本当に覚えやすい曲になりました。お勧めなのが、King & PrinceやSexy Zoneのダンスも手がけているTAMMY LYN先生の付けた振り付け。中でも、2本の指を使う「ちゅき…ちゅ！ポーズ」は、一度見たら直ぐに真似してもらえるようにと簡単な、でも、印象的な振りをしているから、ライブで一緒に「ちゅき…ちゅ！ポーズ」をしてくれたら嬉しいです。

──最近のアルテミスの翼には、かわいらしい曲が増えてない?

アテナ・シオリ  『恋ショ!!!!!!』もそうだったけど。最近のアルテミスの翼の傾向として、シングルにも収録した『Q: cute?』や、この『ちゅき…ちゅ！』のように「かわいい曲」が増えています。

カナコ・ケンタウロス  それも、今の7人に「キュートな曲が似合う」と判断してのことだと思います。 

カシオペア・キアラ  『ちゅき…ちゅ！』のMVに映し出した世界観は、まさにそう。この曲の撮影では、ダンサーとしてたくさんのJKたちに参加してもらいました。それも初の試みだったし、JKたちとの撮影も、すごく盛り上がりました。(取材時点では)まだ完成したMVは観れてないけど、ドローンも使うなど、とても楽しい撮影だったから、MVが公開になったらぜひ観てください。さっき話に出ていた「ちゅき…ちゅ！ポーズ」もみんなやってくれたし、『ちゅき…ちゅ！』はとくに、JKなど10代の子たちに刺さる楽曲だと思います。


『ちゅき…ちゅ！』MV

https://youtu.be/hspshzdK9HM?si=yBX3DWqqJWYw5_Zm

ぜひ『星屑アクション』を通して、"格好いいアルテミスの翼"を味わってください。

──ライブで人気の高い『星屑アクション』は、アルテミスの翼の魅力の一面でもある力強さの伝わる楽曲になりました。

ドルフィン・カレン  『星屑アクション』は、アルテミスの翼の中の格好いい括りに入る、バンド・サウンドが活きたロックな楽曲です。ライブでも、ファンの方々がコールを飛ばせば、私たちと一緒に声をかけあうなど一体感を作りあげています。しかも、ダンスも格好いいから、ぜひ『星屑アクション』を通して、"格好いいアルテミスの翼"を味わってください。

ペルセウス・ツカサ  シングルに収録したどの曲もそうだけど。『星屑アクション』でも、みんながサビの振りを真似て、一体感の出る景色をライブの中に作ってくれます。しかもサビがキャッチーで、振りも覚えやすくしているから、振りを真似ながらファンのみんなも一緒に歌ってくれます。『ちゅき…ちゅ！』はもちろん、『星屑アクション』もTikTokで真似やすい曲です。

カナコ・ケンタウロス  アルテミスの翼と言えば、昔から力強いロックな曲調も魅力にしてきたし、最近では『ちゅき…ちゅ！』や『Q: cute?』のようにキュートでかわいい曲も増えています。経験を重ねるごとにいろんな表情を魅せているアルテミスの翼ですけど、『星屑アクション』には格好いいとかわいいの両方が入っているように、どっちの要素も持った曲。『星屑アクション』は、「力強さとかわいさ、その両方を繋ぐ楽曲」として生まれています。ライブでは2つの要素を上手く繋げる曲として組み込むことも多い、アルテミスの翼の可能性の翼を広げた曲になりました。

『Q: cute?』は歌っていて胸がキュンキュンしてくる、本当に好きな曲。

── 『Q: cute?』は、『ちゅき…ちゅ！』同じようにかわいい寄りの楽曲ですよね。

トライアングル・オト  『Q: cute?』も覚えやすくてキャッチーな振りが多い曲です。『ちゅき…ちゅ！』では「ちゅきちゅきちゅきちゅきちゅき…ちゅ！」の言葉を何度も繰り返していますけど。『Q: cute?』でも、「おねがい！おねがい！おねがい！ダーリン」のように「おねがい！」や、「恋はつらい→恋わずらい きゅっきゅー」の言葉を繰り返して歌っているように、こちらもすごく耳に残る楽曲です。わたしも、『Q: cute?』に出てくる「おねがい！おねがい！おねがい！おねがい！」のセリフの一部分を任されています。ファンの人たちの間では、「そこのセリフがめちゃめちゃフレッシュでいい！」とかなり好評だから嬉しくって。今じゃ、わたしの"お気に入りのポイント"です。

