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2025.10.28
My Criminal Lovers'

その景色が最高に狂っていて格好いい。My Criminal Lovers'が創り出した漆黒の楽園の一夜。 My Criminal Lovers'「3rd ONE MAN LIVE『ノワールエデン』」公演レポート!!!

 ダークロックアイドルことMy Criminal Lovers'が、先日配信リリースした最新シングル『ノワールエデン/エフェメラル』を手に、10月26日(日)に目黒鹿鳴館で「3rd ONE MAN LIVE『ノワールエデン』」公演を行った。

 

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  闇に包まれたフロアの中、ミラーボールに照らされた無数の光が観客たちの身体に降り注ぐ。やがて、場内中に『ハレルヤ』が流れだす。その音色が一気に音量を上げるのを合図に、ステージの上が白い輝きに包まれた。姿を現したメンバーたち。そして‥。

  『ハレルヤ』が終わるのをきっかけに、切っ先鋭いギターの音が身体を貫いた。フロア中に響き渡る藍月ノエルのデスボイスを合図に飛びだしたのが、最新曲の『ノワールエデン』だ。3人は、胸の内から沸き立つ感情を露にしてオーディエンスに挑みかかる。大きく身体を折り畳み、激しく唸る藍月ノエル。彼女を挟む形で歌い上げる小夜住志唏と音喰らとの声が胸を熱く揺さぶる。次々と表情を変えながら、楽曲は激しくドラマチックに展開。爆走するエモい楽曲に乗せて魂を奮い立てて唄い叫ぶ3人に気迫に圧倒される。
  美しくも哀愁を帯びた音色が響きだす。3人は想いを一つに重ね、気持ちの揺れが伝わる声で『ヴェノム』を歌っていた。美しく舞い踊りながら歌う一人一人の声から感情の揺れが伝わるからこそ、その想いをしっかりと受け止めていたかった。一変、藍月ノエルのデスボイスを合図に、猛々しい轟音が鳴り響いた。My Criminal Lovers'は『ANUBIS』を通して、オーディエンスを心の闇へと誘い込む。主人公の塞ぐ心模様を、彼女たちは歌声を通してドラマチックに描きだす。轟音ラウドな楽曲を背景に、ときに藍月ノエルと小夜住志唏がデスボイスをかけあうなど、3人が冥界へ誘うように感情的に歌う姿も印象的だった。
  激しくカオスな音を振りまきながら飛び出した『邂逅』。フロアに巨大なサークルを作りあげた『SCAR-RED-EDGE』。さらにBPMと過激さを増した『My Criminal Lovers'』では、3人と観客たちが突き上げた拳を激しく交わしあう。終盤には、3人と観客たちがシンガロングする熱い光景も生まれていた。

 

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 それまでの熱狂と興奮の嵐が渦巻くカオスな空間が嘘のように、場内の空気が一気に変わりだす。闇を彩る一筋の音の光のように、『ピアノソナタ月光』が流れだした。月明かりのようなピンスポットの灯に照らされたのメンバー。その静寂を切り裂くような鋭利なギターの音が身体を貫いた。『乙女と黒山羊』が始まったとたん、フロア中から野太い声が張り上がる。荒々しく爆走する楽曲の上で、3人は強い意志を抱いた声で、絶望を蹴散らすように勢いよく歌っていた。『I'm Number-13-』では、冒頭から彼女たちが身体を大きく折り畳み、激しく頭を振り乱す。エモい歌声を響かせるメンバーたち。サビでは、飛び跳ねて歌う3人に合わせて、フロアでも高く手を上げ、一緒に飛び跳ねる人たちが続出。さらに攻撃的な音を積み重ねるように『Grand chariot』を披露。ステージの最前まで身を乗り出し、3人は、高ぶる気持ちのままにオーディエンスを煽る。激しさとエモーショナルさが交錯する楽曲に乗せ、彼女たちは胸の内に抱いた想いを、願い、祈るように空に指を立て伝えていた。

 

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祈りを捧げるような讃美歌『アヴェ・ヴェルム・コルプス』に乗せ、ステージの上で神々しく佇むシルエット姿のメンバーたち。その後、藍月ノエルが影を背負った声で「この世界ごと愛せなかった」と『白昼夢』を唄いだす。彼女たちは、壊れそうな心を感情的な声にして吐き出していた。絶叫し倒れ込む藍月ノエル。その姿を歌声で支えるように、小夜住志唏と音喰らとが高らかに歌っていた姿も印象的だった。

