twinpaleのメンバーとして活動を続けきた蒼井叶・白雪姫乃。そこへ紫ノ色を迎え，グループ名を新たにIll【イル】として、12月23日にEX THEATER ROPPONGIで行われた「HEROINES Xmas Day1」へ出演。活動をスタートした。Ill【イル】は、2月1日に発売になるHEROINES所属グループの曲たちを集めたコンピレーションアルバム『HEROINES ALBUM 2025』へ、初のオリジナル曲『ジェラ』を収録して参加。Ill【イル】Ver.となる単独作品には、『ジェラ』と、twinpale時代の人気曲『ショートケーカーズ』のIll【イル】Ver.を収める。インタビューは、Ill【イル】として活動を始めてから4日後に実施。本当に初々しい状態での3人の会話を、ここにお伝えしたい。



蒼井叶 (担当カラー 蒼)
https://x.com/kanau_Ill



白雪姫乃 (担当カラー 白)
https://x.com/hime_Ill



紫ノ色（担当カラー 紫）
https://x.com/shiki_Ill

「2人が本気で信じ合える子がいい」ということで、人数よりも、その関係性を大切に選んだところ、色にゃんに白羽の矢を立てました。

──Ill【イル】は、2024年12月23日に活動を始めたばかり。この日の取材時点で…。

紫ノ色  初ライブから数えて4日目です。

蒼井叶  初ライブから3日続けてライブをやって、取材日を1日挟んで、翌日からまた3日連続など、この時点では、まだ3回しかライブを経験してない(初々しい)状態です。

──色さん、アイドル活動はIll【イル】が初めてとのことですが、ライブ活動を楽しんでいます?

紫ノ色  今は、毎回ド緊張しながらですけど、楽しんでやっています。

白雪姫乃  ステージへ出る直前とか、まだド緊張状態で袖にいるからね。

蒼井叶  でも、毎回「大丈夫だから」って、2人で励ましています。

──3回しかライブ経験がないと、まだまだ慣れるまでには至らないよね。

白雪姫乃  まだ3回だけど、飲み込みは毎回早いよね。

蒼井叶  そう。その日のイベントの環境や状態によって、直前に構成をちょっと変えようかという話もよくするんですけど。そういう急な対応にも(紫ノ色が)慣れてきた感じはしてる。

紫ノ色  ほんとですか?!やったー!!

──お2人がtwinpaleとして活動を始めてからもう長いですけど、なぜ新たな形を立ち上げたのか教えてください。

白雪姫乃  2人で活動を続けていくのも、もちろん可能でしたけど。新しい人たちとの出会いの入口を作っていくためには、現状(twinpale)のままで大きく広げていくのは難しいかな??と2人とも思ったことから、その思いを事務所の方たちへ相談したときに「新メンバーを募集しようか」というお話が生まれ、そこでオーディションを行ったのがきっかけでした。

──オーディションには相応の人が参加したと聞きましたが、なぜ大人数ではなく、3人体制という形を取ったのでしょうか。

蒼井叶  最初は、人数が多ければ多いほど華やかに見えていいのかなと思ったんですけど。もともと2人で長年やってきたグループへ新たに入るとなったら、なかなか(個性の強い)2人のカラーと溶け合うのって難しいじゃないですか。今回のオーディションは、自分たちでも「本気で売れたい」気持ちを持って行えば、それに相応しい人を求めたかったから、「2人が本気で信じ合える子がいい」ということで、人数よりも、その関係性を大切に選んだところ、色にゃんに白羽の矢を立てました。

白雪姫乃  わたし、オーディション中から色にゃんの顔がタイプで、ずっと忘れられずにいたのも大きかったです。何より、2人のことを慕ってくれる気持ちがすごくわかったし、本当に2人のことを好きで入ろうとしているんだという気持ちが伝わってきたから、色にゃんに決めました。

蒼井叶  うちらいつも2人で絆を感じあって活動をしてきたから、この2人の中へ新メンバーとして入るのって、「距離感ムズい!!」って感じてしまうだろうなという心配もあったんですけど。色にゃんは「叶ちゃん、姫ちゃんって呼んでいいですか」と最初から積極的に距離感を縮めようとしてくれたのがすごく嬉しかったし、それも大きな決め手になったなと思います。

白雪姫乃  外から見ちゃうと、叶と姫乃って、どうしても色の濃すぎる印象を持たれるから、そこへ積極的に入ってこようとしてくれたのは嬉しかったです。

ときにお姉さんだったり、ときにお母さんになったりと、2人にはいっぱいお世話してもらっています。

──色さん自身、2人の中へ溶け込む不安はありませんでした?