ユニコーン・リョーカ  わたしも、『Q: cute?』は歌っていて胸がキュンキュンしてくる、本当に好きな曲だし、歌ってて楽しくなるんですね。『Q: cute?』は、いわゆる王道系のアイドルソング。この曲では、一人一人ソロで歌うパートが多いかち、メンバーみんなの歌声の魅力を味わえるところも聴きどころです。この曲の振りもかわいいし、個人的に、"かわいい振り付けポイント"と感じれる振りが幾つも出てくるから、歌い踊りながら「今のわたし、アイドルを楽しんでるな」と感じることも多いです。何より『Q: cute?』は、かわいいアドレナリンが爆発する楽曲だから、そこがお気に入りです。

『Evergreen』は、アルテミスの翼のメンバーとして歩んだ4年間の集大成であり、想いのすべてを詰め込んだ楽曲になりました。

──アルテミスの翼の4周年ワンマン公演で初披露したときから、ファンの人たちの感動の涙を誘ったのが『Evergreen』。この曲でカナコさんは、制作にも携わったと聞きました。

カナコ・ケンタウロス  わたしは、12月28日の公演を持ってアルテミスの翼を卒業します。わたしは、シオリと同じく結成時からいる初期メンバー。しかもリーダーとして、ここまでの4年間アルテミスの翼を支えてきたこともあって、運営の方から「カナコの卒業ソング、どんなのにしたい?」と提案を受けました。そんな嬉しい機会をいただけるならと、「しんみりした卒業ソングではなく、明るい未来が見えてくる楽曲にしたいです」と伝えました。歌詞を書いてくださったのは作家の方ですけど、制作するうえで、わたしから「こういう曲調やメロディーで、こういう物語にしたい」と思いを伝え、その思いを楽曲に反映していただきました。完成した楽曲に付けた振り付けにも、わたしの思いを反映。そのうえで出来上がった『Evergreen』は、アルテミスの翼のメンバーとして歩んだ4年間の集大成であり、想いのすべてを詰め込んだ楽曲になりました。

──すごく好きな歌詞が、「私だけの夢じゃない」の一節。気づいたら、いろんな人の夢を背負いながら活動をしていたわけですね。

カナコ・ケンタウロス  そうなりましたね。始めたばかりの頃は右も左もわからなかったから、正直、その意識はありませんでした。でも、出会いや別れを含め、いろんな経験をしていく中、気づいたらその気持ちを持って活動をしていました。

──その想いは、同じ初期メンのシオリさんも感じていること??

アテナ・シオリ  すごく感じますし、『Evergreen』を歌うたびにいろんな想いが巡ります。ほんと、歌うたびにいろんな想い出が甦れば、毎回グッときちゃうんですね。だけど、「ここで歌えなくなったら、この想いを届けられない」と思い、そこはグッと涙を堪えています。『Evergreen』の歌詞の何処を誰が歌うのかという歌詞割も、カナコちゃんがやっています。そこも意味のある歌詞割になっているから、どのメンバーが、どの歌詞を歌っているかにも注目してください。

カナコ・ケンタウロス  『Evergreen』の歌詞は、作家さんがわたしのためにと歌詞を書いてくださいましたけど。その内容はメンバーにも当てはまる思い。だからこそ、「ここの歌詞は、誰々に歌ってほしい」と意味を持った歌詞割をしました。実際にライブでメンバーの歌う声を聴いていると、自分が歌うパートの歌詞の意味を理解したうえで歌っていれば、その気持ちが伝わってきます。ぜひ、音源やライブで聴くときには、そこにも注目してもらえたら嬉しいです。

とくに心揺さぶられるのが、カナコ・シオリの2人が、心の中で「ありがとう」と言い合いながら握手をする場面。2人とも泣きそうだし、私たちも、その姿を見るたびに泣きそうになります。

──キアラさんとツカサさんがアルテミスの翼に加入してから、もうどれくらい経ちました?

