FEATURE

2024.04.08
長谷川萌美(Bitter & Sweet)

互いに"大好き"な想いを分かち合うこの景色に触れていると、本当に幸せな気持ちが身体中を駆けめぐる。 長谷川萌美(Bitter & Sweet) 「MOEMI HASEGAWA Birthday Live 2024 萌ゆる花便りをあなたに」公演レポート!

 4月2日に誕生を迎えた、Bitter & Sweetの長谷川萌美。彼女の生誕祭となる「MOEMI HASEGAWA Birthday Live 2024 萌ゆる花便りをあなたに」公演を、4月6日に原宿RUIDOで2部構成で開催。この日は、長谷川萌美が手がけた楽曲を中心に、ほぼ彼女のソロコンサートという形で歌唱。ここでは、第1部公演の模様をお届けします。

 

1


 軽やかな楽曲に乗せて、長谷川萌美が舞台へ登場。ライブの冒頭を飾ったのが、『はじまりの風』。まるで春風のような爽やかな、でも、華やかな香りも覚える歌声だ。まさに、今の季節に似合う、誕生日を迎え、また新たな1年へ踏み出した今の彼女にぴったりの表情だ。「はじまりの風」は、長谷川萌美の歌に触れた人たちの心にも、嬉しいときめきの種を植え、温かい声で芽吹かせてくれた。

 


 最初のMCでは、「憧れの30代になれて嬉しい気持ちでいっぱい」や「桜の花にもお祝いしてもらえているようで嬉しい」と言葉を述べていた。

 


  エレキギターを手にした長谷川萌美が歌いだしたのが、『星』。いつもはアコースティックギターが中心だが、この日はエレキギターのみで演奏。『星』では、長谷川萌美のクラップにあわせ、場内中の人たちも一緒にクラップ。歌が始まって以降は、ギターを巧みにカッティングしながら、変わらず爽やかな歌声を響かせていた。少し切ない心模様も記した歌詞ながら、でも、どこか温かな。愛しい人へ向けての淡く甘い想いを、彼女は思い出を振り返るように歌っていた。目の前の人たちを。そして、その先に見える星空に浮かぶ景色を見つめながら想いを込めて歌う姿も、キラキラ輝いて見えていた。

 

3

 ここで、相棒の田﨑あさひを舞台へ呼び入れた。田﨑あさひは花束と、長谷川がセレクトした地元新潟の日本酒を持って登場。この日本酒は入場時に選べるドリンクにも加えられていた。場内にいる人たちと一緒に乾杯できたのも、本人も、ファンたちにとっても嬉しかったこと。ここでも、改めて「30歳になった今も歌い続けていられることが幸せ」と、今の気持ちを述べていた。この日の衣装は、「ふわっとした春風をまとったような服ということで選んだ」ことも語っていた。

 

  ここからは、田﨑あさひのハーモニーを生かした曲たちをセレクト。最初に歌ったのが、2人の美しいハーモニーが印象的な『虹を探しに』。長年培ってきたハーモニーだけに、2人の心が交わるような優しく重なりあう歌声に触れていると、酔いしれてしまうのはもちろん、不思議と安心感を覚える。観客たちも、曲が流れている間中、ずっと2人の温かなハーモニーにそっと耳と心を寄り添え、聴き惚れていた。

 

 続いて届けた『雪と花火』では、長谷川萌美がリードを取り、田﨑あさひが歌声を寄り添う形で歌唱。2人が白いスポットライトに照らされて歌う姿は、まるでそぼ降る雪を身に受けているようにも見えていた。愛しい人への想いを詰め込んだ少し切ないこの曲に触れていると、胸がキュッと鳴る。

 

2


 ゲストで登場した田﨑あさひを送り出し、ふたたび、長谷川萌美単独のステージへ。優しいストリングスの音色に抱かれながら、花束を手にした長谷川萌美は、言葉のひと言ひと言を大切に紡ぐように『kiki.rara』を歌っていた。彼女自身が歌の世界へ身を浸し、主人公の想いへ寄り添いながら。いや、彼女自身がヒロイン自身になり、想いを零すように切々と歌っていた。うつむきぎみの姿で気持ちを込めて歌う様や、少し吐息交じりの声も、とても愛おしく胸に届いていた。

 


  MCでは、「魔法のような楽しい時間が解けてしまったときの寂しい想いも歌ったのが、『KIKI.RARA』」と、この曲に込めた想いを述べていた。さらに、次に披露する新曲の『花便り』に込めた、「変わってゆく、でも大切に毎日を重ねていきたい想い」についても語っていた。

 

4

 

 

ふたたびエレキギターを手にした長谷川萌美は、新曲の『花便り』を歌唱。初披露ということで、少し緊張ぎみのスタート。この曲は、エレキギターの弾き語りスタイルで披露。言葉をしっかりと噛みしめ、一つ一つの歌詞を、目の前の人たちの胸の内へ届けるように歌う姿がそこにはあった。だから観客たちも、長谷川萌美が歌詞に込めた想いをしっかり胸の内のノートへ書き記そうと、心のペンを走らせていた。エレキギター1本の演奏というシンプルなスタイルだからこそ、『花便り』に込めた"愛しい"想いが、より鮮明に見えてきたのも嬉しい。

 