紫ノ色  わたし、もともとお2人のことを好きでずっと見てきました。オーディションのときも、正直合格するとは思っていなかったと言いますか。オーディションを通して「叶ちゃんと姫乃ちゃんを間近で見れたし、わたしなりに精一杯頑張ったからもう満足」と、不合格でも悔いはない気持ちでいました。そうしたら、合格したわけですけど(笑)。2人も言ってたように、「蒼井叶・白雪姫乃」というユニットの存在感が強烈だからこそ、わたしも「そこへ入り込むことが出来るかな?!」と正直思いましたけど。わたしは2人のことをもっとっもといっぱい知りたかったから、そこは積極的に飛び込んでいきました。

──外から見ていた2人の印象と、実際に接し始めてからでは、印象にも変化が出てきました??

紫ノ色  ぜんぜん印象が違います。姫ちゃんの意識高い系の印象は変わってないですけど、すごく優しいっていうか、「何か気になることがあったら全部教えてね。これからずっと一緒にいるんだから全部思いを共有したいし、なんでも相談に乗るから」と、すごく身近に寄り添ってくれる。だから、安心していろんな相談をしていけます。そこは、叶ちゃんもそうで。最初はちょっと怖い印象があったんですけど、話をしたらびっくりするくらいお姉ちゃんなんですよ。あっ、わたしからすれば2人ともお姉ちゃんなんですけど(笑)。とくに叶ちゃんは、わたしの身のまわりのことを本当に積極的に見てくれます。それこそ髪を結んでくれれば、ベレー帽が落ちないようにピン留めしてくれるし、「この袋ちゃんと開けられる??」「一人で出来る??」「あっ、一人で出来たんだ、良かったねー!!」と、本当のお姉ちゃん状態。姫ちゃんも、わたしが道に迷いそうになると、「色にゃんこっちだから」と手を引いて連れていってくれるなど、2人には本当に面倒を見てもらっています。

白雪姫乃  なんか、つい気にかけちゃうんだよね。

紫ノ色  ときにお姉さんだったり、ときにお母さんになったりと、2人にはいっぱいお世話してもらっています。

蒼井叶  たとえば衣裳の綺麗な着こなし方や見せ方など、自分たちが少しずつ少しずつ、6年かけて研究しながらつかんできたノウハウを、色ちゃんが最初からわかって実践できていたらすごくいいじゃないですか。だからこそ、そういうことは惜しみなく色にゃんに伝えています。

Ill【イル】として初めて作った『ジェラ』はtwinpaleとは異なる色を持った曲だから、Ill【イル】としての独自の色を強めていく気持ちでいます。

──Ill【イル】はまだ活動を始めて間もないグループです。『ジェラ』というオリジナル曲はありますが、現状は、twinpale時代の楽曲を3人のスタイルに進化させてやっています。今後のIll【イル】も、twinpaleの延長上としてやっていくのでしょうか?それとも、新たな色を構築してゆく形になるのでしょうか???

白雪姫乃  3人になって名前も変え、新たなグループとして活動を始めましたけど。おっしゃられたよう、今はtwinpaleの楽曲をIll【イル】として歌っているように、twinpaleの延長上の色を出しながら活動をしていますし、twinpaleの頃から魅力にしてきた、ちょっとダークで少し変わった内容の詞世界など、その雰囲気はこれからも色濃く表現したい気持ちもありますけど。でも、これから色にゃんの要素もどんどんグループ内に出したいし、Ill【イル】として初めて作った『ジェラ』は、twinpaleとは異なる色を持った曲だから、Ill【イル】としての独自の色を強めていく気持ちでいます。『-ジェラ』は、格好いい系って言えばいいのかな?!

白雪姫乃  けっこう強そうなね。

紫ノ色  『ジェラ』は、「みんなで革命を起こそう」という強い感じの楽曲だから、Ill【イル】としても革命を起こしたいし、その気持ちを胸に活動していきたいです。

白雪姫乃  そうだね。twinpale時代は「寄り添う」曲が多かったけど。Ill【イル】は「ついてこい」みたいな感じにもなりそうだし。実際に『ジェラ』をライブで歌っていると、気持ちが強くなった感じを覚えれば、感情も高まります。

紫ノ色  それに3人で歌うと、声の色の違いがより際立つから、そこにもIll【イル】らしさを出せれば、お客さんたちからも、「一人一人の声の感じが違うところがいいよね」と言ってもらえます。

──色さんは、3人の声の色の違いをどのように見ています?

紫ノ色　姫ちゃんは綺麗な、ちょっとお姉さんヴォイスでありながら、可愛い曲だとめっちゃキャピッとしていくギャルギャルキューンな歌声をしています。叶ちゃんは格好よさもあるけど、けっこう強い歌声です。そんな強さを見せながらも、めっちゃニコニコして歌っているから、ステージの上で目が合うと、めちゃめちゃ気持ちがフワッとします。わたしは、まわりの人が言うには「声量のある声」らしく、そこを生かそうと思っています。だから、『ジェラ』では強くバーンと歌えば、twinpaleの楽曲も、わたしの強めな声が、新たな曲のアクセントになれたらなと思っています。

twinpaleからさらに進化し、「ここから強く革命を起こすグループとして活動をしてゆく」という意味でわたしは捉えていますし、それくらい「ヤバイクループ」なんだぞという思いがIll【イル】という名前にも現れています。

──ところで、何故Ill【イル】というグループ名なんですか?