カシオペア・キアラ  今、3年目です。

アテナ・シオリ  3年もいたら、もう初期メンみたいなもんだよね。

──『Evergreen』の歌詞に綴った「私だけの夢じゃない」という気持ちは、キアラさんも強く実感していること??

カシオペア・キアラ  わたしも、３年間の活動を通していろんなことを見てきたなと感じています。この曲をライブで歌うときにすごく気に入っているのが、それぞれ同期どうしで踊るところ。とくに心揺さぶられるのが、カナコ・シオリの2人が、心の中で「ありがとう」と言い合いながら握手をする場面。2人とも泣きそうだし、私たちも、その姿を見るたびに泣きそうになります。あの姿は、カナコちゃんが卒業するときまでしか見れないからこそ、その姿を見れる今のうちに、たくさんの人たちに見てほしいです。もちろんカナコちゃんの卒業後も『Evergreen』はずっと歌い続けていくからこそ、卒業後も、この曲を大事に大事に育て続けます。

──ツカサさんも、「私だけの夢じゃない」の歌詞に感じる思いには深いものがありました??

ペルセウス・ツカサ  わたしも、3年間活動を重ねてきたからこそ、いろんな想いが巡ります。この曲で、同期どうしで踊る場面があると言ってましたけど。同期と一緒にというところにも、わたしは深い思いを感じています。もちろん、グループのみんなで感じあい、重ね続けてきた思いもありますけど。同時に、同期だからこそ分かちあえる思いや歴史の歩みもあるんですね。カナコちゃんとシオリちゃんの姿もそうだし、わたしとキアラの姿、リョーカ・カレン・オトの3人の同期どうしもそう。同期だからこそ出せる感情の空気も、この曲から感じ取ってほしいです。
  
──3人(リョーカ・カレン・オト)は、『Evergreen』をどのように受け止めています?

ユニコーン・リョーカ　『Evergreen』はカナコさんの卒業ソングであり、わたしたちはまだアルテミスの翼のメンバーになって1年ですけど、私たちも歌詞に込めた思いには深い思い入れを持っています。事実、1年間の中にもたくさんの想い出が詰まっていれば、『Evergreen』をパフォーマンスしているときは、いろんな想い出が甦ります。「私だけの夢じゃない」についてですが、わたしは高校生の頃からずっと芸能活動をしてきたからこそ、これまでの活動や、アルテミスの翼のメンバーになってからの思いも含め、その言葉の意味や思いが胸にぐっと響きます。

トライアングル・オト 『Evergreen』は、カナコさんの卒業ソングだからこそ、わたしはこの曲を歌うたびに、カナコさんのことばかりを考えちゃいます。歌詞を読んでもグッとくるし、ライブの中、カナコさんとシオリさんが手を繋ぐ場面を見るたびにグッときちゃいます。わたしたちも、加入からもうすぐ1年経ちますけど、ここまでが本当にあっと言う間。わたし自身いまだに、ついこの間メンバーになったばかりのような感覚です(笑)。

ドルフィン・カレン 『Evergreen』の振りを入れるときに、振り付けの先生が「この曲はカナコさんの卒業ソングでもあるけど、今の7人のことも表している曲。だからこそ、この振りが生まれたんだよ」と、歌詞の意味を重ね合わせて振りを付けてくださいました。わたしは、そのときのことが今も強く印象に残っています。だからこそ『Evergreen』は今の、そして今後も大きな財産になっていく楽曲だと思います。

