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ヘブンズコードブレイカーズ/YUMEADO VANQUISH/YUMEADO CiTRON/CALL MY NAME/YUMEADO EUROPE/夢みるアドレセンスが出演。 「タンバリンマニアLIVE vol.4」ライブレポート
11月20日、下北沢Shangri-Laを舞台に、タンバリン・アーティスツ所属全グループが出演するイベント「タンバリンマニアLIVE vol.4」を開催した。出演したのが、ヘブンズコードブレイカーズ/YUMEADO VANQUISH/YUMEADO CiTRON/CALL MY NAME/YUMEADO EUROPE/夢みるアドレセンス。途中には、クイズコーナーやコラボコーナーも登場。MCにお笑い芸人の・・・さん。アシスタントMCを、夢みるアドレセンスの柊木まあやが担当。この日は、マスク越しなら声だしOKの環境。当日の模様を、ここにお伝えしたい。
ヘブンズコードブレイカーズ
スクウェア・エニックスがプロデュースするキャラクター・パフォーマンス・プロジェクト『ヘブンズコード・ブレイカーズ』。この日は、メンバー10人の中から、Ace of Swordsと毀滅羅メンバーを中心に6人が登場。
女性グループが中心のイベントの中、唯一の男性グループとして、彼らは力強く凛々しい歌声やパフォーマンスを示してくれた。冒頭を飾った楽曲から、6人は,「いくぞ、おめぇら!!」の気合を込めた声を張り上げ、激しく躍動する楽曲の上で凛々しい姿を示しながら、パワフルに歌声とパフォーマンスを見せていった。個々の歌声の色の違いに惹かれれば、全員で気持ちを一つにしたときの歌声にも強い存在感を覚えていた。この日出演した6人は、現在、タンバリン・アーティスツに所属中。これからの活動を楽しみにしていたい。
YUMEADO VANQUISH
「『ゔぁーちゃるをゔぁんきっしゅ!』夢アド姉妹の最終兵器!」をキャッチフレーズに活動中のヴァーチャルアイドルのYUMEADO VANQUISH。ライブは、先に夢みるアドレセンスの『MAKING THE NOTE』をカバーしたMVの上映からスタート。キーが少し高めの愛らしい歌声は、心をつかむ嬉しいポイント。6人の歌が一つになったときの温かな一体感やハーモニーが、気持ちを優しく抱きしめてくれた。一人一人の声の色はもちろん。6人の歌声が重なりあったときの、あのハートウォームな感覚はYUMEADO VANQUISHだからこその特色だ。
YUMEADO VANQUISHの活動も、2年目に突入。この日のライブでは、ここまでの活動の歩みを振り返り、感謝の思いを述べつつ、最新映像と楽曲も披露。こちらでは、激しくダンサブルなダンスロックナンバーを提示。凛々しい歌声を示せば、躍動したパワフルかつ一体化したダンス・パフォーマンスも見せていった。
YUMEADO CiTRON
夢みるアドレセンスの姉妹ユニットとして活動中のYUMEADO CiTRON。圧倒的な若さも魅力の一つ。メンバーらは熱い声援を受けながら、笑顔で舞台に立っていた。先に伝えておくと、彼女たちが歌ったのはすべて夢みるアドレセンスの楽曲。
ライブは、7人が高らかに歌いあげるサビ歌始まりの『泣き虫スナイパー』からスタート。彼女たち一人一人の、しかも一つ一つの動きが、あまりにもキュートすぎる。夢の世界から舞い降りた愛らしい人形のような姿の7人は、眩しい笑顔で、見ている人たちのハートをキュンキュンドキュンとした歌の弾丸で次々と撃ち抜いてゆく。まだまだ拙い面もありながらも、それを補うのに十分なくらい満面の笑顔を浮かべ、この場を思いきり楽しもうとしてゆくメンバーたち。7人の気持ちが放つ輝きにハートが落ちた人たちが、フロア中に続々誕生。期待したくなる。いや、期待しかないグループだ。小学生も含みつつ中学生が中心のように、そのフレッシュさは絶対的な魅力。彼女たち自身が、この場でときめくことを楽しんでいた。それが、伝わる歌やパフォーマンスなのが嬉しい。
