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2025.04.04
スキュラ

人の感情をいたぶるのではなく、痛みを抉りながらも生きている実感を与えてゆく、 スキュラのデビューワンマン公演『スーサイドショーケース』レポート!!!!!

人の感情をいたぶるのではなく、痛みを抉りながらも生きている実感を与えてゆく、それがきっとスキュラなんだと思う。
スキュラのデビューワンマン公演『スーサイドショーケース』レポート!!!!!


 ついに、この日がやってきた。"死にたい"と負の感情を抱えた人、"自分たちらしく生きる居場所"を求める人たちに、甘いメロディに乗せて希望や光を注ぎ込むユニットのスキュラ。先行で、1st EP『レッドラム』をリリース。そのうえで、3月21日に渋谷チェルシーホテルで、スキュラはデビューワンマン公演『スーサイドショーケース』を行った。当日の模様を、ここへ記したい。

 

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  フロアの後ろまで観客たちが詰めかけた場内。幻想的な、いや、不穏なSEに乗せて怪しげでサイコなうさぎがステージの上に現れ、人形のように操られた躯を繋ぐ糸を、手にした鋏で切り出した。それを合図に、グリグリッと螺子を巻く不気味な音色が流れだす。SE『絶望ノ夜』だ。女性の悲鳴へ導かれるように、血塗られた白い制服姿に身を包んだ5人のメンバーらがステージの上に姿を現した。
 ギリギリギリッと巻き続ける螺子の音。やがて、扉がギィィ~~~ッと開く音を合図に、攻撃的かつ,ソリッドなギターの音が印象深い旋律を奏でだした。始まったのが、MVも制作した『操り人形』だ。荒々しいりくたまわ⚤るどの煽りに刺激を受け、フロアのアチコチから上がる荒ぶる声・声・声。操り人形となった5人だったが、みずからを操る赤い糸を引きちぎり、観客たちへおぞましい(クールな)視線を向けながらせまりだす。呪物オヨヨの歌声や、りくたまわ⚤るどの煽る声を軸に据えながら、彼女たちは興奮を求める観客たちへ、痛い声の刺激を突き刺してゆく。サビでは、キャッチーな歌に乗せて5人が一体化して歌い踊る姿を見せていた。一糸乱れぬとは言わないが、共に気持ちを支えあうよう心を一つに、一心不乱に歌い、踊りに興じていた。緊張もあったのだろうか、心の不安を5人は荒ぶる声にして、射抜くような視線を向けながら、何かへ取り憑かれたように歌い、もがいていた。終始、挑発的なパフォーマンスで観客たちを刺激してゆく呪物オヨヨとりくたまわ⚤るど。2人の毒々しい強烈な存在感が、観客たちの好奇心を刺激していた。
  りくたまわ⚤るどの煽りを合図に、フロア中から野太くて熱いコールが飛び交う。狂気を抱いたフリークなデジタル音が暴れ出す。『DANCE MACABRA』を通してメンバーらは、ステージの上で怪しく戯れながら、みずから作りあげた異端な空間の舞踏会の場で、狂気を抱いた表情?で踊り狂っていた。呪物オヨヨとりくたまわ⚤るどの癖と色の強い歌声のインパクトもさることながら、間に間に響き渡る3人のメンバーらの妖しい、今にも精神崩壊寸前のような危うさを持った歌声も印象的に耳を刺していた。「踊れ」「踊れ」と煽るたびに、フロアからも荒々しい声やペンライトの輝きが揺れていた。始まった当初こそ、威勢を出すことで緊張を取り繕っていた彼女たちだったが、この頃には、笑顔を浮かべてパフォーマンスをするメンバーもいた。
  『スケープゴート』では、不気味に、でも華やかに舞い踊る暗黒EDMな楽曲に乗せ、メンバーらが個性的な歌声をリレーするように歌いだした。音源では、歌詞に綴られた感情に合わせた声で5人は歌っていた。でもこの場では、それぞれが胸に抱えた病んだ感情を、血塗られた赤い糸変わりの声を通して、目の前に群がる観客たちの心とみずからの心を繋ぐように歌っていた。とても怪しい雰囲気だ。曲が進むにつれ、5人は強い意志を持った凛々しい姿に変貌。全員で「泣かないで」や「行かないで」「生きたいよ」と救いを求めるように歌う声には、絶望ではなく、逞しく生きようとする強い意志が漲っていた。むしろ5人は、絶望へ身を浸そうとしている人たちに救いの手を差し伸べるように歌っていた。5人が、みずからの心や身体を傷つけ、ドクドク(毒々)とした赤い感情を晒すように歌うことで、自分たちは現実から逃げたりはしない。この場で戦い続けるんだと宣言しているようにも感じていた。5人は「生きたいよ」と叫びながら、誰かに操られた糸を引きちぎり、自分たちで新たに糸を紡ぎだし、観客たちの心とその糸をきつく結ぼうとしていた。

