FEATURE
オーディション時の映像から今までのいろいろな映像も入っているので、この作品を観ていただくことで、=LOVEの歩みや歴史を知ってもらえると思います。 山本杏奈(=LOVE) インタビュー
9月22日より全国公開が決定した、=LOVE初のライブフィルム映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』。同作品の魅力を、リーダーの山本杏奈が語ってくれた。
わたしも日本武道館のステージに立ったときは、夢の一つが叶った嬉しさがありました。
――2023年1月から3月にかけて行った=LOVE 全国ツアー2023「Today is your Trigger」。その追加公演として、=LOVEは3月2日に日本武道館公演を行いました。=LOVEとしては、2度目。山本さんにとって日本武道館とは、どういう存在なのか。まずは、そこから教えてください。
山本杏奈 わたしは5歳からダンスを習い始め、小学3年生のときから、アイドルやアーティストを目指すための歌やダンスを学ぶスクールに入りました。わたしは、小さいときからずっと芸能界をめざす道を歩んできました。わたしの場合は、AKB48さんに憧れたのがきっかけ。キラキラとした衣装姿で歌い踊るテレビの中のアイドルは、ずっと憧れの存在でした。だからこそわたしも、アイドルになる夢を叶えるためにといろいろなオーディションを受けてきました。受けてもなかなか結果を出せない中、ついにつかんだのが、=LOVEのメンバーというチャンス。=LOVEを通して、わたしは二度、日本武道館の舞台に立つこともできました。日本武道館のステージに立ったときは、夢の一つが叶った嬉しさがありました。
日本武道館は、アイドルを目指す方々の憧れの場。同時に、家族もわたしが日本武道館のステージに立ったときはすごく喜んでくれました。日本武道館って、おじいちゃんおばあちゃん世代の方でも、みんな知っている場所。それくらい歴史的な場所に立てたことで、小さい頃からアイドルになる夢を追いかけるわたしを応援し続けてきた両親にもすごく喜んでもらえました。それが嬉しかったし、表現活動をしている方なら、目指す場所の一つとしてあるのが日本武道館だとわたしは思っています。
――=LOVEは、日本武道館の地に2回立っています。しかも、1回目は、2日間でしたからね。
山本杏奈 だけど、1回目のときはコロナ禍という理由もあって、客席には通常の半分しかお客さんを入れることができない状態でした。だからこそメンバー内でも、「いつか、フルキャパシティで日本武道館公演をやりたいよね」と話をしていました。その夢を今回、新体制となって最初に行った全国ツアーの追加公演として叶えられたのがすごく嬉しいことでした。
――初めて日本武道館の中へ足を踏み入れたときの気持ち、覚えています?
山本杏奈 初めての日本武道館公演のときは、いろいろな気持ちが入り交じり、わたしはリハーサルのときからずっと泣いていました。泣きすぎるあまり、そのときの記憶が途切れ途切れなくらい(笑)。でも鮮明に覚えているのが、リハーサルのときに舞台に立って、まだ誰も人の入っていない客席や日本武道館の天井を見上げたときの気持ち。あのときは、日本武道館という会場が本当に広く大きな場所だと感じていたし、天井を見上げたときに国旗を目にしたときにも、いろいろな感情が沸きあがりました。
――=LOVEの場合、日本武道館以上の規模の会場でもワンマン公演を行っています。それでも…。
山本杏奈 いろいろな大きいステージに立たせていただいてきましたけど。でも、日本武道館にはまた違う特別さを感じます。
――2023年3月2日には、映画の舞台にもなった日本武道館へふたたび立ちました。2回目の日本武道館公演が決まったとき、どんな気持ちでした?