『キャンディちゃん』でも7人は、無邪気な笑顔を浮かべ、愛らしい声を響かせていた。その姿に向け、フロア中から熱いコールが飛び交う。その野太い声たちも、7人は、この場で輝くことを楽しむためのパワーに変えてゆく。彼女たちは、歌の世界へ飛び込むように思春期の乙女の心情に心を染め上げ、舞台の上で思いきり笑顔ではしゃいでいた。そう、7人はずっと笑顔だ。本当にここで歌うことを楽しんでいた。だからこそ、その楽しさがフロア中にも広がっていた。
最後にYUMEADO CiTRONは、『17:30のアニメ』を歌唱。夢みるアドレセンス曲の中でも、ライブ支持/ファン支持の高い楽曲という理由もあり、メンバー一人一人が歌うたび、フロア中の人たちが熱いメンバーコールを届けてゆく。7人も、舞台の上でメンバーどうしわちゃわちゃと戯れながら、晴れ渡る気持ちをフロア中へ解き放つように歌っていた。心弾む気持ちを歌声に乗せ、満員の観客たちのハートにドキドキの波動と一緒に届ける彼女たち。「見ちゃやだ」のセリフに、胸がキュンとときめいた。いや、このライブ中ズッと、フロア中のみんなが7人の姿に触れ、胸をキュンキュンときめかせていた。
YUMEADO EUROPE
「ヨーロッパの多様性」をコンセプトに、夢みるアドレセンスの妹分グループとして活動中のYUMEADO EUROPE。フロア中から響き渡る熱いクラップを受け、ライブは『palette』からスタート。冒頭から彼女たちは輝く未来へ、描いた夢の景色に向けて駆けだすように、晴れた歌声を響かせた。彼女たち自身が輝くことを楽しんでいる。自分たちが気持ちを弾ませ笑顔で歌うことで、この空間に笑顔を導くたくさんの輝きが降り注ぐことを5人は知っている。だからこそ力強い表情で、「響け、輝くように」と彼女たちは歌声を届けていた。
続く『ツバサ』でも、胸の内から沸き立つ思いを、彼女たちは「フーッ!!」と声を上げながら、躍動した楽曲に乗せ、可愛らしく届けてきた。5人は歌の世界へ飛び込み、自分の気持ちもふわふわと軽やかに舞い踊らせるように歌い踊っていた。弾むこの気持ちを止めることなく、このままノンストップで楽しみたい。心の翼を広げ、ふわふわとしたときめく気持ちと楽しさを推進力に、夢に向かって羽ばたき続けていたい。そんな気持ちを彼女たちと共有できていたのが嬉しかった。
披露した『オマツリミュージック』は、YUMEADO EUROPEの最新曲。お祭りの要素も組み入れた、華やかでアッパーな、気持ちがずっと上がり続けるダンスナンバーだ。メンバーたちも、ずっしりしながらも熱く駆ける楽曲の上で「わっしょい」と歌いながら、心と身体をわちゃわちゃと騒がせ、舞台の上で思いきり弾けていた。間奏では、メンバーと観客たちとの熱い声のやり取りも登場。上がりきった感情を、MAXのままキープしながら楽曲は走り続けてゆく。
最後にYUMEADO EUROPEは、甘い歌声や思いに胸がキュンと弾む『ワタシノキモチ』を歌唱。淡い乙女の恋心を零すように。途中から、弾む気持ちを解き放とうと心のモードを切り換え、満員の観客たちに乙女心を告白するように5人はせまっていた。彼女たちもドキドキしながらアプローチしていたが、それ以上に、見ている側がハートを射抜かれ、ドキドキしっぱなしだった。5人がフロア中の人たちに指し示した恋の矢印が、ハートをメロメロにしてゆく。もう最高に胸キュンのときめきソングだ。
クイズ大会
企画コーナーでは、「タンバリンクイズクイーン決定戦」を実施。出演したのが、夢みるアドレセンスの藤白れもんと関根奈々葉、YUMEADO EUROPEのYukari、CALL MY NAMEの水上涼菜の4人。
最初に行った「得意ジャンル全問正解チャレンジ」は、チャレンジャーとお邪魔隊に分けて対決。チャレンジャーは、みずから掲げたジャンルを元に用意されたクイズを正解させるごと、ポイントを獲得。でも、それを阻止するためにお邪魔隊が先に答えると、チャレンジャーの挑戦はその時点で終了。そこまでに得たのが、獲得ポイントになる。
藤白れもんが「生命」のクイズのチャレンジャーに。他の3人が邪魔する形で参加。「商品名ロキソニンの名前」について、「ロキソプロフェン」と藤白れもんが正解を回答するなど、彼女は医療関係の質問を見事に全問正解。