カナコ・ケンタウロス  わたしも、最後にこんなにも素敵な曲をもらえるなんて思ってもいなかったこと。ほんと、ここまで続けてきた良かったです。同時に、「わたしが卒業して以降も、こういう思いを胸に活動を続けていくアルテミスの翼のことを応援し続けてね」という気持ちで、わたしは今、この曲を歌っています。 

カナコさんの力があったからこそ、アルテミスの翼がここまで進んでこれた面は大きいです。

──カナコさんの卒業が、12月28日に決まりました。

カナコ・ケンタウロス  わたしのアイドル活動は、アルテミスの翼が最後。アイドル活動も卒業をするからこそ、限られた期間の中、とにかく楽しんで、いい想い出をいっぱい作っていこうと思います。

──メンバーのみなさん、カナコさんの卒業は…。

カシオペア・キアラ   めちゃめちゃ寂しいですよ!!カナコさんの力があったからこそ、アルテミスの翼がここまで進んでこれた面は大きいです。正直、いなくなることへの不安もあるけど。でも、卒業の日は先だから、今はその(卒業の)ことは考えたくないし、まだ考えなくていいんじゃないかなと思っています。

ペルセウス・ツカサ  今も、目の前にリリースが控えていれば、大阪・福岡・東京とまわるツアーも決まりました。もちろん、日々の活動もたくさん入っているから、今も毎日に全力投球で必死なんですけど。でも、カナコちゃんと過ごす日は確実に減っていくわけだから、忙しい中でも、一緒にたくさん写真を撮ったりと想い出を重ねながら、後悔のない日々を送りたいなとわたしは思っています。とにかく今は、この7人で一緒に過ごす時間を大切にしたいです。

──3人(リョーカ、カレン、オト)は、アルテミスの翼としてのツアーは…。

ユニコーン・リョーカ  2回目になります。海外遠征も、7人で台湾公演を経験しています。ただ、福岡に行くのは今回が初になります。わたし、ワンマン公演やツアーなど、大きな意味を持つライブが大好きです。それこそ4周年公演のときもそうでしたが、当日のライブを作り上げるためにいろいろと準備をしていく中、メンバーやスタッフさんたちと「ここはどうする??こんな風にしたい」と話しあいながら具体化していく過程がわたしは大好きでワクワクしていたし、演出プランが届くたびにワクワクしたし、「ここの部分ではしゃべるのをお願いしたい」と言われると当日への期待も膨らむんですね。もちろん、本番へ向けてのレッスンも楽しいから、いつも「本番がこないでほしい」と思うくらい。だって、本番を終えてしまうと寂しくなるじゃないですか。(取材時点では)ツアーの準備はこれからですが、「どんな準備が始まるんだろう」と想像をするだけで、わたしはもうワクワクしてきます。

トライアングル・オト  今回のツアーで、大阪と福岡に行けることをわたしは楽しみにしています。大阪にはおばあちゃん家があって以前から大好きな街だし、福岡は次で2回目ですけど、もつ鍋や博多ラーメンが待っているから、それを味わうことを今からめちゃめちゃ楽しみにしています。

ドルフィン・カレン   今回のツアーでは、この7人で初めて行く場所もあるし、それぞれの地域で待っててくれるファンの人たちに早く会いたい気持ちを強く持っています。4周年公演をやったときに、「行きたかったけど、行けなかった」という声もいろいろといただきました。そういう人たちにも、このツアーでお会いしたいし、今回のツアーで初めて会う人たちもいると思います。とにかく今は、この7人で作り出す楽しいライブの空気を、一人でも多くの人たちに味わってほしい気持ちでいっぱいです。

わたしが卒業して以降も「これからのアルテミスの翼が楽しみ」と、未来に期待したくなるアルテミスの翼の姿を、見てくれる人たちにしっかりと植えつけたいです。

──カナコさん、改めて卒業に向けての思いを伺っても良いですか?