山本杏奈 素直に嬉しかったです。今年1月から始まった全国ツアーは、新体制になってから初めての全国ツアー。メンバーみんな不安を抱えながら始まりました。その不安も、ファンの方々のおかげで回数を重ねるごとに解消していきましたし、みなさんのおかげで少しずつ自信にも変えていけました。その上での日本武道館公演だったから、自信を胸にステージに立つこともできました。結果、今の私たちに強い自信を与えてくれた公演であり、場所になったと思っています。
一緒にいるだけでお互いのことをわかりあえる。そういう関係になれたのも、このメンバーだからこそだとも感じています。
――=LOVEは、今年で活動7年目。確かに新体制というのもありましたけど、以前からメンバーみんな強い信頼関係を持って進んできていますよね。
山本杏奈 メンバーどうしの絆は、とても深いと思います。学生時代は学校で毎日のように一緒に過ごすことで、互いの関係を深くしていくことってありますけど。大人になると、友達関係を作るのは学生時代ほど容易にできることではないと思います。でも=LOVEのメンバーは、まさに親友とも言える関係。大人になってから、こういう関係を作れることってとても素敵なこと。一緒に過ごし始めて7年目、今では、どんな自分の姿だって見せられる関係ですし、お互いに考えていることも、言葉を交わすことがなくとも察することができる間柄にまでなりました。言葉を交わさないとわからないではなく、一緒にいるだけでお互いのことをわかりあえる。そういう関係になれたのも、このメンバーだからこそだと感じています。
――出会ったばかりの頃は、お互いのことを何も知らない関係じゃないですか。その仲をぐっと縮めたきっかけが気になります。
山本杏奈 オーディションに合格し、すぐにあった合宿を通して互いの距離を縮めたのはありましたけど。何かが大きな引き金になってというよりも、一緒に長い時間を過ごしていく中、気づいたらそういう関係になれていました。そこには、メンバーそれぞれの性格が反映しているところもあります。
――そこ、気になります。
山本杏奈 わたしを含め、メンバーみんな人見知りで、「簡単に心の扉を開けちゃだめ」という性格の人たちばかり。だから自分の気持ちを大切にもするけど、相手にも気を遣い、思いやりを持った行動もつねに心がけてきました。みんな開けっ広げに心に踏み込まれるのが苦手だからこそ、相手の気持ちを思いやりながら、いろいろな安心を覚えるたびに、少しずつ自分の気持ちもさらけ出してきた。それを急速にではなく、時間をかけて互いの関係をしっかり深めていけたからこそ、みんなが心を開いている今、簡単なことでは揺るがない絆や深い関係性が生まれています。今振り返ったら、わたしも最初の頃は、みんなに猫かぶっていたなと思います(笑)。
――誰だって、最初の頃は猫かぶりますから。
山本杏奈 そうですよね(笑)。それがきっと普通だと思います。ほんと、毎日の積み重ねが今の私たちの関係を作りあげています。どんな職業の方でも、どんな生活を送っていても、人間関係で悩むことってあるじゃないですか。そこを=LOVEのメンバーは、本当に上手く調和していけたんだと思います。お仕事終わりに一緒にご飯を食べに行けば、オフの日でも、「あそこに行こうよ」と言っては集まって遊びに行っている関係ですからね。
――さすがに10人になると…。
山本杏奈 お店を探すのが難しいからなかなか全員では難しいですが、いつも都合がつくメンバーどうしでご飯に行っています。この間も、わたしは別件があって行けなかったのですが、後で聞いたらメンバー6人でご飯を食べに行ったそうで、わたしも参加したかったと思っちゃいました(笑)。
自分たちの姿が映像になるって人生でもなかなか経験できないことだから、そこは素直に嬉しかったです。
――ライブフィルム映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』の撮影では、本番の日はもちろん。その前のリハーサルのときなど、いろいろな日常にカメラが同行していました。つねに近くでカメラが回っていると落ち着かなくなりません?
山本杏奈 私たちの場合、オーディションに合格をした日から、その後の合宿もそうですし、=LOVE(イコールラブ)公式YouTubeチャンネルにアップされているドキュメンタリーやメイキング映像を含め、カメラが回っていることが多く、それが当たり前なので、正直、あまり気にしていません。
――それさえも…。
山本杏奈 日常になっています。おかげで、私たち見せてないものはないんじゃない?とたまに思うんですけど(笑)。それでも、メンバーどうしで真剣な話しあいをするときなど、「ここはメンバーだけで話したいので、撮影は遠慮してください」と言い、ときにはスタッフさんも席を外してもらい、メンバーだけでミーティングをすることもあります。そこは、メンバーの中で判断をしています。
――メンバーどうしで話しあう機会を、とても大切にしているんですね。
山本杏奈 大切にしています。=LOVEは定期的に話しあうのではなく、「よし、この件はメンバーみんなでしっかり話しあおう」となったときに集まって真剣に話します。メンバーみんな真面目に話しあうのが得意ではないから、話しあいの機会は滅多にないです(笑)。それよりも、普段の何気ない会話の中、さりげなくそういう話もしている感じです。
――映画の中、各メンバーが、自分の思いをいろいろと語っています。その言葉を聞いたとき、どんな風に思いました?