Yukariは「どぶろっく」のクイズのチャレンジャーに。「どぶロックのメンバーは森と」、Yukariが「江口さんと」と回答。彼女も、全問正解した。
水上涼菜は,「twitter」のクイズのチャレンジャーに。こちらでも、水上涼菜が「エゴサ」「スペース」と順調に回答。でも、「イーロンマスク」の回答を関根奈々葉が阻止し、正解は2問で終了した。
関根奈々葉は「K-POP」のクイズのチャレンジャーに。関根奈々葉は、最初の答えをクリアするが、2問目を、藤白れもんが阻止。結果、1問しか獲得できずだった。
続く「早押しクイズ」では、先に7問正解を得た人が勝利する形で実施。「1549年に日本に初めてキリスト教を宣教した人は」「フランシスコザビエル」のような質問から、「日本のスーパーコンピューターの名前は、以下のどれ?」「富嶽」。「小説「坊ちゃん」を書いたのが」「夏目漱石」など、いろんな質問が飛び出せば、各グループの歌詞の一節を読み上げ、楽曲の題名を当てる、その曲のメンバーには有利な質問も用意。ここでは、先に他のグループのメンバーが早押しし、回答を阻止する場面も登場。でも、正解を当てられずに自滅する様も見受けられた。ユニークだったのが、「新一万円札の人物は」の質問に、関根奈々葉が「鳴海寿莉亜」と答えた場面。そんな遊び心も加えながら、最終的に、 YUMEADO EUROPEのYukariが優勝。みごと、「タンバリンクイズクイーン」の称号を手にした。
「スペシャルコラボ」
「スペシャルコラボ」コーナーに登場したのが、夢みるアドレセンスの鳴海寿莉亜、日比谷聖來、藤白れもんと、CALL MY NAMEの松永梨加の4人。歌ったのが、夢みるアドレセンスの『アイドルレース』。4人は早口で歌詞をまくしたてれば、力強く激しく駆ける楽曲に乗せ、凛々しくパワフルな歌とパフォーマンスを提示。4人は、気合を込めた歌声とパフォーマンスを見せながら、フロア中の人たちを熱く煽り続けていった。途中にMIXを挟み込み、この空間に熱狂を作りあげたのも印象的。この日の4人が、鳴海寿莉亜の生誕Tシャツ姿だったのもポイントだった。
このスペシャル・コラボ、当初はCALL MY NAMEの石原千尋が参加の予定だったが、この日、彼女は病欠。急遽、藤白れもんが参加することが当日決まったことを、歌唱後に裏話として伝えてくれた。
CALL MY NAME
「心が叫びたくなる瞬間を、きみに」 「心躍る日々を、ともに」 をコンセプトに、エモーショナルなライブ空間を描き続けているCALL MY NAME。ライブコーナーの後半は,CALL MY NAMEからスタート。グループ名を冠した『CALL MY NAME』から、ライブは幕を開けた。彼女たちは、胸の奥から沸き立つ思いをフロア中へ高らかに響かせるように歌いだす。その声に向け、場内中から熱いコールとクラップが飛び交う。その熱さえ、メンバーらはエナジーとして自身の身体に吸収。曲が進むごと、歌声に圧と迫力が増してゆく。(石原千尋を欠いた)7人は、フロア中に雄々しい歌声を突き刺し、この会場に熱情という理性を消し去るパワーを次々と注ぎ込んでいった。もともと重厚な楽曲を歌いフロアを沸かせているが、この日は、何時も以上に気合と気迫に満ちた声を張り上げ、ここを熱狂が支配する空間に染め上げていた。
その勢いへ、さらに黒い衝撃を塗り重ねるように、彼女たちは『Hell Hell Hell』を歌唱。凛々しい表情が、さらに凛々しさ増してゆく。突き刺すようにという言葉がお似合いだろうか。メンバーたちは、オラオラとした声でがなるように歌い、煽りながら、フロア中の人たちの理性をガツガツと奪い去ってゆく。舞台の上から熱く挑発し続けるメンバーたち。その挑発に惹かれるように、たくさんの人たちが高く掲げた拳やペンライトを力強く振りながら、熱狂の渦の中へと落ちていった。
後半は、ヘヴィでエキセントリックな『ウザッッッ』から。彼女たちは、挑発の手を緩めることはない。いや、緩めるどころか、ますますキリッとした凛々しい視線と、ニヤリとしたクールな笑みを浮かべ、観客たちを魅了してゆく。荒ぶる歌声やパフォーマンスの中から甘い表情が見えるたび、その甘さにも心が落ちていく。フロア中の人たちが、床を踏みならし、高ぶる衝動をぶつけ続けていたのも印象的だ。