 流れだした重厚かつファンキーな楽曲に乗せ、観客たちがクラップをしだす。長谷川萌美は軽快に身体を揺らし、気持ちを解き放つように『解き放て』を歌唱。今まで以上に強い声を響かせ、軽やかにギターを刻みながら、彼女は、この空間に熱風を巻き起こしていた。凛々しい声の中へ温かさを覚えるところも彼女らしい。観客たちは、終始クラップをしながら、歌声と演奏に心地よく身を任せていた。

 

 続く、三拍子ナンバーの『遊園地に棲むピエロ』でも、エレキギターの弦をストロークしながら、曲の世界へ身を浸すように歌っていた。曲が進むにつれ、情熱を増してゆく演奏。長谷川萌美自身も気持ちの熱を少しずつ上げながら、真っ直ぐに歌声を届けていた。「許さないから」と少し強気な声色も見せてゆくところも、新鮮に胸に響いていた。

 


 MCでは、曲に合わせてギターの音を変えていたことを報告。そして、最後のブロックへ。

 

5


  次に披露したのが、バースデーライブでは恒例の『Go To You』。長谷川萌美の歌う「あなたは大変ね」の歌声に、観客たちが「大変よ!!」と声を返すやりとりもお馴染みだ。ここからはエレキギターを置き、ハンドマイクを手に、元気いっぱいに弾ける姿を見せれば、観客たちもクラップをしたり、手を振りあげるなど、一緒にこの場へ華やいだ景色を作りだしていた。大きく手を振り上げて「あなたは大変ね」と歌う長谷川萌美に向け、場内中の人たちが声を張り上げて「大変よ!!」と叫ぶ。互いに"大好き"な想いを分かち合うこの景色に触れていると、本当に幸せな気持ちが身体中を駆けめぐる。

 

  その勢いをさらに膨らませるように、長谷川萌美は「遠く離れて行く友と風に舞う桜の花びら 2人の写真をコラージュして送った いつも幸せ祈ってるから」と、躍動したビートに乗せて、『祈ってるから』を熱い想いを胸に歌いだした。場内中の人たちのクラップも、今まで以上に熱く響き渡る。彼女は、舞台の上を左に右へと動き、目の前にいる人たちの熱を、みずかちの身体と気持ちでしっかりと受け止めていた。ときに、みずからクラップをしながら、この場に生まれた熱を全身で感じていた。

 

  長谷川萌美が最後に歌ったのが、『スーパーガール』。まさに、「嬉しいこと素直に喜べる」今の彼女自身の姿が舞台の上にはあった。キラキラと輝いたその姿に、この場に足を運んだ人たちはいつも笑顔と元気のエナジーをもらっている。この曲ではふたたびエレキギターを手にして、歌唱。舞台の上を移動しながら、この場に生まれた熱をみんなで分かち合う。軽やかに弾む彼女の歌声を抱きしめたくて、思わずクラップをする手に力が入る気持ちもよくわかる。元気で華やかなその歌声のパワー、しっかりといただいた。歌い終わった後、場内中から大きな歓声が起きていたことが、その熱狂ぶりを物語っていた。

 

6

 
 アンコールの前に、長谷川萌美は、この日のライブに訪れた人たちへの感謝の想いを述べていた。「毎年、花便りを重ねていきたい」という言葉を聴き、少し早いけど、来年も生誕祭を一緒に楽しみたい気持ちを覚えていた。

 


  最後に長谷川萌美が選んだのが。彼女のエキレギターの音色からスタートした『HANABI』。演奏が始まるのに合わせ、場内中から熱情した声が次々と上がる。いつしかエレキギターを置いた長谷川萌美も大きく手を振り上げ、花火以上に華やかでカラフルな歌を、この場に打ち上げていた。春を飛び越え、暑い夏の景色を描きだした長谷川萌美のライブ。最後に夏の花火を一緒に楽しんだ気分になれば、素敵な思い出を、熱狂と一緒に胸に刻んでいった。

 

7

 

TEXT:長澤智典

セットリスト
『はじまりの風』
<MC>
『星』
<MC>
『虹を探しに』(Bitter & Sweet)
『雪と花火』(Bitter & Sweet)
『KIKI.RARA』
<MC>
『花便り』
『解き放て』
『遊園地に棲むピエロ』
<MC>
『Go To You』
『祈ってるから』
『スーパーガール』
-ENCORE-
<MC>
『HANABI』


Bitter&Sweet オフィシャルホームページ 
http://bittersweet-official.com/

Bitter & Sweet オフィシャルX
https://twitter.com/BandS_team

Bitter & SweetオフィシャルYoutube
https://www.youtube.com/@Bittersweetofficialchannel

 

◆6月1日より8都市9会場17公演のツアーがスタート


Bitter & Sweet LIVE TOUR 2024~青に染める~

6/1(土) Live Space Vi-code (大阪) 
6/2(日) LIVE HOUSE OYS (愛知)
6/9(土) Music Space BARTAKE (宮城)
6/15(土)LIVE STUDIO LODGE (東京)
6/16(日) 宇都宮 HELLO DOLLY (栃木)
6/22(土) GOLDENPIGS BLACK STAGE (新潟)
6/28(金) 新横浜LiT (神奈川)
6/30(日) STUDIO DO! (長崎)
7/7(日) LIVE STAGE GUILTY (東京)

ツアー詳細  http://bittersweet-official.com/event/detail/9cce04a056851f4e7cbb162228d3a4aed2551414


 

特集FEATURE

FEATURE
最新記事更新日 2024.04.29
ガルポ!ズ INTERVIEW
最新記事更新日 2024.04.22
ガルポ!ズ LIVE レポ