 

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 自己紹介を挟んで、次のブロックへ。続く『花一匁』は、この日が初披露となる、第二弾音源としてリリースも決定している。「勝って嬉しい花一匁、負けて悔しい花一匁」と歌われる『花一匁』をモチーフにした、暗鬱な音の表情を持った、触れた人たちを陰惨かつ狂気に満ちた世界へ引きずり込むような楽曲だ。一人一人の歌声が、とてもおどろおどろしい。まるで、闇の迷宮から貞子が這い上がり、迫ってくるようだ。彼女たちに「あの子が欲しい」とねだられるたびに、背筋がゾクゾクッとする。無邪気に飛び跳ねながら気持ちを一つに歌い踊る、その取り憑かれたような様も印象的だ。メンバーたちは、みずから作り上げた世界の中へ浸りながら歌い踊っている。魑魅魍魎のような。いや、暗鬱な世界から這い上がった闇のモンスターとなり、メンバーらは「あの子が欲しい あの子に決めた」と歌いかけ、観客たちを異世界へと繋がる井戸の奥底へ引きずり込むように歌っていた。いや、そんな風に感じていた。狂気じみた歌声も、強烈なインパクトだ。メンバーらに「勝って嬉しい花一匁」と煽られるたび、フロアでも、5人と一緒に手やペンライトを振り、遊びの中へ一緒に溶け込む人たちが大勢現れていた。狂ったように叫ぶ女の声(メンバー??)も、本当におぞましかった。
 華やかながらも歪んだダンスビートが流れだした。メンバーらの「Kill me」の声を合図に、流れだした『Kill me』に合わせて5人はサイコキラーなかわいいうさぎとなり、その場でピョンピョン飛び跳ねながら、観客たちへグイグイとせまり出す。メンバーらの勢いに負けまいと、フロアでも身体や手を揺らし、声をあげる人たちも登場。途中に、5人が円を描くようなパフォーマンスも見せていた。サビでは、5人とも気持ちを華やかに染め上げ、可憐に。でも、しっかりと狂気を覚える表情と歌声を通して、観客の理性をどんどん殺し続ける。サビ歌で5人が横一列になり、ガンガンに手を振りながら、身体を揺らして歌う姿がとても印象的だ。気づいたら、スキュラが描き出した勢いに大勢の人たちが身を預け、熱狂し続けていた。 

 

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  次々と発表になった、新たな展開の数々。呪物オヨヨの煽りを受けて、最後の曲へ。

  最後にスキュラは、ふたたび『操り人形』を歌唱。曲が始まったとたん、フロア中から熱い声が次々飛び交いだす。さぁ、ふたたび熱狂を交わすように、互いを操り、操られようか。5人とも、みずからを操る糸をふたたび引きちぎり、身体と感情が求めるままに、己自身をステージの上で開放していた。りくたまわ⚤るどが「虎虎虎虎」と煽る様も印象的だ。それにしても、一人一人の歌声の存在感が強烈だ。すべての束縛から解き放たれた血塗られた5つの人形たちは、ここからもっともっとこの世界を掻き回してやるんだと宣言するように、みずからの存在を訪れた人たちの身体と心に焼き付けていった。5人が気持ちを一つにサビ歌を歌う様に触れ、気持ちが熱くなる。スキュラが描く、螺子の壊れた人形たちが自由奔放に乱れ狂う世界は、とてもスリリングで刺激的だった。