やはり最後は,この曲だ。彼女たちはフロアにいる人たちを指さしながら『だから僕は』を突きつけた。メンバーらが、沸き立つ気持ちを胸に「だから僕は」と熱と気迫を込めて歌うたびに、気持ちが高ぶる。彼女たちと一緒に高く手を掲げ、身体中を駆けめぐるこの熱い高揚を、すべて解き放ちたい気持ちでいた。だから、「WOWOWOW」と叫んでしまうんだ。僕らは、CALL MY NAMEの描きだす黒い熱情の中で交わした激しい歌の接吻に、すっかり心を落とされていた。
夢みるアドレセンス
トリを飾ったのが、タンバリン・アーティスツを牽引し続けている夢みるアドレセンス。ライブは,最新シングルの表題曲『アクセラレーター』からスタート。彼女たちも、冒頭から沸き立つエナジーをフロア中へ解き放つように。しかもその思いへ、カラフルな7つの個性をまぶしながら届けてきた。ヤバい、熱い思いが胸の中でグルグルと渦を巻いて上がり続けてゆく。彼女たちが強い意思を胸に、その先に輝く光をつかむように歌う姿に触れ、一緒にその輝きをつかみたい気持ちでいた。最高に熱情してゆくエモい楽曲だ。
次に飛びだしたのが、『13:30のアニメ』 。イントロが流れた時点で、フロア中の人たちが大興奮。メンバー一人一人が歌うたび、そのメンバーに向けて飛び交う熱いコール。晴れた気持ちへ導くサビ歌では、場内中の人たちが、メンバーらの上げる「GO!GO!」の声に合わせて一緒に拳を高く振り上げれば、その場で「Oi!Oi!」と声を上げ飛び跳ねながら、溜め込んでいた気持ちをすべて解き放っていた。それぞれが、17時30分のアニメを彩るヒーローやヒロインに心を染め、拳を高く振り上げ、熱情してゆく。最後に見せた各自の決めポースも、ヤバいくらいに胸をキュンとさせる可愛さだ。
リズムとパフォーマンスをシンクロしながらスタート。メンバーらの煽りに合わせ、フロア中の人たちが「Oi!」「Oi!」と熱い声を上げだした。夢みるアドレセンスは『ステルス都会25:00』を通し、場内中の人たちから重力を消し去り、その場で飛び跳ねさせていた。「5.4.3.2.1.GO!」と声を掛け合うなど、ここで騒がなきゃいつ騒ぐんだと言わんばかりに、彼女たちは場内に、無数の拳と7色のペンライトの突き上がる熱狂一体化した景色を作りあげていった。メンバーと一緒に同じ動きをしながら騒げるのが最高だ。
その勢いへさらに華やかさを加えるように、7人は『ファンタスティックパレード』を歌唱。この会場を、胸を熱く騒がせ、高揚と興奮と恍惚へと導く、イケイケで押せ押せな熱狂のカーニバルの場へ染めあげていった。メンバーらのかける魅惑の魔法に魅了された満員の観客たちが、熱情の踊り子と化し、床を、この空間を熱く揺らし続けていった。オラオラと挑発するメンバーたちに合わせ、誰もが心を熱くしながらカーニバルに酔い狂っていた。
観客たちがハーハーゼーゼーしながらもアンコールの声を上げていた。熱い声へ呼ばれるように、メンバーらがふたたび舞台へ登場。最後はやはりこの曲、『メロンソーダ』だ。メンバー一人一人が最キュンなアイドルとして、フロア中の人たちの心を、ドキドキときめく色に染めあげる。歌唱中ズーッとおきていた、コールする熱い声。何時もそうだが、彼女たちの無邪気で可愛い声が響くサビ歌が始まったとたんに超胸アツな気分になり、笑顔で涙腺が緩みだす。みんなで一緒に横を向き、目の前の人の肩に手を寄り添え身体を揺らすのも、お馴染みの場面。何より、「間接キスが恥ずかしくて」の歌声に「俺もー!!」と絶叫した声を返せたのが嬉しい。メンバーと観客たちが、この空間で熱狂という間接キスを本気で交わしあう。たからこの曲が大好きだ。このままずっと夢中にさせて欲しい。最後の「メロンソーダ」の部分を、メンバーたちが誕生日の鳴海寿莉亜に向け、「鳴海寿莉亜」と歌い、祝福していたのも印象的だった。ちなみに、この日の落ちサビは、事前に行った「『メロンソーダ』落ちサビ選手権で上位3位に入った、鳴海寿莉亜・安達玲奈・柊木まあやが歌っていたこともお伝えしておこう。
定例化してきた「タンバリンマニアLIVE」。次の開催が、早くも楽しみになっていた。
PHOTO: ストヤ
TEXT:長澤智典