FEATURE
坂本真綾 声出し解禁レコ発ツアーで大合唱! LIVE TOUR 2023「記憶の図書館」ライブレポート

待望の11枚目のフルアルバム「記憶の図書館」がリリースされた坂本真綾。
6月2日(金)埼玉・サンシティ越谷市民ホールで開催されたこのアルバムのライブツアー「坂本真綾LIVETOUR 2023『記憶の図書館』」の初日のライブレポートをお届けする。
「坂本真綾LIVE TOUR 2023『記憶の図書館』」が6月2日、埼玉・サンシティ越谷市民ホールにてスタートした。このツアーは5月31日にリリースされたばかりのニューアルバム『記憶の図書館』をひっさげ、約3年ぶりに開催される。初日から会場には大きな熱気と、そして台風と大雨による湿度が充満する中での開演となった。最新アルバムは自身が「記憶」にまつわるオリジナルストーリーを書き下ろし、それを荒内佑(cero)、竹内アンナ、古閑翔平(ユアネス)、tricot、比喩根(chilldspot)ら多彩なアーティストたちと共有しながら1曲1曲作っていったコンセプチュアルな内容。事前のインタビューでも「ライブではセットリストの曲数分だけ、記憶の箱が開いていくようなイメージで選曲していきたい」と語っていた通り、アルバム『記憶の図書館』の世界観を大切に届けながら、過去の曲からもこのツアーならではのセレクトが光るセットリストで観客を楽しませていく。
舞台は「記憶の箱」を思わせる洗練されたデザインの装飾が施され、明るく華やかなムードに包まれている。「いらっしゃい!よく来たね、大変だったでしょう?」。曲の合間、電車など交通機関の遅延により会場に遅れて入ってくる観客に、そんなふうに声をかける場面も。このツアーは3年ぶりであり、お客さんたちの声出し解禁の待ちに待ったライブでもある。坂本も嬉しそうに「声がするじゃない!」と話しかけると「可愛いー!」という声援に「そうでしょう?」とチャーミングに答える。そんなステージと客席の生のコミュニケーションが嬉しい。
新曲「体温」を気迫に満ちたバンドサウンドで届けると、客席からは大きな拍手が鳴り響いた。今回は北川勝利(Band master&Guitar)をバンマスに迎えたメンバーで、「Private Sky」などノリの良いアップナンバーも盛りだくさん。アルバム『記憶の図書館』はライブで聴くと、いかに多方面に新たなアプローチを取り入れた作品であるかがよくわかるが、その一方で、これまでにも彼女のライブに来ている人なら過去のライブツアーを懐かしく思い出すような感覚もあるのでは。坂本自身も軽やかな動きで、衣装の白いロングスカートをひらひらさせながらキュートに踊る姿が印象的。「『これこれ、楽しいー!』って感じがありました」と終盤のMCでも語っていた。
今回のツアーでは、新曲「空中庭園」をゆったり爽やかに届けるアコースティックコーナーや、提供曲のセルフカバーも聴きどころ。坂本真綾は作詞家としても様々なアーティストに歌詞を提供してきた。「今まではその人に向けて書いた歌詞なので自分では歌えませんと言ってきましたが、気が変わって(笑)」ということで貴重な機会!アコースティックコーナーもセルフカバーも、ツアー中に日替わりで複数のパターンが用意されているということなので、どの曲が聴けるかお楽しみに。
最後は「また東京に戻ってきますので、良いツアーになるように皆さん願っていてください。良いエネルギーをいただきました!」と挨拶。そして「台風の中、みんなを帰す前におまけの曲をやりまーす」と、この日は本編からそのままアンコールに繋げる形で、ラストはファンの多くが待ちわびていたであろう「ポケットを空にして」。これまでにも何度もライブの最後を締めくくってきた特別な曲だが、コロナ禍の制限下ではみんなで歌うことができなかった。ピアニカを片手に「何年ぶりでしょうか?皆さん覚えてますか?」と始まったその曲で、みんなで久しぶりの大合唱。坂本真綾と観客を繋ぐ、大切な記憶が蘇るような時間だった。彼女も客席から響いてくるその大きな歌声と光景に感極まった表情を見せ、ホッとしたように手に胸を当てておじぎをした。私たちはこうして少しずつ日常を取り戻し、新たな思い出を刻んでいくのだ。そんな儀式のような覚悟のような、胸いっぱいの感動に包まれて、素晴らしいツアーが無事に幕を開けた。
TEXT:上野三樹
撮影:羽田誠
現在、各プレイガイドでチケットが発売中。
多くの人を魅了し続ける坂本真綾の極上のライブを是非ご覧いただきたい。
坂本真綾LIVE TOUR 2023 「記憶の図書館」
・6月17日(土)OPEN/START 17:00/18:00 フェニーチェ堺(大阪府)
・6月18日(日)OPEN/START 15:00/16:00 フェニーチェ堺(大阪府)
・6月24日(土)OPEN/START 17:00/18:00 東京ガーデンシアター(東京都)
・6月25日(日)OPEN/START 15:00/16:00 東京ガーデンシアター(東京都)
出演
坂本真綾
北川勝利(Band master & Guitar)
奥田健介(Guitar)
千ヶ崎 学(Bass)
髭白 健(Drums)
扇谷研人(Keyboards)
毛利泰士(Percussion & Manipulation)