 

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 止むことないスキュラを求める声を受け、急遽予定外のアンコールへ。喜々とした表情でステージに戻ってきた5人は、すっかりリラックスした笑顔だ。そうそう、ステージには、大切なメンバーである人形の凶子がいたこともお伝えしておきたい。 

  最後の最後にスキュラが突きつけたのが、スキュラ流のデスダンスナンバーの『kill me』だ。「kill mell」の掛け声を合図に、狂気を抱いた音が炸裂。カラフルでフリークなダンスビートに乗せ、メンバーらがステージの上で激しく踊りだす。一人一人の声をリレーするように歌うこの曲では、メンバーそれぞれ歌声の個性を、より明瞭に味わえるのも嬉しい。サビでは拳を振り上げ、軽やかに舞うように歌うメンバーたち。その姿と気持ちを重ねるように、フロアでも身体を揺らし、一緒に熱狂の宴の中へ溺れる人たちが次々誕生。ステージの上でわちゃわちゃと動く5人の姿も印象的だ。みずからの身体を傷つけるのではなく、心を突き刺す音と言葉に乗せ、スキュラは狂気を狂喜に塗り変えていた。絶望の淵へと連れ出しそうに見せて、熱狂の世界へしっかりと巻き込むメンバーたち。人の感情をいたぶるのではなく、痛みを抉りながらも生きている実感を与えてゆく。きっと、それがスキュラなんだと思う。

 

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PHOTO: kobayashi Kosuke
TEXT:長澤智典

五大重大発表

1️⃣スキュラ上半期集大成ワンマン
-BAND SET-
『笑中ニ刃ヲ研グ』
08/14 渋谷WOMB

2️⃣スキュラ東名阪無料ワンマンツアー
『絶望のはじまり』
05/05[月祝]心斎橋MUSE BOX 
05/06[火祝]名古屋TOYS
05/09[金]渋谷チェルシーホテル

3️⃣初東名阪ワンマンツアー目前‼️
体力つけろ‼️灼熱地獄芋ジャージワンマン
05/03[土]新宿サイエンス

4️⃣メンバープロデュース定期公演
『マーダーフィルム』
🔪呪物 オヨヨプロデュース
04/11渋谷チェルシーホテル
特別衣装:コンセプト[ダークゴシック]
🍑りくたまわ⚤るどプロデュース
04/25 渋谷チェルシーホテル
特別衣装:コンセプト[デコラ]
🍼ばぶるばぶゐむプロデュース
05/23渋谷チェルシーホテル
特別衣装:コンセプト[女児服]
😈魔酔 麗プロデュース
06/20渋谷チェルシーホテル
特別衣装:コンセプト[男装学生服]
🐍毒蛇 ニゲロプロデュース
07/11 渋谷DESEOmini
特別衣装:コンセプト[チャイナ]

5️⃣ 5曲連続リリース
第1弾 音源 ×月×日
『花一匁』
第2弾 音源 ×月×日
『MURDER』
第3弾 音源 ×月×日
『ギロチン』
第4弾 音源  ×月×日
『自殺白書』
第5弾 音源 ×月×日
『killer × killer』

セットリスト
SE『絶望ノ夜』
『操り人形』
『DANCE MACABRA』
『スケープゴート』
MC
『花一匁』
『Kill me』
映像
『操り人形』
-ENCORE-
『Kill me』

SNS
https://x.com/scura_murder

スキュラ Full MV『操り人形』
https://www.youtube.com/watch?v=S8hYXys45ls

 

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