山本杏奈 みんなの言葉から、いろいろな新しい発見がありました。普段の会話では耳にしない視点での発言が出てくるところは、また新たな発見に繋がる面でした。
――今回、自分たちの姿が映画になると聞いたとき、どんな気持ちでした?
山本杏奈 最初、「日本武道館のライブの模様とメイキング風景を組み合わせた映画」と聞いていたので、どういう感じでメイキングに当たる部分が入ってくるのかなと思っていたら、メンバーのパーソナルなインタビューも入ってくるように、各自の素顔も見えてくる素敵な作品に仕上がったなと思います。映画化というお話を聞いたときにも、「やったー!!」と素直に嬉しい気持ちでした。
自分たちの姿が映像になるって、人生でもなかなか経験できないことだから、素直に嬉しかったですね。わたしは広島県出身なんですが、よく通っていた映画館でも公開してもらえるので、それも嬉しく感じています。
――パーソナルインタビューでは、「春夏秋冬」をテーマに語る場面もあります。基本は、パーソナルインタビューですから、お互い何をしゃべったのか知らないと思うのですが、「冬」を題材にしたインタビューのとき、とある質問にメンバーみんなが共通して「こたつ」と答えていたのを見て、このメンバー本当に心で繋がりあえているんだなと感じました。
山本杏奈 そうなんですよ(笑)。わたしも映像を見たとき、みんなが「こたつ」と言っていたので、こんなにもみんなの気持ちが同じなんだと思えて嬉しかったです。でも、一連の流れを見ているときは、つい笑っちゃいましたけど(笑)。
いつもなら、メンバー全員や複数人でインタビューに答えるので、今回は、単独ということもあり緊張もありました。レッスン風景中など、そういうときに話すときはぜんぜん緊張することはないんですけど。メンバーが誰一人いない、しかも、落ち着いた静かな空間の中で自分の思いを語ることで、正直、緊張もしていました。シーンとした環境の中で自分の思いを語るのってちょっと恥ずかしさもありますし、ドキドキもしますね。「こたつ」と答えている場面でも、じつは緊張していました(笑)。
――山本さんは=LOVEのリーダー。メンバーをまとめる大変さもあるのでしょうか?
山本杏奈 他のメンバーたち自ら「私たちをまとめるの大変でしょ」と言ってますし、わたしについて「こんな大変な私たちをまとめてくれる人です」と言ってくれますけど。みんな自覚症状があって負担をかけないようにしているのかと思いました(笑)メンバーをまとめることに、そんな大変さを覚えることはないです。わたし自身、何が"リーダーらしさ"なのかの答えはわかっていませんけど、自分がリーダーでいられるのは、このメンバーたちだからこそなのは間違いないです。
――そこは、メンバー個々の適正をつかんでいるからなのでしょうか?
山本杏奈 リーダーにも、いろいろなタイプがいると思います。わたしは優柔不断な部分もあるので、決して引っ張っていくタイプではありません。=LOVEの魅力は、メンバー全員が横一列に並んで進み続けているところ。わたしが前にいるわけでもなく、後ろに下がるわけでもない。みんなが横一列で進んでいく中、わたしがリーダーという役割を担う形でここにいます。もちろん、みずから引っ張る場合もありますけど。わたし自身、メンバーにとても助けてもらっていますから。
映画館という大きなスクリーンに自分の表情がドアップで映るのは、さすがに恥ずかしいですね(笑)。
――ライブフィルム映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』を初めて見たとき、とくに印象に残った場面があったら教えてください。
山本杏奈 いただいた映像は、パソコンで観たんですが、臨場感や迫力の出る映画館で見たらどんな感じで聴こえるんだろうと思い、普段ライブで使っているイヤモニを耳につけたうえで観ました。そこで感じたのが、メンバーの声がダイレクトに耳に飛び込んできて、映像を通してメンバーのいろいろな表情を見れたことで、改めてライブのときのそれぞれの魅力を再確認できたことでした。
私たちはライブごとに、その日の模様をチェックするために、全体を俯瞰で捉えた映像とメンバーそれぞれの表情もわかる寄りの映像の2つをいただくんですね。わたしは、「この曲のときのグループ全体や各メンバーの立ち位置や振りはどうだったか」を確認するために、いつも俯瞰で捉えた映像を見ています。だから、ライブ中の個々の表情は、ライブ中に見ている程度でした。それもあるからなのか、映画を通してそれぞれの表情を見ていたら、「誰々のこの表情や仕種が格好いい」というのを、メンバーそれぞれに感じ取れて嬉しかったです。中でも、(髙松)瞳が力強く煽っている姿を見たときには、わたし自身気持ちが煽られ、改めて「煽りが上手いなぁ」「さすがだなぁ」と感じていました。
――劇場によってにはなりますが、4DX SCREENという形を通し、よりライブ会場にいる雰囲気で味わうこともできますからね。
山本杏奈 そうなんです。わたし自身まだ4DX SCREENは未体験なので、わたしも4DX SCREENで見られる劇場に行って、どんな感じなのか体験してみたいです。この映画、音の環境の良い映画館で観るほど、メンバーの歌声の細かい変化なども臨場感を持って味わえますし、=LOVEのライブを劇場でも体験した気分になっていただけると思います。ただ、映画館という大きなスクリーンに自分の表情がドアップで映るのは、さすがに恥ずかしいですね(笑)。
――今後も、活動している姿を映画として残したい気持ちもあります?