高橋あず美(Chorus)
Kayo(Chorus)
【チケット料金】 全席指定 前売 7,700円(消費税込) ※未就学児童のご入場は出来ません。
6/17(土)・ 6/18(日)大阪:フェニーチェ堺
【ローソンチケット】 https://l-tike.com/maaya-2023/ (Lコード:52328)
【イープラス】 https://eplus.jp/maaya-2023/
【チケットぴあ】 https://w.pia.jp/t/maaya-2023/ (Pコード:235-727)
【楽天チケット】 https://r-t.jp/skmtmy
【CNプレイガイド】 https://www.cnplayguide.com/maaya-o/
6/24(土)・ 6/25(日)東京:東京ガーデンシアター
【ローソンチケット】 https://l-tike.com/maaya-2023/ (Lコード:71043)
【イープラス】 https://eplus.jp/maaya-2023/
【チケットぴあ】 https://w.pia.jp/t/maaya-2023/ (Pコード:235-776)
【キョードー東京(インターネット)】 https://www.kyodotokyo.com/maaya2023/
商品情報
タイトル:記憶の図書館
アーティスト:坂本真綾
発売日:2023年5月31日(水)

初回限定盤:VTZL-227 / ¥4,620(税込み)

通常盤:VTCL-60576/ ¥3,300(税込み)
本アルバムは、豪華かつ異色の実力派クリエイターたちが参加した、前作「今日だけの音楽」に続くコンセプチュアルな意欲作。
―全世界の人々の記憶を管理する記憶の保管庫、「記憶の図書館」。そこで“廃棄された記憶”を回収する少年が、ほんの出来心から持ち主の窓辺に返す幾つかの記憶の箱。それを開けた瞬間、溢れ出たのはどんな音楽だった?―コンセプト、イメージを坂本真綾のオリジナルストーリーで共有して書き下ろされた新録8曲を含む全12曲を収録。
荒内佑(cero)、岩里祐穂、川口大輔、岸田繁(くるり)、北川勝利(ROUND TABLE)、古閑翔平(ユアネス)、坂本慎太郎、竹内アンナ、堂島孝平、冨田恵一、tricot、比喩根(chilldspot)など、多種多彩なクリエイターたちが集結。
また、TVアニメ『であいもん』OPテーマ「菫」、TVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』第3期EDテーマ「言葉にできない」、WOWOWオリジナルアニメ『火狩りの王』EDテーマ「まだ遠くにいる」、TVアニメ『REVENGER』EDテーマ「un_mute」等、4曲のタイアップシングル曲も収録。
初回限定盤の特典BDには、これが初商品化となる「菫」「まだ遠くにいる」「un_mute」のMV3曲を収録。
初回限定盤 特典BD
初商品化となる「菫」「まだ遠くにいる」「un_mute」のMV3曲を収録
購入者特典(初回限定盤・通常盤)
・特製ブックマーク(全国共通特典)
※一部、取り扱いの無い店舗もありますので、ご予約、ご購入の際は各店舗にご確認ください。
・記憶の図書館カード
(オフィシャルFC「IDS!アイドリングストップ!」モバイルFC「坂本真綾IDS!」会員限定オリジナル特典)
詳細→ https://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/-/News/A008957/1134.html
・メガジャケ【形態ごと】(Amazon)
・初回限定盤: https://www.amazon.co.jp/dp/B0BZSCDLH2
・通常盤: https://www.amazon.co.jp/dp/B0BZSBM3QT
※Amazon.co.jp では、上記オリジナル特典つき商品のカートがアップされます。
収録内容
01.ないものねだり / 作詞:坂本真綾 作曲・編曲:荒内佑(cero)
02.discord / 作詞:坂本真綾 作曲:竹内アンナ 編曲:川口大輔
03.タイムトラベラー / 作詞:坂本真綾 作曲・編曲:北川勝利(ROUND TABLE)
04.un_mute / 作詞:岩里祐穂 作曲:SIRA 編曲:河野伸
05.体温 / 作詞:岩里祐穂 作曲・編曲:古閑翔平(ユアネス)ストリングス編曲:河野伸 演奏:ユアネス
06.一度きりでいい / 作詞:坂本真綾 作曲・編曲・演奏 : tricot
07.まだ遠くにいる / 作詞:坂本真綾 作曲:姉田ウ夢ヤ・堀下さゆり 編曲:姉田ウ夢ヤ
08.言葉にできない / 作詞・作曲:坂本真綾 編曲:h-wonder
09.Anything you wanna be / 作詞:坂本真綾 作曲:比喩根(chilldspot) 編曲:堂島孝平
10.空中庭園 / 作詞・作曲・編曲:堂島孝平
11.鏡の中で / 作詞:坂本慎太郎 作曲・編曲:冨田恵一
12.菫 / 作詞:坂本真綾 作曲:岸田繁(くるり)編曲:岸田繁・扇谷研人
《配信情報》
音楽ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサービスにて配信中!
