FEATURE
デビュー20周年のJUJU、10月10日(ジュジュの日)にフルオーケストラコンサートを開催 名曲が新たに生まれ変わった、プレミアムで特別な一夜に。
デビュー20周年のJUJUが、10月10日(ジュジュの日)に、東京・すみだトリフォニーホールにて「billboard classics JUJU 20TH ANNIVERSARY PREMIUM CLASSIC CONCERT 2024」を開催した。
JUJUとしては約11年ぶりのフルオーケストラコンサートとなり、指揮者に国内のみならずヨーロッパ・北欧の国際コンクールでも活躍している栗田博文氏を、
管弦楽に東京フィルハーモニー交響楽団(兵庫公演は日本センチュリー交響楽団)を迎えた、兵庫・東京全4公演のみのプレミアムなクラシックコンサートだ。
開演後、OVERTUREとして奏でられたのは「YOU~いいわけ~この夜を止めてよ」。
音の一つ一つを繊細に重ねる栗田氏とオーケストラの演奏は、JUJUがこの20年歌い届けてきた曲達が今夜新たに生まれ変わる事を予感させる。
OVERTUREの後、JUJUが登場。1曲目の「S.H.E.」は、これからも歌い続けていくJUJU自身の決意にも聞こえ、オーケストラの演奏が心に染み入ってくる。
フルオーケストラをバックに歌うJUJUの姿も、不思議な程に自然だ。
「ジュジュの日に皆様にお会いできて嬉しいです。今日はこの素晴らしいオーケストラの皆様の演奏を楽しんでいただけたらと思います。」と伝えると、「PRESENT」へ。
オーケストラの演奏が、曲が進むにつれてドラマティックに展開していく。
つづく「あざみ」では、草間信一のピアノとJUJUの歌声が際立つ。弦のピッツィカートもアクセントとして印象的に響き、
アンバーな照明もあいまって秋の風が吹いたような美しいシーンとなった。
その後、アルバム『WHAT YOU WANT』収録の隠れた名曲「君がついた嘘なら」、そして「ラストシーン」へ。
「ラストシーン」は先の20周年アリーナツアーでも歌われた人気曲だが、妖しさと艶やかさが増し、オーケストラとの相性の良さを感じさせた。
その後休憩をはさみ、オーケストラのみでクラシックの名曲「Sicilienne」が奏でられる。
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレによる短編曲で、フルートの音色が優雅に響き、2部の開演を告げる。
その後JUJUが再登場して、「素直になれたら」へ。2008年にリリースされた大ヒット曲だが、ダイナミックで大胆なオーケストラアレンジによって、新鮮に生まれ変わった。
「今年で16回目のジュジュの日です。この20年、皆さんのおかげで色々なタイプの曲を歌わせていただいてきました。」と感謝を伝えると、「Last Kiss」「Hello, Again 〜昔からある場所〜」のカヴァーへ。
16年前の2008年、カヴァーライヴ「ジュジュ苑」をスタートしたJUJU。ジャンルや形態にとらわれず、ここまで自由に歌を届けてきたシンガーはJUJUしかいないだろう。
つづいて、平井堅氏が書き下ろし、吉田羊氏とのデュエットとしても話題になった「かわいそうだよね」。
どこまでも寂しく孤独なこの曲は、壮大なオーケストラによってより一層美しく昇華される。
JUJUのヴォーカルも一段とエモーショナルで胸にせまってくるようで、今夜のハイライトとなった。
サビで響きわたる鐘の音色も印象的な「sign」では、栗田氏の指揮とオーケストラの演奏も熱を帯びていく。
その後、「デビュー当初、ライヴが怖くてしょうがなかった私を皆さんが受け入れてくださって、ライヴが大好きになりました。こうして皆さんとお会いできる事は奇跡的な事だと思っています。
最後に歌う曲は、皆さんへの感謝を伝えたくて作った曲です。」と述べると「I」へ。
“あなたが私にくれたアイ”というメッセージを、観客一人一人に届けるよう真摯に歌うJUJUの姿がとても印象的だ。
盛大なアンコールを受けて再登場すると、栗田氏からバラの花束のプレゼントが。ジュジュの日のサプライズなお祝いに思わず笑みがこぼれる。
そして、JUJUの歌手人生を大きく変えた「奇跡を望むなら...」へ。印象的なハープの音色と共に、オーケストラのダイナミズムが増していく。
オーケストラとの共演によってしか生まれない壮大さと美しさはまさに奇跡的で、圧巻のパフォーマンスとなった。
アンコールラストはアップナンバー、「STAYIN’ ALIVE」。栗田氏も客席側に振り向いて手拍子を煽り、客席は総立ちに。
この日一番の盛り上がりを見せ、JUJUのフルオーケストラコンサートは幕を閉じた。
ここまであたたかくて楽しいフルオーケストラコンサートは、やはりJUJUならではと感じさせた一夜となった。
7年ぶり8枚目のオリジナルアルバムのリリースと、来年5月からの全国ホールツアーの開催も発表しているJUJU。
20周年をかけぬけたその先も、変わらず歌を届けてゆくのだろう。
クレジット:キセキミチコ(KISEKI inck)
セットリスト
【1部】
1.OVERTURE (You/いいわけ/この夜を止めてよ)
2.S.H.E.
3.PRESENT
4.あざみ
5.君がついた嘘なら
6.ラストシーン
【2部】
7.Sicilienne
8.素直になれたら
9.Last Kiss
10. Hello, Again 〜昔からある場所〜
11.かわいそうだよね
12.sign
13.I
【アンコール】
En1. 奇跡を望むなら...
En2. STAYIN’ ALIVE
<インフォメーション>
公演詳細
billboard classics JUJU 20TH ANNIVERSARY PREMIUM CLASSIC CONCERT 2024
<兵庫>
日程:10月1日(火)・2日(水)
会場:神戸国際会館 こくさいホール
<東京>
日程:10月9日(水)・10日(木)
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール
出演:JUJU
指揮者:栗田博文
管弦楽:日本センチュリー交響楽団(兵庫)、東京フィルハーモニー交響楽団(東京)
編曲監修:山下康介
公式サイト:https://billboard-cc.com/juju-20th
プロフィール
2004年メジャー・デビュー。「奇跡を望むなら...」「やさしさで溢れるように」など数多くのヒット曲をリリースし、
オリジナル楽曲以外にも、邦楽カヴァー・アルバム『Request』シリーズやジャズ・アルバム『DELICIOUS』シリーズなど、
ジャンル・洋邦・世代を超えて名曲を歌い継ぐライフワークも注⽬を集める。
2007年から毎年欠かすことなく全国規模のライヴツアーを開催。
今年2月には「スナックJUJU 東京ドーム店」、夏には全国アリーナツアーも開催した。
歌で“物語”を伝える歌手として、デビュー20周年となる今年の活動に更なる注目が集まる。