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「elsy 1st ONEMAN LIVE 〜君と繋いでいく未来〜」ライブレポート
2021年1月19日、新宿BLAZEの憧れのステージに、愛森ちえ、新井椎夏、橋本せいな、神谷樹里奈、望月ひかり、七瀬ひなたは立つ。現行の6人体制となって3ヶ月、1stワンマンと題したこのライブは、新章の始まりの場となった。
オープニング映像が流れた後、聞き馴染みのないピアノアレンジのイントロが流れる。薄明かりの中6人がポジンションにつく。いきなり新曲からライブはスタートするというサプライズだ。橋本せいながプロデュースし作詞も担当した新曲は、このライブのサブタイトルにもなっている「切なさ恋魔法」。静かに始まるこの曲に乗せて、切ない表情に緊張を隠すように橋本が歌い始める。この日の刺すような冬の寒さをそのまま抱いてそして温めるように、強く、そして優しく切なく歌う姿に、世界観へ引き込まれていく。
MCでは、新曲「切なさ恋魔法」のサビで手を前に掲げている仕草やスカートの裾を持つ仕草を真似して欲しいと紹介があり、続くは、「トドケトドケ」青い暗闇からシルエットが浮かび上がる。ワンマンライブ1曲目に新曲披露という緊張から解き放たれた6人は、いつも以上の実力を発揮し、神谷の歌声と橋本の表情で会場の雰囲気に切り込んで一気に盛り上げる。それに応えるように、客席からは色とりどりの光の波が揺れる。
新メンバーが加わり大きくパフォーマンスが変化したelsyは、お披露目の時に感じていたよそよそしさはもうない、6人が一体となって、ひとつのグループとなる。神谷がいることでボーカルの安定度が増し、七瀬がいることでステージ上でのファンとのコミュニケーションが増し、望月がいることで全体のパフォーマンスが底上げされ全体に背中を押しているように、6人のステージングがひとつ上の階段を登っているのを感じる。パフォーマンスにおいては、6人は対等でありそれぞれの得意分野で引っ張り合うことで、すごく均衡が取れてそれが絆になっているようだ。
今日の愛森ちえは、余裕がある。あの時の悲壮感すら感じる必死さはもうない。グループがとても頼もしくなったのだろうか、それとも肩のチカラが抜けたのだろうか、今日の彼女はとても表情が柔らかい。感謝をいっぱいに感じ取っているその姿が、とても魅力的に映る。
新井椎夏は、変わらずステージの中心にいる。かわいいさもありながら、低音の表現力と高音の伸びを武器にするボーカル。アイドルらしさとは何かを考え、それを守り続けるパフォーマンス能力。ステージをパフォーマンスで支配する。カッコつけつつ、かわいくしつつ、求められるものと彼女の目指す理想の姿を今日も体現する。
橋本せいなは、後輩メンバーが入ったことで、すごく周りが見えているように感じる。より調和がとれたのは、突っ走っていた彼女が歩みを緩めたのではなく、彼女が手を取りそしてみんなが追いついてきたのかもしれない。グループ感を意識しているのか、チームワークを敏感に捉えるようになった姿が少し大人びて見える。
神谷樹里奈は、彼女がいることにより歌唱のバリエーションが格段に増す。少し憂いがをある表情から、あの時に感じていた変な緊張感はもうない、今は自分がelsyを引っ張っていこうとするくらいの頼もしさも感じる。彼女の歌声は、新井の声と重なる時、真の力を発揮するのだろう。
望月ひかりは、今日も一所懸命だ。決して器用ではない彼女だからこそ、その姿に胸打たれる。絶やさないその笑顔は、誰でも分け隔てなくふりまく。柔かいパフォーマンスの中に、絶対にめげない諦めないと、強い意志を感じる。elsyを下支えをしているのは彼女だろう。
七瀬ひなたは、緩急のつけ方がとてもうまい。小さいからこそ目立つこともある。子気味いい動きでキュートに映るポイントをしっかりと押さえてくる。秩序のある自由さを持つ彼女が放つパフォーマンスは、常に全力を出し切る姿が気持ちがいい。
「君の目に映るのは」「僕たちの物語」と続き、ノリよくテンポを上げてくる。先ほどまでとは一転し、ハードに盛り上げる。激しいリズムを刻みながらも、6人は優雅に舞う。
「No.1」神谷と新井の声が交わり、軽やかに踊り出す。切ないメロディに乗った乙女心を描く物語を舞うように歌う。6人の厚みがステージをより豪華に見せる。「君の一番になりたい なんてワガママかな」と歌う愛森は涙を浮かべる。本編ラストは「惚れた病に薬なし!」に。激しく光るストロボとクラップが、ロックなリズムを煽り、残りのチカラを全て吐き出すようにはっちゃけ、6人はステージを後にする。
アンコールのクラップが自然発生的に始まり、その音の中「重大発表」と題された映像が流れ出す。原宿ラフォーレでのポップアップ開催、楽曲サブスク解禁!姉妹ユニット始動、そして新メンバー加入決定!と盛りだくさんの内容に、会場がどよめくような空気になる。
再びピアノの旋律が聞こえ、静かにアンコールが始まる、いきなり新曲披露となった「切なさ恋魔法」再び歌唱する。もうすでに聞き馴染む歌に、客席からはホワイト&グリーンサイリウムで彩ると、6人の表現力はさらに増し、見せるというより聞かせるへシフトしているように、歌詞を客席へ投げかける「君に代えられるものなんて一つない」と、切ないながらも少し明るい表情を交えて歌う姿に釘付けになる。
最後まで楽しんでいきましょう!と声とともに、現体制になってお披露目された「ずっと前から好きでした!」へ。走れ誰よりも早く、叫べ誰よりも大きな声でと、まだまだ進化を止めない彼女たちと重なる。今の elsy"らしさ"を感じる1曲だ。この"らしさ"をもっともっと磨いていった時に見える未来が楽しみにで仕方ない。
最後のあいさつの際に、ファンから嬉しいサプライズ、各メンバーへ向けてメンバーカラーをあしらった花束のプレゼントが。そしてこの日最後の曲、elsyが最初から大切にしていた曲と紹介される。橋本のソロから始まる「終わらない約束」。6人がお互いの想いを確認するようにアイコンタクトを取りながらサビへ曲をつないでいくと、愛森がまたしても涙を流す。その表情からelsyのここまでの物語を強く感じる、決して平坦ではなかったストーリーを。この胸の高鳴りからずっと 君へ歌うから と手を繋ぐように客席へ差し出す。この手を繋いだ、この場所がelsyの新しいスタートなんだというように。
そして、6人は手を繋ぎ生声で「ありがとうございました!!」と声をかけ笑顔で1stワンマンライブの幕は下りた。
<セットリスト>
00.Overture
01.切なさ恋魔法
02.トドケトドケ
03.君の目に映るのは
04.僕たちの物語
05.サヨナラも言えなくて
06.No.1
07.惚れた病に薬なし!
-アンコール-
En1.切なさ恋魔法
En2.ずっと前から好きでした!
En3.終わらない約束
写真:Tam
取材・文:もりたはぢめ
<インフォメーション>
愛森ちえ1stイメージDVD発売決定!!
4月23日(金)発売!
elsy
公式サイト:
https://www.elsy.jp/
公式Twitter:
https://twitter.com/elsyidol
愛森ちえ:
https://twitter.com/elsy__chie
橋本せいな:
https://twitter.com/elsy_seina
新井椎夏:
https://twitter.com/elsy_shiina
七瀬ひなた:
https://twitter.com/elsy_hinata