山本杏奈 わたし的に、今回の日本武道館公演が"=LOVE第二章"の始まりだと思っていて、その始まりを映画として記録していただけたことが本当に嬉しいことでした。だから、また「ここだ」という大きな節目のときに映画として残せたら嬉しい気持ちはあります。
――映画の中では、他のメンバーについて個々に語るシーンもありました。そこからも、お互いのことを深く知っているからこそ、あの信頼感が生まれるんだとも感じながら観ていました。
山本杏奈 メンバーみんな、それぞれの取り扱い方じゃないけど(笑)、「この子はここが得意だから、こうしていこう」「この子は、ここが苦手だからこうサポートしよう」など、わかりあったうえでお互いをサポートしあえる関係でいますからね。応援してくださるファンの方々は、「その関係性が好き」と言ってくださいます。だから映像を通しても、改めてその信頼感を感じてもらえると思いますし、=LOVEのことを知って間もない方や、この作品を通して初めて知ってくださる方には、メンバーの魅力や持ち味が、この映画を通して見えてくると思います。
――山本さん、また日本武道館に立ちたい気持ちは持っています?
山本杏奈 もちろんです。日本武道館は、簡単に立てる場所ではないからこそ、その場に立ち続けていけるのなら、そんな嬉しいことはないと思っています。
――最後に、改めてライブフィルム映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』の見どころをお願いします。
山本杏奈 この映画を観ていただけたら、=LOVEの歴史といいますか、今までと、そして今が、すごくわかっていただけると思います。=LOVEのことをよく知ってくださっている方々には、日頃応援してくださることへの感謝を伝えていける作品にもなると思います。=LOVEに興味はあるけど、まだそんなに知らないという方でも、決して置いていかない作品といいますか。オーディション時から今に至るまでのいろいろな映像も入っているので、この作品を観ていただくことで、=LOVEの歩みや歴史を知ってもらえると思います。ライブシーンも多いですし、ずっと笑顔で観ていただける映画です。
――みなさん、いただいたプレゼントを開けた瞬間の笑顔も、めちゃめちゃ輝いていました。
山本杏奈 わたしもそうでしたけど、みんな「おーっ!!」という表情をしていますよね。プレゼントの中身が何で、だからあの表情になったんだというのも含め、映画の公開を楽しみにしていてください。
TEXT : 長澤智典
<インフォメーション>
<作品情報>2023年9月22日(金)より全国公開!
タイトル:=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE
キャスト:=LOVE
監督:オ・ユンドン/キム・ハミン
製作:CJ4DPLEX
配給:エイベックス・フィルムレーベルズ
協力:株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
公式サイト:https://equal-love-movie.jp/
公式Twitter:@Equal_LOVE_MV
©︎2023, YOYOGI ANIMATION ACADEMY INC. & CJ 4DPLEX All Rights Reserved.
【=LOVEプロフィール】
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ。2017年9月6日ソニーミュージックより1stシングル「=LOVE」でメジャーデビュー。最新シングル「ナツマトペ」で自己最高初週売上を記録しオリコン 週間シングルランキング、Billboard JAPAN週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales” で首位を獲得。 デビューシングルから14作連続でオリコン 週間シングルランキングトップ10入りを達成(うちシングル4作は週間ランキング1位を獲得)。1stアルバム「全部、内緒。」でもオリコン 週間アルバムランキング1位を獲得。2023年10月18日(水)・ 19日(木) には、過去最大規模のコンサートとなる6周年コンサート「=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」(さいたまスーパーアリーナ)を開催予定。
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