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 優しい調べを響かせ、『カノン』が流れだす。次第に壮麗さを増す演奏に導かれ3人が、ステージの上に座り、身を寄せあう。「愛してるよ 消えない約束を」と歌う声をきっかけに、もう一つの最新曲の『エフェメラル』が流れだした。胸の奥底からあふれだす悲嘆した想いを、小夜住志唏と音喰らとが美しくも哀愁を帯びた歌声にして響かせる。そこへ乱れ狂う感情の色を与える藍月ノエルのデスボイス。込み上げる切ない思いを、一人一人が全身を震わせて唄っていた。
  彼女たちは『BAZUBI BAZAB』を通して、ふたたび漆黒の世界へオーディエンスを招き入れた。3人が禁忌の儀式のように唄う様に気持ちがずっと引き寄せられていった。ここから楽曲が一気に激しくバースト。藍月ノエルのグロウルも印象深い『UNBREAKABLE』だ。爆走する楽曲の上で、藍月ノエルがデスボやグロウルを繰り出して煽り続ける。その声へ共鳴するようにフロア中から上がる拳と絶叫。この曲では、藍月ノエルのグロウルが炸裂。途中、小夜住志唏のラップが気持ちを貫けば、そのラップに音喰らとが甘い声を重ねていた。荒ぶるグロウルの応酬に、フロアもぐしゃぐしゃになりながら熱狂していた。
  「今この時を壊していけ」と歌い上げる声からスタート。My Criminal Lovers'は『IN DUST REAL』を通して、一人一人の胸の奥へエモい歌声の熱風を吹かせてきた。ときに荒ぶる様も見せながら、彼女たちは気持ちの奮い立つ歌声で観客たちを刺激してゆく。小夜住志唏の「かかってこい」の声を合図に、場内中の人たちが前へ前へと押し寄せた様も印象的だった。
ライブの最後を締め括ったのは、この日の冒頭も飾ったMy Criminal Lovers'の最新モードになる『ノワールエデン』。3人は熱情した気持ちをさらに燃え滾らせ、全身を揺さぶりながら「忘れないで」「離さないで」と声を張り上げていた。藍月ノエルのデスボイスが身体を激しく貫く。彼女の乱れ狂う感情を2人が情熱した歌声で支え、盛り立てる。3人は最後の最後まで、沸き立つ感情的な歌声を、全身を奮わせながら響かせていった。最後に述べた、「My Criminal Lovers'はまだ夢の途中です。これからもみんなと一緒に、まだまだ駆け続けていきたいと思います」「またライブハウスで会いましょう」の言葉も嬉しかった。

 

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 流れ続ける『G線上のアリア』。その音色へ導かれるように、ふたたびメンバーがステージへ。「鹿鳴館、破壊するぞ」と煽る小夜住志唏の声を合図に、My Criminal Lovers'はアンコールでふたたび轟音を炸裂させて『I'm Number -13-[破壊ver]』を叩きつけた。ときにヘドバンや身体を折り畳んで観客たちを刺激すれば、エモい歌声で気持ちを揺さぶる。サビでは、飛び跳ねて歌う3人の姿に合わせて、フロアでも飛び跳ねる景色が誕生。激しい中でも彩りを変化させる楽曲に合わせて、彼女たちの歌声やパフォーマンスもいろんな表情を見せてゆく。場内には、拳を高く突き上げ、荒ぶる声を張り上げて騒ぐ景色が生まれていた。メンバーもオーディエンスも感情を剥き出しに、全身全霊で魂をぶつけあっていた。その景色が、最高に狂っていて格好いい。まさにMy Criminal Lovers'が創り出した漆黒の楽園の一夜となった。

 

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PHOTO: @Shin_Baka
TEXT:長澤智典


セットリスト
『ハレルヤ』(SE)
『ノワールエデン』
『ヴェノム』
『ANUBIS』
『邂逅』
『SCAR-RED-EDGE』
『My Criminal Lovers'』
『ピアノソナタ月光』(SE)
『乙女と黒山羊』
『I'm Number-13-』
『Grand chariot』
『アヴェ・ヴェルム・コルプス』(SE)
『白昼夢』
『カノン』(SE)
『エフェメラル』
『BAZUBI BAZAB』
『UNBREAKABLE』
『IN DUST REAL』
MC
『ノワールエデン』
『G線上のアリア』(SE)
『I'm Number -13-[破壊ver]』

 

【LIVE INFO】
2026年5月9日(土)
4th ONEMAN LIVE 渋谷clubasia

 

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SNS

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メンバー
藍月 ノエル
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小夜住 志唏
https://x.com/Shiki_mcls
音喰 らと
https://x.com/Rato_mcls