紫ノ色  Ill【イル】とは、「ヤバい」という意味を持っています。twinpaleからさらに進化し、「ここから強く革命を起こすグループとして活動をしてゆく」という意味でわたしは捉えていますし、それくらい「ヤバイクループ」なんだぞという思いが名前にも現れています。

──Ill【イル】も、HEROINES所属グループの曲たちを集めたコンピレーションアルバム『HEROINES ALBUM 2025』へ、初のオリジナル曲『ジェラ』を収録して参加します。さらにIll【イル】Ver.となる単独作品には、『ジェラ』と、twinpale時代の人気曲『ショートケーカーズ』のIll【イル】Ver.を収録するそうですね。

蒼井叶　コンピレーション盤には本当にたくさんのグループが参加しているから、そこでどう異彩を放つのか…は、とてもハードルの高いことだと思いますけど。華やかさを見せる大人数グループが多い中、Ill【イル】は3人という少人数。一人一人の個性を、どの曲やライブの中でも際立たせていける面ではそこが強みだし、そこにIll【イル】らしい色を見いだしていこうと思っています。と言っても、Ill【イル】はまだまだ始まったばかりだから、まずは経験を重ねたうえで、活動から半年後には、その色がしっかりと見えるくらいにまで進化していきたいなと思っています。

白雪姫乃   今回、Ill【イル】Ver.のCDに、『ジェラ』もそうだけど、twinpaleの始まりを告げた曲であり、ズーッと歌い続けてきた『ショートケーカーズ』のIll【イル】Ver.(3人で歌ったバージョン)を収録できたことが嬉しくって。ライブでは今、Ill【イル】のオリジナル曲を増やしつつも、同時にtwinpaleの楽曲を3人で歌っているように、どの曲も3人バージョンに進化させているんですね。それを音源でも楽しんでもらえるのが嬉しいし、twinpaleの曲たちが、どんな風にIll【イル】の色に染まってライブで歌われているのかも、ぜひ見て欲しいです。

紫ノ色  Ill【イル】として今後生まれてくるだろう曲たちが、どんな表情になっていくのかも楽しみだけど。twinpaleの曲たちを、わたしを加えた3人バージョンにして、また新たな色に染め上げているから、その曲たちにもライブで触れてほしいです。

白雪姫乃  twinpaleの楽曲がすべてサブスク配信になったから、そこでtwinpaleバージョンを聴いたうえで、ライブでIll【イル】の歌うtwinpaleの曲を聴いてもらえるのも良いなと思います。

紫ノ色  わたし、毎日twinpaleの曲をサブスクで聴いてますから(笑)

ステージの上から見える世界がキラキラ輝いてたから、「あっ、これがわたしの夢見ていた世界なんだ!!」と強く実感出来ました。

──最後に、今年のIll【イル】の動きについても教えてください。

蒼井叶  Ill【イル】はまだ始まったばかりですが、自分たちの予想以上の早さで進化をしているからこそ、その進化してゆく姿を、まずはしっかりと見せていきたいです。

紫ノ色  わたしは、まだアイドル経験が4日目なので、まだまだ勉強の身ですけど。でも、絶対にビッグになりたいから、これからの活動を見守っていてほしいです。それと、twinpaleを応援し続けてきたファンの方々の中には、まだわたしの加入を受け入れきれてない人たちだっていると思います。そういう人たちに受け入れてもらうだけではなく、しっかり応援してもらえるように一生懸命に活動へ取り組みながら成長していきます!!!

──アイドルを始めてみて、気持ちの面にも変化は生まれました?

紫ノ色  なんか、ステージに立つと「世界が明るく見えます」し、あの感動は忘れられないです。わたし、メンバーに選ばれレッスンをしている期間中は、正直「アイドルになれた」という実感をそんなに持てずにいました。だけどその後、衣裳をいただき、その姿で撮影をしたときや、レコーディングをしたときに、ようやく「あっ、わたしアイドルになれたんだ」と実感したんですけど。実際にステージに立ってライブをやったとき、本当にステージの上から見える世界がキラキラ輝いてたから「あっ、これがわたしの夢見ていた世界なんだ!!」と強く実感出来ました。

白雪姫乃  私たちが掲げている中の一つに、「あなたのことを、私たちが救います」というコンセプトがあります。twinpaleの頃からずっと応援してくださっている方々がたくさんいますし、これからIll【イル】として出会うファンの方々も出てくると思います。その人たちの希望や救いになれるような活動を、Ill【イル】はこれからたっぷりしていきたいなと思っています。少しでもIll【イル】に興味や魅力を感じたら、まずはライブに足を運んでください。3人とも強い覚悟を背負って活動をしているからこそ、この3人に安心してついてきてくれたら嬉しいです。これからのIll【イル】の活動に、ぜひ注目してください。


TEXT:長澤智典