https://jvcmusic.lnk.to/kiokunotoshokan
※音楽ストリーミングサービス:Apple Music、Spotify、YouTube Music、LINE MUSIC、Amazon Music、Deezer、AWA、Rakuten Music、KKBOX、TOWER RECORDS MUSIC
※ミュージックビデオはApple Music、YouTube Music、LINE MUSIC、dTV、U-NEXT、TOWER RECORDS MUSICでご覧いただけます。
「記憶の図書館」Special Site
https://www.jvcmusic.co.jp/maaya/memory_library/
「ないものねだり」Music Video(Full Size)
https://youtu.be/F3r-tOc3N9E
坂本真綾11thアルバム「記憶の図書館」リリース記念 全曲インタビュー
https://www.youtube.com/playlist?list=PLVieoVLpbrEmEVvqZGepbMpXIUSu1w7g3
「記憶の図書館」参加クリエイターの記憶
https://www.jvcmusic.co.jp/maaya/memory_library/memory.html
PROFILE

東京都出身。8歳より子役として活躍。
1996年シングル「約束はいらない」でCDデビュー以降、精力的に作品を発表。
2011年オリコン1位を獲得した「You can’t catch me」を皮切りに、様々なアーティスト、ミュージシャンとのセッションを積極的に行う。
2013年アルバム「シンガーソングライター」以降は自身で詞曲も手掛けつつ、他アーティストへの作品提供も盛んになる。
2019年30thシングル「宇宙の記憶」(椎名林檎プロデュース)、10thアルバム「今日だけの音楽」リリース、2020年には25周年記念アルバムとなる「シングルコレクション+ アチコチ」リリースし、同年にデジタルシングル「躍動」を配信し、オリコン1位を獲得。
2021年3月にはバラエティーに富んだアーティストを迎えたコンセプトアルバム「Duets」リリース、同月CDデビュー25周年を記念して横浜アリーナにて25周年記念LIVE「約束はいらない」を2DYS開催。
同年7月には自身が20年パーソナリティを務めるラジオ番組「ビタミンM」が放送1,000回を迎え、現在22年目に突入。
2022年5月に発表したWタイアップシングル「菫 / 言葉にできない」では「くるり」の岸田繁が作・編曲を手掛け反響を呼んだ。
2023年1月に33枚目のシングル「まだ遠くにいる / un_mute」をリリース。
作詞家として、1stアルバム以降のオリジナル曲のみならず、KinKi Kidsシングル「光の気配」や宮野真守「透明」、ワルキューレ「風は予告なく吹く」ほか提供楽曲まで、自身が手掛けた歌詞のみが収載された歌詞集「刺繍」(KADOKAWA)も刊行。
また、日本初上演されたミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~」ジルーシャ役が好評を博し、第38回菊田一夫演劇賞を受賞。
声優、女優、作詞、エッセイ執筆、ラジオパーソナリティなど、多方面で活動。瑞々しい歌声が、日本国内のみならず世界各国のファンから支持をうける。
オフィシャルHP「I.D.」 http://www.jvcmusic.co.jp/maaya/
坂本真綾 YouTube Official Channel https://www.youtube.com/user/maayasakamotoCh/