カナコ・ケンタウロス   以前からわたしは、「この歳までにこれをやりきろう」という明確な目標や目的を持って活動をしてきました。今回の卒業は、その時期が来たからこそ決めたことでした。
  卒業を発表した今でも、ファンの人たちからは「カナコちゃんがいなくなったら、これからのアルテミスの翼はどうなのる??」「辞めないで!!」と言われます。わたしは残された期間の中、たとえわたしがいなくなっても、「アルテミスの翼を見続けたい」と思える気持ちをみんなに届ける意識で活動をしています。今のメンバーの魅力、そして今のアルテミスの翼の魅力をたくさんの人たちに伝えたいし、わたしが卒業して以降も「これからのアルテミスの翼が楽しみ」と、未来に期待したくなるアルテミスの翼の姿を、見てくれる人たちにしっかりと植えつけたいです。

──カナコさんがアルテミスの翼の中に築いていた"カナコISM"は、今のメンバーたちにしっかりと…。

カナコ・ケンタウロス  伝わっているし、安心もしています。ただ、メンバーの中には、今も卒業を信じてない人もいるけど(笑)。

ペルセウス・ツカサ  「卒業」ではなくて、「もしかしたら辞めちゃうかも」ですよね。わたしは、まだどうなるかわからないと思ってます。

──まわりの人たちの気持ち次第で、卒業を撤回することは??

カナコ・ケンタウロス  卒業を発表した今でも、ファンの人たちからもそうだし、メンバーや運営の人たちからも、発言を撤回しないかと説得されてます。でも、一度決めたわたし自身の気持ちがぶれることは一切ないです。それに、卒業したらもう二度とアルテミスの翼や、今いるメンバーと関わらないわけではないし、メンバーが困っているときは相談にだって乗るつもりです。表立って一緒にパフォーマンスをすることは無くなるけど、天の声として存在していくぶんにはぜんぜん良いなと思っています。だから『Evergreen』の歌詞にも、「違う場所でも見守っているから」や「永遠に続いてく　皆との絆 遠く離れていても　繋がってる」と作詞家の方に書いていただいたわけですから。

ペルセウス・ツカサ  今の声を聞いて、すごく安心しました。なので、何かあったら卒業して以降も引っ張ってもらいます。

カナコ・ケンタウロス   基本的には、今のメンバーだけで頑張ってほしいなと思ってる。もちろん、困ったことがあれば相談には乗るけど、みんなが今以上に自立するためにも、まずは親離れしてもらわないと(笑)。

アテナ・シオリ   カナコちゃんのその気持ちは、すごくわかります。わたしは、卒業の発表を聞いたときから、割と早めに受け入れるようにしてきました。だって、それを受け入れないと、逆に中途半端な気持ちのまま日々を過ごすことになりそうだと思ったし、未来のアルテミスの翼のことを考えたら、たとえ悲しくても受け入れるべきことはしっかりと受け入れ、その後に向けてのこともしっかりと考えていかなきゃいけないとなったからです。その気持ちから、卒業の言葉は必死に受け入れました。

──これからは、シオリさんがアルテミスの翼を引っ張っていく立場だ。

アテナ・シオリ   立ち上げからのアルテミスの翼のことを知っているメンバーは、来年からはわたしだけになります。だからこそ、みんなに教えられることは教えていきたいし、逆に、みんなに助けてもらいたいなとも思っています。正直、カナコちゃんほどしっかりは出来ないかも知れないけど、わたしなりのやり方で、卒業後のアルテミスの翼を引っ張っていけたらなと思っています。

カナコ・ケンタウロス   今よりも、さらにおっきな会場でワンマン公演をやれるようになるためにもね。

アテナ・シオリ  今は、まさに5年目が始まったばかりの時期。5年目は、一つの節目となる時期だと思います。カナコちゃんも願っているように、5年目はさらに大きな会場でワンマン公演をやれるようにと、今もそうだし、カナコちゃんの卒業後も、改めて気合を入れ直して進んでいきます。まずはリリースやツアーが控えていますから、今の7人が魅せるアルテミスの翼の魅力を味わってください。 


TEXT:長澤智典